シングルのヒットだけでなく、安定して魅力ある詞の楽曲を出し続けているアーティストが、上位にランキングされています。“最新のヒット曲”だけでなく、“過去に多くのヒット曲を持つアーティスト”“歌詞そのものに訴求力のあるアーティスト”が、より多く検索されています。特に近年は、より若年層に支持を受けているアーティストやSNS等で話題の楽曲が上位にランキングされる傾向があります。加えて、音楽配信が盛んなこともあり、CDの売り上げには反映しない隠れたヒット曲も『歌ネット』のランキングで知ることができます。

　アーティスト別では、“米津玄師”が初の1位に輝きました。3年連続で首位を獲得していた“back number”を2位に抑え、総閲覧回数で約550万回の大差をつけております。2016年には14位、2017年には4位、そしてついに今年1位と、着実にその人気度を高めてきた彼。歌詞掲載されている全76曲のうち60曲が歴代人気曲に認定。さらに、2018年10月31日にリリースされたニューシングルのタイトル曲「Flamingo」もすでに20万アクセスを突破。平成最後の年の圧倒的スターであり、これからやってくる新時代、どんな音楽でリスナーを痺れさせてくれるのか、今後も大注目です。

　楽曲別も、米津玄師の「Lemon」が1位に輝き、ダブル首位を達成。同曲は、今年1月～3月の石原さとみ主演ドラマ『アンナチュラル』主題歌として書き下ろされ、大ヒット。歌詞冒頭の＜夢ならばどれほどよかったでしょう＞というたったワンフレーズだけでも、物語と強く共鳴し、多くの視聴者の心を揺さぶりました。その結果、2018年2月19日付けウィークリーランキングから、11月19日付けウィークリーランキングまで、なんと40週連続で1位を独走！もちろん上半期アクセスランキングでも首位を獲得。600万回に迫る歌詞閲覧数を記録し、歌ネットの伝説を新たに作り上げたのです。また、楽曲別では30位以内に「Lemon」を含む計5曲の米津玄師楽曲がランクインしております！

　2018年、大躍進したアーティストとして“あいみょん”と“Uru”が挙げられます。楽曲別でも5位に「愛を伝えたいだとか」がランクインしている“あいみょん”は、インディーズ時代から代表曲「貴方解剖純愛歌 ～死ね～」(楽曲別13位)など、歌詞愛好家から大きな支持を得ていたアーティストでしたが、2016年にメジャーデビューを果たし、今年様々な音楽番組に出演したことで大ブレイク！アーティスト別で圏外→3位に急上昇しました。楽曲別でも「君はロックを聴かない」(8位)、「マリーゴールド」(11位)、「今夜このまま」(24位)、「生きていたんだよな」(29位)など多数ランクイン。さらに2018年は紅白歌合戦の初出場も決定し、ますます勢いが加速してゆくことでしょう。

　“Uru”は、アーティスト別にはランクインしていないものの、楽曲別ランキングで2018年12月5日にリリースしたばかりのシングル曲「プロローグ」が7位に登場。同曲は、今年10月～12月放送の有村架純主演ドラマ『中学聖日記』主題歌として書き下ろされました。彼女の癒しの歌声と、切なく美しい歌詞が相まって、多くのリスナーに愛され、各配信ダウンロードサイトで軒並み1位に。なんと自身最多となる11冠を獲得。歌詞アクセスも70万回を越え、ついに米津玄師の「Lemon」を抑えて、ウィークリーランキング1位にも輝きました。彼女はまだ地上波に姿を現したことはありませんが、より多くの方々へ、歌声を届けてほしいアーティストです。