clover

私の胸に撒かれていた種が
何気ない仕草で疼き芽吹いていく
水も、土すらも無い心の中
君の言葉だけが私を育てていた。

一葉の恋、君の声に心がさざめく日もあったから
すれ違うことも躊躇ってしまうの。
幼い恋、私の声君に届くなんて思ってない
ただ過ぎていく君の笑顔に目を背け続けていた。

日向のような柔らかい温もり
私の心には必要なのです。
プランターのような狭い体には
いくつも根が伸びて息も出来ないよ、ねぇ。

双葉の恋、君の声に心が波立つ日もあったのに
弱虫だから言い出せずにいた。
未熟な恋、私の葉は少しずつ増えて育っていくから
ただ過ぎていくだけの時間は止めて、君に伝えたい。

君という日差しには陰りもないから
眩しさが全て隠してしまったわ。
本当は私だけを照らしてくれていた。
その光は私へ注いでくれていたのに。

三つ葉の恋、君の声に心が浚われた日を思い出す
すれ違う時に聴いた、君の声を。
熟れゆく恋、沢山の気持ちが咲いて言葉に変わっていく
ただ過ぎていくだけの時間は終わり、探しにいこう。

四葉の恋、君の声が私を摘み取る日はもうすぐね
すれ違う事も無いの、花瓶へ挿して。
実った恋、しわがれた声になっても呼んで欲しいから
ただ過ぎていくだけの時間を捨てて、君を求めたい。
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