Curtain part.2

誰もいない教室に響く 吹奏楽部のプラクティス
静かに並ぶ机 椅子 黒板は光を吸い込んで

ゆれるカーテンの隙間 白いボールが弾んでフレームの外へ
「戻ってたんだ」振り向けば 涼しい影 フルート抱えた 夏が―――

幻の傷がまだ痛む
君は青空ごと ヘアピンで留めて
陽炎 両手で掬い笑った
失ったものなのに 失ったものとしてここにある
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