海をゆく獅子

あの日飛び出した 港は遠く 蜃気楼
荒れ狂う黄昏のときに 駆け引きされる命の価値

海はまたむき出しの脅威をみせて 覆いつくす
試される闘いの日々は 果てなく続き老いを知らしめる

大いなる海へと 何が駆り立てるのか
躊躇うことなど許されぬ
薄れゆく意識に失わぬ誇り抱いて
儚い勝利がよぎる夢

血のにおい 生きた証たどる 自問自答は罪のせめぎあい

奪われてゆくのは、この獲物か若さか
抗うことなど出来ぬように
食い尽くされるのは肉体か我が心か
負けぬ 負けぬと言いきかせて

大いなる海へと 何が駆り立てたのか
疑うことなど微塵もなく
敗北の途中で失わぬ誇り抱いて
儚い勝利はすり抜ける
海をゆく獅子此処に在る
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