遊らり羽らり

ちはやぶる 夜道を照らす花明かり
撫ぜるような時をかき分け 逢いに行く

日ごと数えた さみしさは
重なり合えば遠い過去
桜 泡雪 シャボン玉
今宵あなたに溶けてゆく

ゆうらりはらり ほろほろひらり
愛は まぼろしですか
ゆうらりはらり ほろほろひらり
朽ちて実を結ぶ恋の花

川べりの ほのかな風が頬かすめ
甘やかに香る記憶の戸が開く

あなた いつでも焦らすのよ
待てずに急かせば したり顔
ほたる 空蝉 恋花火
燃えて哀しき爪の跡

ゆうらりはらり ほろほろひらり
恋は まやかしですか
ゆうらりはらり ほろほろひらり
涙一粒 風に弾けた

愛しさを 罪びとのように打ち明けて
堕ちながら 天へと渡る腕の中

噂 ゆびきり 明日の空
愛は何より不確かで
宴 朝露 人の夢
愛は何より儚くて

ゆうらりはらり ほろほろひらり
あなた まぼろしですか
ゆうらりはらり ほろほろひらり
どんなに抱き合っても

ゆうらりはらり ほろほろひらり
朽ちて実を結ぶ恋の花
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