群青

只ならぬ気配を 察する道すがら
待ち伏せる得体は 因果の影名残 目もくれず

走り出す滑車に 決別を乗せた 藪騒ぐ中

立ち込める群青に 細工の余地は無ひ
平伏したまやかし 高笑ひ冴へ渡る
時既に

一抹の残り火を ひたすらに踏み消した

最果てを見据へた 甚だ黒まなこ さゞ波の音

或る散華の心情に 絶へず胸を焦がし
睨み合ふ日毎にて 無情刻む言の葉

立ち込める群青に 細工の余地は無ひ
平伏したまやかし 高笑ひ冴へ渡る
時既に遅し
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