カサブランカホテル

市場へ行く 人の群れ 石畳
迷路のような 古いメディナよ
いつかあなたが くれた絵ハガキ
異国の街に ひとりきり
カサブランカホテル あなたの面影
ゆらりゆらり 揺れている
砂風(かぜ)が消してゆく

白いモスク 染めてゆく 黄昏に
迷子のような わたし 旅びと
あの日あなたが 見てた景色を
わたしも一緒に 見たかった
カサブランカホテル あなたの匂いが
ふわりふわり 甦(よみがえ)る
時空(とき)を戻すように

カサブランカホテル あなたの温もり
ふわりふわり 包まれて
夜が明けてゆく
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