フタリシズカ

大人になりたい影は遠く伸びて
思い出をひきずりながら ひとり歩く

アスファルトの小さな白い花にさえ
知らないふりされているような冷たい歩道で

フタリシズカ
見えないものには気づけない
見えなくなっていることにも気づかない
太陽が眩しい今日も
窓辺で猫が鳴いてる
あの雲を包む蒼空がどこまでも
続いていることを知って 大人になってゆく
大人になるたび あなたに溺れてく

手放した時から痛む心は
愛した証拠なんて そんなの綺麗事だよ

真っ白な靴を踏まれたくないから
逃げるように人混みを抜けた 明日が重くなる

フタリシズカ
見透かされている気がして
見えている未来を隠した
太陽が眩しい今日も
素直になれない日が続く
ひとり寂しい夜を愛していたいから
寂しさに名前つけて 大人になってゆく
大人になるたび 夜に溺れてく

わからないことが増えるたび
名前を呼ぶたび
あなたのことを強く求めてしまうの
I need you

見えないものには気づけない
見えなくなってることにも気づかない
太陽が眩しいいつも
窓辺で猫が鳴いてる
あの雲を包む青空がどこまでも
続いていることを知って 大人になってゆく
ヒトリシズカ あなたに溺れてく
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