燻-くゆる-

汚れきってしまう前に とりとめもない絵空の話にさえ
夢をリアルに描いた 己を取り戻す合図

虚構で飾りあげられた 偶像の類のハリコのトラに
熱を上げた稚拙さの 有意義を形づくるさ

一切の吏才脳 優ることを忘る
異端感情増加 消して

帰りたい 帰れない 穢れなきセピア
聢と見つめ直せと 叫ぶ微かな声

深層潜む情想の 声に耳を澄まし
初期衝動を どうか忘れないで

元来持つ蓋然性 まだ僅かに残る
理想問う舞い放散 決して

足首に絡まる 現状(イマ)を振り切って
歩き出す彼方へ 意思は移りゆく

概念潰乱才貌
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