無免許の詩人

ペンギンも凍える寒さ
結露で濡れた窓に絵を描く
テーブルの水滴を集めて
ファミレスで時間を漬した

最近じゃ下りのエスカレーター
駆け登るような日々で
諦めかけたそのとき
君の言葉を思い出した

街を歩いて 君を探した
強い風の中 自由が雨に濡れてる

俺は無免許の詩人だ 家も車も持ってない
俺は無名の新人だ やりたいことをやってる

黒いノートに黒いペンで
誰にも見えないように書いた
新しい詩は誰にも見せずに
駅のゴミ箱に破って捨てた

クロネコみたいにクールな夜だ
汚れた世の中染まってしまうのは嫌だ

俺は無免許の詩人だ 地位も名誉も興味ない
俺は無名の詩人だ 拾った言葉を売ってる

十字架の交差点 トランペツトの三日月
寄せ書きみたいな落書き 空車のタクシーが並ぶ
寒さは徐々に増していく 君はどこにいるんだろう
心がひんまがってるぜ 俺は無免許の詩人だ
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