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もし、もう会えない人から電話がかかってきたら。
2026年10月21日に“ao”が新曲「Call」を配信リリースしました。11月13日(金)に公開となる映画『呪いのスマホ』の主題歌です。サウンドプロデューサーのTAARによる重厚なトラックと、そこに重なるaoの切なくも力強い歌声が、惨劇のスピード感と見事な化学反応を起こす1曲となっております。
今日のうたではそんな“ao”による歌詞エッセイを2週連続でお届けします。第1弾に引き続き、第2弾も新曲「 Call 」にまつわるお話です。もし、もう会えないひとから電話が来たら、あなたは出ますか? そのときに怖いこととは。そして、電話が持つ不思議な力とは…。
もし、もう会えない人から電話がかかってきたら、あなたは電話にでるだろうか。
きっと最初は怖いだろう。なんで? もうこの世にはいないのに、って。でも少し考えてみると、それ以上に「出たい」と思ってしまう気がする。もう聞くことのできない声を、もう一度聞くために。
「Call」をつくりながらそんなことを考えていた。ホラー作品では“死者から電話がかかってくる”ということが最大の恐怖として描かれる。でも正直なことを言うと、私が本当に怖いと思ったのは“何を言われるか”だった。もし「本当はこんなことを伝えたかった」とか。「ごめん」とか「ありがとう」とか。生きてる間に聞いてあげられなかった言葉を言われたら、幽霊が怖いというよりか、その人がずっと抱えなきゃいけなかった感情を突然知ってしまうことの方がずっと怖いような気がする。
それに電話とはすごく不思議な感覚になるものだな、と常日頃思っていた。顔は見えないのに声はすぐそばにあるから、なんだか一緒にいるような気分になって。でもやっぱり1人だから、ひとりごとを言うみたいに普段なら言えないことも言ってしまう。伝えようと思ってないことまで伝わってしまう。電話をするという行為自体が、言葉を伝えるだけじゃなくて本当は隠してることまで話したいと思えるきっかけ作りなのかもしれないと思う。
死者がこの世に残る理由は恨みや呪いだけではない。まだ伝え終わってない言葉があるから、もう一度だけ話したいから残ってしまうんだと思う。そしてそれは死者だけに限らない。私たちだってもう会えない人と「話したい」と思うことはある。電話はかけなくても心の中で何度も呼びかけているのかもしれない。
だからもし本当に、もう会えない人から電話がかかってきたら。私は怖いけど、多分電話に出ると思う。
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◆紹介曲「 Call 」 作詞:ao 作曲:TAAR・ao