ミルク

君のとなりで笑って、君のとなりで息をして、
君のとなりで泣いて、君のとなりで夢を見ていた。

君がこの部屋に来たのは今夜みたいに寒くてさ。
窓の外には“しんしん”と雪の降る夜だったよね。

君はまだ幼く、僕もまだ幼く、
二人して泣いてばかりいたことを覚えてる。

凍えそうな冬の日の真っ白で静かな夜。
あの日から僕は、泣き虫な僕は、少し変われたんだ。

君がいてくれたこと、君のそばにいられたこと。
大人になっても、歳を重ねても、忘れない。
忘れはしないだろう。

君の大好きなミルクをコンビニで買った帰り道。
ふと部屋の窓を見上げたら、君もね 外を眺めてた。

別れの日が来ること、いつか会えなくなること、
出会った日から分かってはいたけど。

凍えそうな冬の日の真っ白で静かな朝。
あの日から僕は、泣き虫な僕は、強くあろうとした。

君がいてくれたこと、君のそばにいられたこと。
何年経っても、家族が出来ても、忘れない。
忘れはしないだろう。

君のとなりで笑って、君のとなりで息をして、
君のとなりで泣いて、君のとなりで夢を見ていた。
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