真壁寂室作詞の歌詞一覧リスト  5曲中 1-5曲を表示

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曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
三越千鶴は生き苦しゐ真壁寂室真壁寂室真壁寂室真壁寂室・ヒバリタカチカ息苦しゐわ。 私は時代を彩る大スタア 小粋な仕草の奥に隠して居る 本当の私  ラジオ構文 可愛い私は赤ひ花 此の世で一番美しひ 山茶花の唄で 一躍スタアとなった歌手三越千鶴を 知らない人は居ないでせう 彼女の美貌と歌声を目当てに 鶯劇場は連日の超満員で御座います  花盛りな私は何時も 馬鹿なふりして歌つて居るの 街中を歩けば押し寄せる人 ハヰカラな曲は軒並みのヒット 富と名声が有り余る暮らし 仮初の私 レコード廻り出し 嘘が流るゝ蓄音機 嗚呼、無情... 虚像に集ふ有象無象  此の声は好きぢや無ゐし 男勝りな背丈も恥ずかしくて 目も鼻も...と指折り数ゑるの 此の氣持ちは誰も解つて紅でせう 山茶花が散る迄 三越千鶴よ今日も唄ゑ 鶯劇場は満員御礼  息苦しゐわ。 誰もが羨む憂鬱な大スタア 嘘で咲き誇つた 偽物の私ぢや生きて行けなゐ...  「まぁ!今日もこんなに沢山のお客さんが 私に逢ゐに来てくださるなんてねぇ。 皆様の前で歌ふ事が出来て 私は本当にねえ 幸せ者で御座ゐますわ」  ひらり花弁散る様に 真赤な嘘が剥がれ落ちる 私、戀も知らぬ初心なガアル。 幕が上がり舞台で独り 愛想笑ゐの華咲かす 椿の花の蕾を 見過ごし生きるのが如何も辛くて 三越千鶴は情緒不安定  鶯劇場はまた満員 綻ぶ取り繕つた毎日 自己嫌悪見せ掛けの自惚れが 変ゑて逝く 本当の私を悪に 御願ゐ。誰か氣付いてよ 喝采 一才合切 要らなゐわ 嫌ひ嫌ひ嫌ひ の花占い  粋苦しゐわ。 私らしく無ひ貴方が大嫌ゐ 山茶花時雨が最後の花弁と 幕を落とすの  山茶花の唄  真紅に色付く唇の かはいゝ私は山茶花サ  飾らぬまゝ 居たゐと憂ゐし惨めな大スタア 全てを捨てても幸せは掴めなゐ 生き苦しゐわ!  其れでもいゝわ。 私は私の華を咲かすのよ 散るは美し自分を慈しみ 三越千鶴にさやうなら  椿が咲ゐた。 鶯劇場に本当の私 苦しゐ命を愛して逝くのです 花首から朽ち果てる迄
春さんゑ真壁寂室真壁寂室真壁寂室真壁寂室・ヒバリタカチカ拝啓 山百合揺れる夜 眠れずに手紙を認めます。 不器用に戀して居た事。 想ゐ出します。鮮明に。  「私ノ事好キデスカ?」 「一緒ニ居タヰト想ヰマス」 「私ノ事、好キデスカ?」 「逢ヰタヰ。ト想ヰマス」  そんな御返事ばかりでした。 「好キデス」が言へませんでした。 自信を持て無ゐ似た者同士 故のすれ違ゐだつたのです。 「髪ヲ切リタヰ」ゐつかの手紙 本当は嬉しかつたのです。 けれどもこんな時代ですから、 其の背中を押せなかつたのです。  自分の事を 自分が愛せずして 他人の事を愛せやしなゐ。と 貴方を想ふ事で知りました。  単純明快な「好キ」でさへ 遠回りをして愛は泡沫 如何して言えなかつたのでせう。 今ならば、きつと。。 愛されて居無ゐのだと 貴方が想ゐ悩んだすゑ 私に下さつた「左様ナラ。」が 今でも咲ゐて居ます。  あれからずつと 青空も花の香りも 何も感じ無ゐのです。 ...貴方が居なゐだけなのに。。  ハルさん。 今も変わらず御元氣ですか? 綺麗な笑顏、咲かせて居ますか? 「モツト自分ヲ愛シタヰノ。」 貴方からの最後の言葉 あゐも変わらず今日も私は 貴方に憧れ、戀に焦がれて。 遥か遠ゐ海老茶色の春。 貴方らしゐ色で居て下さゐ。  何時かはきつと 忘れられるだらう。と 数ゑ切れぬ夜を越へて 明日も同じ事を想ふでせう。  複雑怪奇な「好キ」なのです。 想ゐ出は美しく変ゑられて 綺麗事を並べても 今更遅ゐのです。 貴方に愛される程 失ふ怖さも同じ位に 感じて居たと想ふのです。  そんな夏の夜。  ふと、考ゑて仕舞ふのです。 其れは本当は知りたく無ゐ事 貴方は誰を想つて 生きて居るのでせう。  私じゃ無くてもゐゝのです。 貴方に逢ゑる事も無ゐでせう。 此の世界の誰よりも貴方が好きでした。 最後に壱つだけ。「今デモ好キデス。」
十六夜サデヰステヰツク真壁寂室真壁寂室真壁寂室真壁寂室・錦秋の夜長汗ばんでさ 月をそつと見上げて居た 素肌を重ねた二人は 春的氣分の狭間 私宛の温もりを 抱き締めては嬉しがる ただもつと欲しい物が在る 幼氣で多感なガアル  悩在る私は爪を隠す 紅葉した此の感情は不健全 兎にも角にも苦しくつてもう 乱れ髪梳かす哀はいとをかし 然し乍ら本能は紅ひ糸と化す 卑劣文學的夜を探す  貴方に誨ゑ手上げるわ 私つて本当は サデヰステヰツクな御姫様 頗別嬪な私を愛して 生憎興味無ひわ ハヰカラな接吻なんてさア  月が綺麗ですね。なんてさ 其の口に言わせなゐわ 純文學的な雄雌の ラヴに私唆られなひ 傷跡を撫でる度に想ふ 此れじゃ満たされなひ 如何して怯えて居るの 命懸けで愛して  咲かせたひのよ 愛と言う名の花束を 逞しい腕にじゅうと押し当て 燃ゆる若煙草 痺れる夜も遂に 慣れてしまつて如何しやう 骨の髄の奥の貴方を知ろう 断末魔を乗せる律の調べ 貴方の理想?そんなの知りません  有りの侭で亦、今夜も 乱暴狼藉な愛撫を サデヰステヰツクな御姫様 デリケヱトな心の臓でさへ 差し出す覚悟で 私に平伏して頂戴 バンカラな王子様  例へばヱロとかグロでも良ひでせう? 貴方を滅茶苦茶にさせて欲しひ 好きの麻酔はもう切れたの? 可愛ひ私は私じゃ無ひわよ 息が詰まる。時代の所為? 如何にも出来なひなら全て破壊  壱 弐 参 死  狂つちやつた貴方とさゑ 永遠の愛を誓ゐたひ 何故?涙がぽろぽろり 此の侭じゃ私だつて 逝かれちまふから 刃渡り約十五感傷で 地獄花がぱつと咲ひた  灰殻な御姫様 快樂の檻の中 サデヰステヰツクな夜明け前 私が居なきゃ貴方 満たされなひでせう 今すぐ迎ゑに逝くわ 襟飾で首を吊つて、さア。
淺草管弦樂真壁寂室真壁寂室真壁寂室真壁寂室・ヒバリタカチカ夕暮れの仲見世に 孤独がぽつぽつり 現実は窮屈です あゝ街傘は七分咲き  どんな自分を演じればいゝの? 煌めく宵の淺草六区園路 退廃的感受性の 行き場を探す僕に才は無ひ。 然れど、ざくばらじゃ無きゃ ア・ラ・パージュ 雨はザアザアザア  冷たゐ淺草時刻は零時 諦めた過去も彩つたアーク灯 人知れず隠した本音と 雨音が織成す管弦樂 優艶に散つた夢の花や四季 巡る季節の中でもう壱度 咲いて魅せろと願つた 僕は儚き壱輪の宵待草  数ゑ切れぬ選択肢を 道半ば放り投げた 僕は何に成れるだらう 頬をはらり濡らす通り雨  千秋楽の様な日々に 別れを告げる今宵は びしょ濡れのパレヱド 何故自分を押し殺して迄 生きて居るつて笑つてくれよ 罪や欲の争ひも 華と想ゑばア・ラ・モード 落ち着かなひ夜に 弾く水溜りが拍手喝采の様  要らなゐ雨傘 思考はクレヰジー 高が他人の言葉が何に成るの 宵闇に搖れる黄色ひ花 淺ましひ独りの管弦樂  病まなゐ淺草 想ひはクレツシヱンド 此の雨よ如何か止まなひで居て。と やうやう白く成り逝く空 新しひ朝はやつて来ますか?  淺草午前未明に 土砂降りの雨は上がるのでせう 鉛の様に重かつた壱歩は 絶望の様な泥濘の中  人は何故、違ゐを個性だと 優しく水をあげられぬのでせう 夢も自分も疑つて終つたわ 夜の果て俯く宵待草 報われなゐ想ひだつて藝術的だ 小夜鳴ら淺草管弦樂
大正毛断嬢真壁寂室真壁寂室真壁寂室真壁寂室・ヒバリタカチカ嗚呼、もっと自分を愛したゐと 浅き夢見しハヰカラ嬢  今日は帝劇 明日は三越 街角揺れるポスタア 噂の珈琲屋 都会病でさゑ羨ましかった 迷い込んだ銀座裏通り 出遇ったモダン嬢  古の慣例(しきたり)と 個の自愛の殺し合い 主義で溢れ返る此の時代 断髪のモダン 乱れ咲く浪漫 其の主義は幸か不幸か すれ違い様の甘い残り香 私も何時かそう成れるの? 交差点 流行のオン・パレヰド  もっと自分を愛したゐと 胸の中小さなデモクラシヰ 脱ぎ捨てたいわ海老茶色の春 夢見るハヰカラ嬢  都会の風に揺れる 洋装は花の如し 軽薄と謂われようと 其の人は綺麗でした  質素な思想 真相は失踪 理想は新装 心臓の唸音 西洋被れだってまた冷笑 其れが怖くてマガレヰト 命短し、すゝめよ乙女 モダン嬢に未だに物の哀れよ  もっと自分を愛したゐの 素敵で散文的な此の暮らし 嫌いじゃ無いわ海老茶色の春 憧れ相変わらず 一体、何が私をそうさせるの? 世間の戯言にも耳隠し 簡単な決意で髪は切れないわ 悩めるハヰカラ嬢  嗚呼、東京に憧る夜もすがら あの美人は凛々しかった。 其れがきっと一筋の希望 明日を変ゑて行くの  もっと自分を愛するのよ 仮令、深い傷を負うとしても 鏡の中の私に問い掛ける 「貴方は如何在りたい?」  真赤なルウジュに頬も染まる 髪飾りも此処に置いて行くわ 然様なら告げる海老茶色の春 ハヰカラ嬢よ未来へ舞い上がれ  花嵐の様に
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