空蝉

Omoinotake

空蝉

作詞:福島智朗
作曲:藤井怜央
発売日:2022/07/27
この曲の表示回数:20,782回

空蝉
蝉が鳴き止んだ 僕ら駆け出した
天気予報は また今日も外れた
水溜り踏んだ 君のローファー
弾けた飛沫さえ 綺麗だなって思った

ずぶ濡れのシャツ 張り付いて
乾かない まるで君への想い

蝉が鳴き出した 僕ら歩き出した
雨宿りを 永遠にしていたかった
水溜り避けた 僕のスニーカー
どうせ濡れてるのに どうしてなんだろう

君と二人待つ バス停で
ほろ苦い 青い夏草の匂い

今日も 言い出せなかったと
赤く落ちた空へ 小さな声で鳴く
耳たぶが火照る いつしか風は吹き止んで
土の中みたいな 寝苦しい夜が来る

君が好きだって 誰よりも好きだって
声が枯れたって 何度だって叫んでいたい
窓辺に立って 口にしてみたって
夏の夜の 雨の音に 掻き消されていく

蝉が抜け出した 殻を見つめていた
汗を拭って 立ち止まる君が
カバンから出した 同じレモンティー
そんな偶然さえ 運命だと思った

細いストロー 噛み締めた
横顔は 甘酸っぱくて苦い

今日こそ 言いださなければと
長く伸びた影に 僕は手を伸ばす
指先が触れる 気づけば二人向き合って
羽化したみたいな 心で僕は告げる

君が好きだって 誰よりも好きだって
声が枯れたって 何度だって ここで叫ぶから
君が好きだって 本当に好きだって
夏の夜の 雨の音に 掻き消される前に 答えを聴かせて

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