私の悪い癖

ひどく曖昧な空
傘は必要ないみたい
君はわざとらしくて
ツンと知らない振りした

透明な水槽を泳ぎ回ってる魚みたい
怒ってなんかない

嘘をついた時には
視線そらすの気付いてる

素直に謝れない情けない人
馬鹿馬鹿しい

かじかんだ指先と
ポケットの缶コーヒー
不安だけ募るのは
私の悪い癖のひとつ

ほんのささやかなズレがいつしか増えた
流れてく季節 遠ざかる 色褪せる

地下鉄の改札で
隔たれたサヨナラは
強がりを許せない
私の悪い癖のひとつ

金色の並木道
振り向かず歩いてく
思い出に浸るのは
私の悪い癖のひとつ

ひどく曖昧な空
傘は必要ないみたい
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