六月の約束

硝子越しの雨空、私の涙降らしてる。
錫の色に染まって、貴方の庭に落ちた
思い出が、さらさらり。

六月の約束、想いだけが過ぎて
ゆるやかに色褪せた私の胸から
滲みだすように愛が零れ頬を濡らす
優しく触れた手も、今はただの幻

硝子越しの星空、貴方の欠片降ればいい。
綺麗な石になって、私の部屋に落ちて
足元に、きらきらり。

六月の約束、願いだけが過ぎて
叶わずに萎れてく私の胸から
形に出来ない哀が溢れ喉を焦がす
貴方の横顔も、今はただの幻

笑っていてと言った貴方の声、よく憶えてる。
だけど貴方が傍に居たから笑顔になれたの。

六月の約束、想いだけが過ぎて
白いドレス、着替えた私の胸から
伝えきれない言葉が流れ声を揺らす
私の笑顔さえ、今はただの幻
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