紫陽花

過去に囚われた陰鬱な影と背中に突き立つ失敗の跡
何か一つ零してしまってはもう後が無いと急かす言葉達
どれもこれも全部良く見える
他人の生と自分の生 見比べて
マシかどうか幸か不幸か今
理想現実、息詰まる雑踏

一つ二つ数える善悪の数
一人二人増える追い詰める影
日夜 積み重なる疑問と語り合っても答えは出ない
周(まわ)り出した過ぎる景色に
二度目など無いことを知る
それでも似たような日々に騙されているだろう

誰みたいに成りたいか
言うだけならタダ
しかし所詮模造
覚める様な冷たい雨に打たれて立ち尽くす空は黒く

鮮やかに滲む 行き交う人の影に届かない声は幾つも落ちて枯れた
このままでいいなんて思いはしない なのに流れてくものを止められない

「薄っぺらい自分をどうにかしたい」
中身が無いと吐き捨てる連中の目
人生を可視化するなら
命は一冊の本に収まるか

周(まわ)り出した
過ぎる景色に二度目を願ってしまうのは
それでも似たような日々に
騙されていたいんだ

誰みたいな姿だと付き纏う声よ しかしそれも事実
覚める様な冷たい雨は過ぎ去り立ち尽くす空は青く

鮮やかに滲む 行き交う人の影に届かない声は幾つも落ちて枯れた
このままでいいなんて思いはしないなのに流れてくものを止められない

迫る朝に目を背けても
暴き出された姿を見ては声を失う
そこには自分を映す鏡は無い

鮮やかに滲む 行き交う人の影に届かない声は幾つも落ちて枯れた
このままでいいなんて思いはしない
すり抜ける確かさを掴む

正しさでさえ色を変える事に気付かない今が幾つも落ちて枯れた
このままでいいなんて思いはしない
すり抜ける確かさに追いすがる強く
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