マンハッタン

岡林信康

マンハッタン

作詞:岡林信康
作曲:岡林信康
発売日:2010/11/10
この曲の表示回数:2,817回

マンハッタン
暗闇の中に浮かび上がって来る
鉄とコンクリートで出来たハチの巣
何万匹ものホタルちりばめて
次から次へと夜空につきささる
車の窓に迫ったこの眺め
思わず息を飲み込むこの俺はあまりに小さい
Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン

俺が暮らしてる田舎のあの街に
比べりゃこいつはたしかにバケモノさ
あの東京さえこいつに比べたら
どこかの小っちゃな田舎町じゃないか
とてもじゃないが俺には歯が立たぬ
おまけにロクに言葉も喋れずに ひとりで来た街
Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン

心細さをかき立てる重い夜
のしかかる様に部屋から動かない
3つの子供がママの手を離れて
ポツンとひとり置き去りの気分だぜ
もう少し強いつもりでいたけれど
ライトに浮かび上がった摩天楼 窓から冷たく
Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン

明け方ようやくウトウトしかけたら
目ざまし代りかパトカーのサイレン

街には白いの黒いの黄色いの
誰もがギラギラ噛みつきそうな街
通りに被いかぶさる摩天楼
見上げる空は細くて長いのさ
重たい谷底
Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン

コンクリートの重たい谷底で
眠れない夜が3日も続く頃
壊れた金庫に閉じ込められたまま
大声でわめき出したいこの気持
もうあと20日あまりも待たなけりゃ
ここから出られないのさ チケットの冷たい日付は
Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン

この街で暮らす日本人と出会い
言葉につくせぬやさしさを受けても
何かうわの空落ちてゆくその時
ニュージャージーへドライブに誘われた
緑と土に溢れるその場所が
やさしく俺を包んでくれた時 不思議な安らぎ
Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン

マンハッタンおまえをわずか離れて
ドライブしたなら緑のニュージャージー
マンハッタンそんなにそびえてるけど

そうだよおまえも緑の海の上
大きな腕に抱かれたダダっ子さ
どうしてそんな無理やりそびえてる こいつはお笑い
Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン

それから不思議に自分を取り戻し
やさしい友にも支えられ過ごせた
ニュージャージーまでドライブしなくても
マンハッタンにはセントラルパークが
疲れた人をいっぱい抱きかかえ
緑と土のやさしい口づけを
力の渦
Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン

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