Duralumin

ジェット機の音に 思わず僕が
見上げる方角
そこには見えずに 随分先の
孤高の空を 飛んでいたんだ

行くべき場所は 知っているだろう
急がなくても 大丈夫だと
軽くうそぶいた 昨日の焦りが
青空で叫ぶよ 切ない飛行機雲

眩しくて目を開けない それでも見ずにはいられない
卑しい好奇心よ アシタへ僕を加速しろ
優しく不運を受け入れ 冷たく幸運を突き放し
無邪気に笑う空を 切り裂くように行け アシタへ

強い西陽を 乱反射する
ジュラルミンの機体が
入道雲へと 消えてく間際
翼で僕に 瞬いたんだ

誰も気付きや しないはずさ
僕だけが知る ヒカリがある
網膜よりも 胸に焼き付け
いつまでも見つめた 暮れゆく空の果て

過去はすぐにも忘れたい それでも跡を残したい
矛盾する遺伝子よ アシタへ僕を加速しろ
叶えたことに気付かず 失くしたことを引きずり
泣きたくなる夕陽へ 溶け込むように行け アシタへ

眩しくて目を開けない それでも見ずにはいられない
卑しい好奇心よ アシタへ僕を加速しろ

過去はすぐにも忘れたい それでも跡を残したい
矛盾する遺伝子よ アシタへ僕を加速しろ
優しく不運を受け入れ 冷たく幸運を突き放し
無邪気に笑う空を 切り裂くように行け アシタへ
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