ノーネーム

あなたと描く小さな日々は 決して特別じゃなくて
だけど僕にとっては どれも宝物です
誰もいない寂れた公園のベンチ 寄り添いながら
近くて遠いあなたに 今は触れていたいんです

だから だから 今日はもう
幻みたいに 消えないように

繋いだ手と手 指先から伝わるあなたの寂しさが
僕のまぶたの裏を叩く
あなたが好きです

いつか僕もあなたも歳をとって シワも増えてく
そのシワのひとつひとつが あなたに刻まれた日を
全部知っていたいんです

それでも人は忘れてゆく生き物だから 指切りしよう

僕の嫌いな僕自身を あなたが好きだと言うたび
ほんの少しだけ好きになれた
ほんとにありがとう

暮れかかる空に 迷子の一番星
僕ら逸れないように 今日は一緒に帰ろう

繋いだ手と手 指先から伝わるあなたの優しさが
僕のまぶたの裏を叩く
あなたが好きです

あなたと描く小さな日々は 決して特別じゃなくて
だから名前を付けよう
それを愛と呼ぶんだろう
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