saudade

後悔は五月雨に流れて
薄れゆく手の感じ
舌に残る後味
あれはよく晴れた日だった

「ああ、もういいよ」
口にした瞬間の崩れ落ちる笑顔を
見つめる僕の目は何色だったのだろう

ひらり舞い散る
桜の花に消える長い髪
「さよなら」
今でも褪せることない春の夢
見慣れたワンピースも
柔らかな肌も
目が霞んでもう見えない
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