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今日のうた

関取花/パーソナルカラー:わたし

関取花
パーソナルカラー:わたし

 2026年10月7日に“関取花”がミニアルバム『気づいたら始まっていた』をリリース。西松屋のテレビCM曲「わたしの手のひらで」など新曲を加え全7曲を収録。さまざまな角度から人生を肯定する歌詞と、弾き語りをはじめミニマムな編成で無駄を削いだアレンジで、手触りのある温かく朗らかなムード漂う一枚となっております。    今日のうたではそんな“関取花”による歌詞エッセイを3週連続でお届けします。第1弾は、収録曲「 それいけ!ランドセル 」にまつわるお話です。パーソナルカラーやMBTIなど、“正解”を教えてくれる情報が身近になった今。自分の「好き」を直感で選ぶことの先にあるものとは…。 いつから“間違っていないこと”が正解になったんでしょうね。パーソナルカラー、骨格診断、MBTIなど、ここ数年で手軽に自分がどのグループに属しているのかを知ることができる方法が増えたように思います。最近ではAIもすっかり身近な存在になっていますし、相談すれば一般論のようなものは、ほんの数秒もあればわかりやすくまとめて教えてくれますよね。   もちろん私も、そういったありがたい情報はガンガン享受して生きている人間です。だって生きるって選択の連続で、それってめちゃくちゃ疲れるし、正直いちいち真正面から向き合っていたら、一日24時間で足りるわけがありません。だから「迷ったらこうしとけ!」という指示書があることで救われた場面って、数えきれないくらいあります。   でも時々思うんです。子どもの頃って、もっと自分でなんでも選びたがっていたよなあって。親が準備してくれた、今思えばセンスの良い洋服も、「なんかイヤだ、こっちが着たい!」と言って違うものに変えていた記憶があります。絶対あのスウェットには母がチョイスしたデニムが合っていたはずなのに、なんでいつも私ってばピーターラビットのスパッツばっかり合わせていたんだろう。あんた骨格ウェーブだよ? スパッツとか一番履いちゃだめなんだよ? バレルレッグ履いときな? と、すっかり時代の飼い犬(言い方悪い)になった現在の私だったら、発狂してしまいそうです。   そんなことを言ってはおりますが、子どもの頃の自分の写真を見ると、もうめちゃくちゃ可愛いんですよね。チグハグな色合わせも、サイズの合っていない洋服も、クリクリな前髪も、なんというかバランス的に正しくはないのかもしれないけれど、めちゃくちゃ似合ってる。「ねえ見て!」というメッセージが、生え変わり途中のすきっ歯から吹き抜けてくる。なんて屈託のない笑顔。あんたって本当、世界一可愛いよ。自分で選んだ大好きなものたちに囲まれている瞬間に、間違っているもクソもないんですよ。ただひたすら輝いている。   どこかのジャンルに割り振られるって、とても安心感のあることです。統計学みたいな話でもあると思うし、実際、大体当たってもいる。私自身も、大いにこれからも頼りにしていくんだと思います。でも、その安心感よりも好奇心やドキドキが勝る瞬間がもしあるのなら、たまにはそっちに飛び込んでみちゃえ! とも思うんです。失敗したっていいじゃない。結果的に間違ったとあとから思ったとしても、その経験をしたという財産があるだけで、人間としては大成長だ。何をもって「間違った」と思ったのか、そこにこそ宿る独自の美学ってあると思う。とりあえずの正解だけを選び続けていたら、そんなチャンスにも出会えないかもしれない。   何より、誰かに決められたものより、自分で選んだものを人に認めてもらえた時って、めちゃくちゃ嬉しいんですよね。そしてその喜びを知れたら、人のことも褒めてあげられるようにきっとなる。“間違っていないこと”ではなく、“私”を褒めてもらえたから嬉しいんだ、ということに気づけたら、人って一段強く、優しく、しなやかになれると思う。   なんだか熱く語ってしまいましたが、これは歌詞に関するエッセイを書かねばなのでした。失礼。   「それいけ!ランドセル」という曲を書いた時、近所ですれ違う小学生を見ながら、みんなそれぞれ本当に自分に似合った色のランドセルを背負っているなあと思ったんです。まだ学校にも行っていない年齢の時に、きっとなんの診断もなく、ほとんど直感だけで選んだはずなのに。でもだからこそのしっくり感というか、その子自身の色として輝いている気がしました。好きなものを身につけている時、人って、本当にキラキラするんですよね。理論とか余裕で超えていくエネルギーがある。いくつになっても、その心は忘れちゃいけないなあと思います。   私の時代はランドセルといえば赤と黒だけでしたが、小学校6年生にもなると、同じ色でも人によって全然違う仕上がりになっていたのも思い出しました。ちなみに私は最終的に、赤いランドセルに修正ペンで落書きをしまくって、よくわからないことになっていました。雨に濡れても落ちなくて、結構良かったんだよなあ。あとできちんと叱られましたけどね。   <関取花> ◆紹介曲「 それいけ!ランドセル 」 作詞:関取花 作曲:関取花 ◆ミニアルバム『気づいたら始まっていた』 2026年10月7日発売

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