白い部屋

世界の終わりに君を見る
唇 憶えている

廃棄した夢
枯れ果てゆく花

残る伽藍堂の空白
僕を包む

記憶の春に霞立つ
遠くへ
嗚呼

世界の終わりに君を見る
言葉が無力を知る
なんにも言わずにおし黙る
唇 憶えている

ゆら ゆら
記憶の奥
掛け違えた

うれしい
たのしい
やさしい
いとおしい
こいしい
さびしい
しあわせ

世界の終わりに君を見る
どこにもいかないでいて
なんにも言わずにおし黙る
唇 忘れていく

すべてを 忘れていく
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