体温

落とし物ばかり 繰り返してきた
諦め方ばかり上手になった
「どんな幸せも いつかなくすから」
空っぽのままで 生きてきたのにな

君と出会い 日々を重ねて
孤独の意味を知ったんだ
見失ってしまわないように

ぎゅっと君の手を 強く握るから
いつまでも隣で笑って
並び歩く時が 手のひらの温度が
思い出にならないように

ずっと離さない 君宛ての想い
大袈裟だと 照れて笑って
君を知るほどまた 臆病になるんだ
決してなくさないように ぎゅっと握って

絵空事ばかり 浮かぶ夜の淵
忘れ方ばかりが 上手になった
「願いは痛みに いつか変わるから」
何も望まずに 生きてきたのにな

憂鬱な朝焼けさえも
君の寝顔を照らすから
日々のすべて 愛しいと思えた

ひかれあう体温 例えば世界のどこか
君が迷子になったとしても 見つけてみせるから
これまでなくした すべていらないから
僕のそば 君だけにいてほしい

ぎゅっと君の手を 強く握るから
何も言わず握り返して
胸を占める声が 確かな温もりが
思い出にならないように

ずっと離さない 君宛ての想い
どれだけの時が過ぎたって
ガラクタだった日々 意味をくれた君を
決してなくさないように ぎゅっと握って
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