夜明けのメロウ

真夜中 流れてく
ビルをなぞって 消える

「どこへゆくの?」

変わってゆくこと
気づいて 立ちどまった

曖昧で不確かなもの
終わりあることだから
私は此処にある

君といる時間の中で
呼吸をするんでしょう

変わらないで、と
終わらないで、と
今日も 夜明けを噛む

「輝いていたい」

こんな世界で憂う私を
どうか寝かさないで
君の隣で溶けて消えるまで
生きて

揺らいだ切なさは
いつかの朝に 似てる

「独りじゃない」

眩さの中 確かに触れた
心の片隅
君の瞳に 映る私を
焼き付けて

その手で抱きしめて
きっと誰よりも
強く輝けるでしょう

変わりゆくもの
終わりゆくもの
ひとつ 瞬くように

「確かめていたい」

霞む世界に歌う私を
どうか忘れないで
君の記憶の底へ 淡く甘く
滲んで ひとつになって
漂うだけ

泣き出しそうな
夜の隙間を縫って
私は往く 夜明けのメロウ
君の隣で溶けて消えるほど
生きて
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