言葉の達人

SAKUSHIKA

 達人たちは1曲の詞を書くために、言葉を巧みに操り、その時代を象徴する言葉を探した。その言葉は多くの老若男女の心を掴んで離さず、その歌は大ヒットした。
「孤独がつらく感じるとき」「愛することがよくわからなくなったとき」いつも、勇気と力を与えてくれた…、作詞家は言葉の魔術師である。そんなプロの「作詞家」の皆さんをゲストにお招きしてご紹介していくこのコーナー。
今回は、SMILEのボーカルとしてデビューされ、バンド解散後はソロ活動や楽曲提供、プロデュースなど幅広くご活躍されている「浅田信一」さんをゲストにお迎え致しました。

浅田信一

代表作

永遠のBLOODS」/Kinki Kids
Motherland」/CHEMISTRY
明日の行方」/SMILE
その他多数。

作詞論

まずはメロディの良さを損なわない言葉選び。
センテンスやイントネーションを大事にすること。
歌のリズムと言葉のリズムがかみ合ってこそ、はじめて歌詞と
呼べるのではないでしょうか。
そこがチグハグだと言葉は半分も意味をなさないと思います。
そうやって紡いだ言葉が人々の心に届けばうれしい。

浅田さんに伺いました。
Q:
作詞家になったきっかけは?
A:
バンドやSSWとして活動していたところに作品提供の話を頂いた。
自分以外のアーティストの曲に歌詞を乗せれるのかと少し不安でしたがやってみたら面白かったので。
Q:
プロ、初作品について
A:
1995年にSMILEというバンド(Vo,G担当)でデビュー。
デビュー曲の「明日の行方」を作詞作曲しています。
作品提供では「エンジェル」 / Kinki Kidsです。
Q:
作品を提供したいアーティスト
A:
いろんなアーティストのメロディに言葉をのせてみたい。
メロディや声質に導かれて出てくる言葉が沢山あるので。
新しい人と一緒にやるのはいつも発見の連続です。
Q:
あまり売れなかったが、私の好きなこの歌
A:
「INEVERY PLACE」 / SMILE
表参道のイルミネーションが廃止になった年のクリスマスに書いた歌詞。
あの場所の光景を歌の中に残しておきたく、イメージして書きました。
今年11年振りに復活するようですが、風情ある景色はできるだけ残していってほしいものです。
Q:
なぜ「詩を書くことを選んだか」
A:
自分自身に何かを伝えたかった。
自分が何をどう感じているのかをカタチにしてみたかった。
今でも作詞は自分探しの作業といえます。
Q:
プロの作詞家になりたい人へのアドバイスを
A:
まずは音楽ありき。言葉はあるいは音響のようなもの。
メロディが求めている言葉を見つけて下さい。
作詞ってそんなに難しいことではありません。
歌詞を見る Voyager 浅田信一

ある人がお亡くなりになり、葬儀に参列した時に感じたことを綴った詩です。
ちょっと重いテーマかもしれないけれど、こういうことをカタチにしてしまえるのも音楽の力だと思います。

■私の好きなあのフレーズ
「ただ ただ 僕らは 何処に行くのだろう」

PROFILE

浅田信一Shinichi Asada

1969年
静岡県浜松市生まれ。 乙女座、O型。
1995年
SMILEのボーカリストとしてソニーレコードよりメジャーデビュー。
『明日の行方』『ジグソーパズル』等、ヒットを飛ばす。
2004年
アルバム4枚、シングル12枚を残し、SMILEを解散。

SMILE解散以降はソロとして自身のアーティスト活動や他アーティストへの楽曲提供、プロデュースワーク等幅広く展開。

●浅田信一
■Offcial Web Site
■Offcial Blog

[CDリリース情報]

小池徹平
「Jack In The Box」

UMCK-1318 ¥2,800(tax in)
M10:「Don’t Stop The Music」
2009.07.15 Release

飯塚雅弓
「ファイト」

TKCA-73439 ¥3,799(tax in)
M01:「プリズム」
M05:「オモイデゾラ」
M07:「虹と素足のストーリー」
2009.07.15 Release

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