山行きバス(道草ノススメ)遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 晴れた空の下を バスは山へと向かって走るよ 窓を開けて僕は 木々の匂いの光を浴びるよ アスファルトもう見えない坂道 カバン下げたままの 君も誘って来れたらよかった 森に向けて投げよう いつか舗道で拾った木の実を 土曜日は心いつも揺れて 午後の高い陽射しが 僕を道草に誘う 砂利道を曲がりくねる風に 青い草が歌うよ 空に両手を伸ばして バスは地球の形 僕に刻んで揺れるよ |
緑の絵遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 高野寛 | | あなたを待ってる 帰って来るのを いつでも待ってる 淋しいあなたを 幼い日は 淡い絵の中の 緑色 手を伸ばす 届かない 駆け抜けた 風の音 見つけに来て ひとつ忘れモノ 森の奥 大丈夫 迷ったら その場所が 此処だから すぐにまた 旅立つ日が来るのでしょう だから今は 枝の蔭に 足を休めて あなたを待ってる 帰って来るのを いつでも待ってる 淋しいあなたを 星降る夜は 幹に身を寄せて 夜明けまで 目覚めには 朝露を一雫 あげるから 流れて来る 青いせせらぎは いつの日か 遠い町で その肩に 降り注ぐ 雨粒に すぐにまた 忘れる日が来るのでしょう だから今は 腕に巻いた 時をほどいて 見ていてあげるよ 眠りにつくまで 歌ってあげるよ 眠れぬあなたに きっとまた 出逢える日が 来るのでしょう だから今は 振り向かずに 歩きはじめて あなたを待ってる 帰って来るのを いつでも待ってる 淋しいあなたを あなたを待ってる 帰って来るのを いつでも待ってる 淋しいあなたを |
月姫遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 松尾清憲 | | 冷たい風のテラスで ため息ついてる月姫 ほうき星は郵便屋 赤い尾をひく バイクが止まる 宛て先不明で 帰ってきたのは 夜空に飛ばした 熱い想い 月姫 月姫 今夜も一人 優しく受け止めて くれる人は 月姫 月姫 今夜も一人 銀河の何処かに いるはずなのに 青い髪 氷の火花 せつなくふるえる月姫 銀色のポリスマン 見ないふりして 横目で過ぎた 幾千幾億 こぼれた星の中 どうやってその人 捜せばいい 月姫 月姫 今夜も一人 頭の上には 宇宙船が 月姫 月姫 今夜も一人 あんなにたくさん 過ぎてゆくのに 月姫 月姫 今夜も一人 優しく受け止めて くれる人は 月姫 月姫 今夜も一人 きっと何処かに いるはずなのに |
空色の帽子遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 太田裕美 | | 川の流れに逆らって びしょ濡れではしゃいだね 小さな銀の魚たち すくっては逃がしたね 君に会うときいつでも被ってた 空の色した大好きなあの帽子 川の見えないその町で ずっと暮らしてゆくの? 長距離電話かかるたび そのことを尋けなくて 風に飛ばされ二人で追いかけた 水に隠れた大好きなあの帽子 遠い流れに漂いながら 空の色した魚になって 知らない町を旅しているのだろ 川の流れを届けたい 君の住むその町に 明るい声を聞くたびに 少しだけ淋しくて 涙こらえて歌った帰り道 今は遥かな大好きなあの帽子 深い流れに包まれながら 空の色した魚は今日も 別れた町を夢見ているのだろ 川の流れを届けたい 君の住むその町に 川の流れを届けたい 遠くなってく君に |
雪溶けの前に遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 中原信雄 | | いつか雪が降り始めて 紛れそうな言葉 いつも君は笑いながら どんなことも許すから やさしすぎて 寂しすぎる いつか雪が降り積もって 今日も町を包む どんな過ちも静かに 白く埋めてしまうけど 僕が投げた言葉だけは どうぞまだ消さないで やがて来る春が辛すぎたりしないように 雪溶けの前に君に謝りたい だから 降りそそぐ春が君と僕を包むように 雪溶けの前にきっと会いにゆくよ だから 高く煙突の煙が 今日も町に昇る どんな思いさえいつかは 空に溶けてしまうけど 僕が投げた言葉だけは どうぞまだ消さないで やがて来る春が辛すぎたりしないように 雪溶けの前に君に謝りたい だから 降りそそぐ春が君と僕を包むように 雪溶けの前にきっと会いにゆくよ だから |
陽炎のエチュードかないみか | かないみか | 工藤順子 | いしいめぐみ | | 眠れないベッドを 抜け出して一人きり 音のない寄宿舎の 長い廊下の窓辺 真夜中のプールで 三日月が溺れてる 何もない空の下 駆けて行きたいの 遠い砂丘から 嵐がくるわ みんな風の中 退屈も 悲しみも たぶん幻だと気付くわ 砂の中埋もれた 忘れ物捜してる 三年は果てしない いつも旅の途中よ 真夜中の砂漠で 三日月に祈ってる 天使にも 悪魔にも 心渡せるわ 遠い物語 めくれるたびに 時の少年が 振り向いて尋ねるわ 何を待ってるの そんなに まだ大切なもの わからない 教科書も 賛美歌も 窓の中のこと 遠い砂丘から 嵐がくるわ そっと瞳を開けて 明日さえ 未来さえ たぶん幻だと気付くわ (Ah) 砂丘から 嵐がくるわ みんな風の中 退屈も 悲しみも たぶん幻だと気付くわ |
雨あがりの観覧車遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 雨あがりの夏空 雲をひとつ残すよ 涙にさえなれない 気持ちひとつ残るよ 観覧車が上ってゆく 青い胸の中を 待ち合わせが流れた にわか雨の休日 受話器置くとあの日も 雨はすぐに止んだね 観覧車は回っていた 光るしずく乗せて だからまだ約束は 晴れた空浮かんでる いつだってゴンドラは 僕を乗せ上ってく 町角歩く僕の姿を見つけたよ あんなに小さい 人混み迷う僕の心を見つけたよ あんなに小さい 観覧車が回ってるよ 青い胸の中で だからまだ約束は 晴れた空浮かんでる いつだってゴンドラは 僕を乗せ上ってく いつまでも約束は 晴れた空浮かんでる いつだってゴンドラは 僕を乗せ上ってく |
M氏の幸福遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 樹々に隠れた大きな家に 一人で彼は住んでる 何やら妙な研究してる そういう噂 中折れ帽子金ぶち眼鏡 懐中時計ぶら下げ くねくね道を口笛吹いて てくてく散歩 風が吹く 坂道に風が吹く 研究室の隣の部屋の 窓にいつも見えるのは 暖炉の上の古びた写真 笑顔の人は誰ですか 腕に銀猫肩に黒猫 ぎらぎら瞳光らせ 二匹の猫は他の誰にも なつくことない 光差す 中庭に光差す 草に埋もれた郵便受けが 月に一度音たてる 白い船便小さな手紙 差出人は誰ですか クリスマスにもお正月にも 散歩の後のお茶にも 誰も招(よ)ばない招ばれていない 招んでも来ない 星が降る 木の枝に星が降る 窓に並べたフラスコ瓶に 月の雫集めてる 青い雫のお茶が沸くころ ベルを押すのは誰ですか |
一粒の予感遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | きらめく風に乗って舞い上がる 生まれたばかりの種 弾けて 細い影 指先をかすめて 柔らかな綿毛が揺れる 遠くに夏を告げる白い雲 二人で見上げる空 眩しい 手をつなぐ瞬間に弾けた 一粒の小さな予感 何処までも続いてるこの道 青い屋根 あの庭をそっと飛び越えて 暖かな土の上 捜そう 抱きしめたこの夢をきっと lalalalalala 叶えよう 流れる水の音を追いかけて 梢の尖った芽をくぐって 少しずつ 胸の中 膨らむ 一粒の小さな予感 何処までも透き通る青空 何処までも飛んでゆく ずっと手を取って 暖かな土の上 降りよう 大切なこの夢をきっと lalalalalala 咲かせよう この夢を 叶えよう この夢を 初めて 目覚める日は 銀の雨 待ちながら 丘の上 なだらかな斜面を 駆け昇る緑の陽光(ひかり) 何処までも透き通る青空 何処までも飛んでゆく ずっと手を取って 暖かな土の上 捜そう 抱きしめたこの夢をきっと lalalalalala 叶えよう この夢を |
森とさかな遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | もし君が 遠い川の底 泣いてたら もしかして 僕の悲しみの せいかしら 何故こんなに離れてて でも解ってる 今君は 銀の泡の中 泳いでる 今僕は 深い森の奥 立っている 何故こんなに知らなくて でも気にしてる さかな達は 虹のうろこ 光跳ねて 森の木々に 森の木々は 揺れる緑 風の匂い さかな達に もし君が 遠い川の底 笑ったら もしかして 僕の歓びが 届いたの 何故こんなに会えなくて でも信じてる 青い空に 雲が生まれ 黒い影を 風が運ぶ 森の土に 雨は染みて 澄んだ水を 川に送る |
時の駅遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 今その目の中 見えるよ輝く無数の星が 遥かな宇宙(そら)から 届くよ小さな秘密の言葉 最終電車も眠った駅には二人だけ 同じ時代(とき)の中生まれてきたよ いつか出遭うために 君のそばに 無人のホームには 時計のギリシャ文字 夜空のジオラマに 描くよ未来都市 今この手の中 包んだ体温(ぬくもり)探していたよ 悠かにたゆたう 時空の海へと体を投げて 同じ地球(ほし)の上墜ちて来たんだ まるで宇宙(そら)のしずく 君も僕も 二人の手のひらで 秘密が解けてゆく 一億光年の 想いが甦る 夜空のジオラマに 浮かぶよ月の駅 レールのその果てに 銀河の灯がともる |
Diary遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | 外間隆史・冨田恵一 | 明日のシャツに迷ってるだけで もう 夜は深くなる たとえば 逢えない日のことも たいせつに 綴ってゆこう 朝になれば 窓を開けて ひとりぶん 林檎をむいて 動きだした 町の声に すこしだけ 時計を気にしながら はねてる前髪を直してると もう 空が明けてゆく たとえば どんな遠い場所に 生まれても 逢えたと思う 日曜には 鍵を開けて ふたりぶん お茶を沸かして ゆるい坂を 登ってくる 靴音に 胸はずませる ひとつの朝 ひとつの季節 いくつ語り終えても 花は開き 青い実は生まれ 日々は綴られてゆく 夜になれば 灯を点して 読みかけの本を開いて 誘われてく 夢の中で 新しいページをめくる 春になれば 林檎の樹に 白い花 まぶしく咲いて 時は今日も この手の中 紅い実を乗せて過ぎてく 朝になれば 窓を開けて ひとりぶん 林檎をむいて 動きだした 町の声に すこしだけ 時計気にして |
午前10時午後3時遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | 急ぐ人波が過ぎて 街も一息つくから いつもの路地を曲がって 窓際の席に座るよ 壁の大きな時計が 歌を思い出す前に 朝と昼をかき混ぜて てのひらでそっと包もう 約束も行くあても無い だけど胸一杯 偶然の素敵なことに 出逢うその予定で 毎日通る道 毎日違う風 靴音弾ませながら さあ家へ帰ろう 焼きたての甘い夢は 少しだけ焦げた匂い 昼下がりの風に乗り 窓を抜け流れてゆくよ レコードの傷を飛び越え 針がまた戻ると まどろみは遠いあの日の 同じこの時間へ 誰かが駆けて来る 垣根の向こうから 何処かで遊び疲れて 心が歌い出す 何度も繰り返す 忘れてしまえない歌 誰かが駆けて来る 垣根の向こうから 心が歌い出す 何度も繰り返す |
キャベツUFO新倉芳美 | 新倉芳美 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 夜のキッチン キャベツの中で 青虫二匹 ひそひそ話 ここはどこだろ 空も見えない お皿におなべ 変なのばかり こんな 知らない場所で 花も 咲かない場所で 蝶々に なんて なれないね サナギに だって なれないね キャベツ畑に サヨナラ告げて 車に揺られ 村から町へ 遠いお空で お月様だけ 二匹の事を ずっと見ていた とても 不思議な魔術 月の 光の魔術 カタカタ 窓が 開いたよ ワクワク キャベツ浮かんだよ 窓をすり抜け 青虫達よ 花咲く場所へ さあ行きなさい 二匹びっくり 空飛ぶキャベツ これは素敵な キャベツUFO 夜の空飛ぶ キャベツUFO 月の光の パワーエンジン 青虫乗せた キャベツUFO 花咲く場所が きっとみつかる ラララ ラララ |
ふたりの記憶(Man & Iron)遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 広い空を駈けめぐる 飛行機乗りの若者がいた 下に続く草原を 彼は眺めて思い出したよ 空き缶蹴りながら 遊んだ幼い日を 空き地の周りには 同じ草が揺れてた 低く風を切りながら 右の翼は思い出したよ 蹴られて転がった 草むらの夕暮れを 時は流れてく (Young man's Memory Iron's Memory) ふたつの記憶をのせて ゆるやかに流れてく 重いオイル差しながら 彼の作った錆びたロボット 草が揺れる丘の上 ふたり座って思いめぐらす 大空駈けめぐる 自由だった若い日を 大きな風を切る 翼だったあの日々を 時は流れてく (Old man's Memory Iron's Memory) ふたりの記憶を (Old man's Memory Iron's Memory) のせて流れてく (Old man's Memory Iron's Memory) 時は流れてく (Old man's Memory Iron's Memory) |
トタン屋根のワルツ工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 国吉良一 | やけてジリジリ トタン屋根 どろぼう猫 足があついよ 前足上げて 後(うしろ)足けって ピコン パコン ペコン 今日も仕事に あぶれては しょんぼりの 貧乏楽士 おや 屋根の上 ダンスがお上手 私が伴奏つけてあげましょ くたびれ楽士の くたびれヴァイオリン 屋根に向って おじぎをひとつ それでは ワタクシ 得意の曲を Tururi rari raree 何か盗みに ゆかなくちゃ どろぼう猫 腹ペコだけど 困ったこれじゃ 帰れやしない ピコン パコン ペコン くたびれ楽士の くたびれヴァイオリン 涙まじりの 大熱演 それでは ワタクシ お次ぎの曲を Tururi rari raree お陽さま沈んで トタン屋根 どろぼう猫 足がつめたい 月が出た 星が出た それでも ワルツは まだ終わらない |
Destination遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 成田忍 | | 小さな川に 沿って歩いてゆく いつかめぐり逢う 海にひかれて とり戻せない あの日の手紙が 届くのは今日 それとも明日 なつかしいのは 昨日じゃなくて 逢いたい人は 貴方じゃなくて 遠くで呼んでる 明日の景色 遠くで呼んでる 明日の景色 高い草に かくれて泣いた日 丘の上には 眠った工場あと いつも同じと 思った草たちも 毎年違う 花をつけていた 人たちの群は 朝の街に駅に 変わらぬ景色を 作るのでしょう いつか私が 消えたあとにも いつか私が 消えたあとにも なつかしいのは 昨日じゃなくて 逢いたい人は 貴方じゃなくて 遠くで呼んでる 明日の景色 遠くで呼んでる 明日の景色 遠くで呼んでる 明日の私 遠くで呼んでる 明日の景色 |
恋かしら遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | 外間隆史・冨田恵一 | 夏も秋も春も 友だちのままで またひとつ 年をとるの 昼に夜に朝に 君を想うとき 地球の上には 私ひとり 晴れた空に隠れて 月は巡ってる 足を止めて見上げてみたけど 恋かしら 空がにじんでくる あの笑顔 遠く遠く離れてゆきそう 恋でしょう うなずいてしまったら 明日から どんな顔を見せたらいいの ある日 晴れの日 花は 匂う 春の日 ずっとずっとずっと 友だちのままで どんな未来が 見えるかしら 君の屋根のパラボラ 眩しい銀色 いつも遠い宇宙を見てるの 恋かしら 街がにじんでくる 逢うたびに もっともっとさみしくなるのね 恋でしょう うなずいてしまったら 明日から どんなことを話せばいいの ある日 晴れの日 花は 匂う 春の日 ある日 晴れの日 人は 青い 春の日 ある日 晴れの日 花は 匂う 春の日 ある日 晴れの日 人は 青い 春の日 ある日 晴れの日… |
街角遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | 街角に彼の靴が響けば 暗闇は逃げだすよ 夕空に彼が指を鳴らせば ガス灯が目を覚ます 凍えてた足も弾むメロディー 窓辺からこぼれるよ 暖かい彼の後を歩けば ステップを思い出す いつも同んなじで色褪せる日々 男達の切ない足取りにも 灯をつけてあげて 灯をつけてあげて 町中に彼が明かりともせば 人々は集まるよ 星空に彼が指を鳴らせば 溜息が歌になる いつも届かない初めての恋 娘達の苦しい胸の奥に 灯をつけてあげて 灯をつけてあげて いつも追いかけて見上げてる空 子供達の果てない希望(あこがれ)にも 灯をつけてあげて 灯をつけてあげて |
信じていいよね小川範子 | 小川範子 | 工藤順子 | 羽場仁志 | 林有三 | 今度いつ 逢えるのって 尋けずに なんだか 頼りない 言葉が残るだけ “また いつか!” “じゃあ またね!” いつも 胸の中 細い弦が 震えてる その目に その声に ときめいているから 信じていいよね 今 溢れる この気持ち 信じていいよね 逢えるよね またすぐ せつないの 私ばかり 待ってる 気がして 果てしなく 不安がつのるけど 大丈夫 そう きっと いつも 夢ひとつ 高い空に 浮かんでる 密かに 変わらずに 輝いているから 信じていいよね あの優しさ 本気よね 信じていいよね 約束は 無いけど 信じていいよね 今 溢れる この気持ち 信じていいよね 逢えるよね 明日は |
見えない小石水無月琴子(小菅真美) | 水無月琴子(小菅真美) | 工藤順子 | 依田和夫 | 米光亮 | 通い慣れた道で 無邪気に笑い合ってたい 幸せなこのままで 時を止めて もしも今 心が 小石を投げてしまったら 穏やかなこの場所に 戻れなくなる なのに何故なの 押さえた想い 日毎 声を上げる はらはら舞い遊ぶ 薄紅の花びら ゆらゆら風の中 揺れてざわめく心よ 彼女の微笑みを 壊すものは許せなくて どんな悲しみからも 遠ざけたくて なのに何故なの 隠した恋は 夜毎 色をつける ひらひら逃げてゆく オオムラサキの薄衣 からから糸車 紡ぎきれない心よ 見つめないで 見透かさないでいて 胸の奥に 眠らせていて ずっと ずっと 笑顔でいて このままで きらきら降りそそぐ 優しい光を浴びて さらさら川の面に 青く渦巻く心よ はらはら舞い遊ぶ 薄紅の花びら ゆらゆら風の中 揺れてざわめく心よ |
幸せの輪郭渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 橋本晶子 | | 晴れた午後はふらりと 散歩してみよう 湿った心が乾くかしら 涼しい木陰でずっと 空を眺めるの 心の形を決めるなんて まだ早いわ 考えてみるの 両手をかざして You know? 明るい陽射しに隠れている 月の事を 悲しい時はいつでも 数えてみるのよ 知ってる事が幾つあるのか 木々も鳥もベンチも 輪郭の世界 すべてを信じてしまうなんて 早過ぎるわ 考えてみるの 瞼を閉じてね Ready? 遙かな国へと通り過ぎる 風の事を 眩しい指先に光る 夏の硝子色 ゆっくり浸みる水のように 幸せになるの 考えてみるの 両手をかざして You Know? 明るい陽射しに隠れている 月の事を 考えてみるの 瞼を閉じてね Ready? 遙かな国へと通り過ぎる 風の事を 晴れたこの空に隠れている 見えないモノを |
リンゴのせい豊崎愛生 | 豊崎愛生 | 工藤順子 | 小西昭次郎 | 小西昭次郎 | よそ見してた 一秒 風は市場 吹き抜けてく リンゴひとつ 手を離れて 迷走の 石畳 天使の声で 雨のように わがまま言うよ 街中全部 びしょ濡れだ Why? 行方不明の きっと リンゴ リンゴのせい カモメの頬 かすめて 薔薇のアロマ 空に溶けた リンゴは行く 丸いままで 坂道を 登ってく 天使の顔で 退屈を 撒き散らしたい ミッバチ達よ 飛んでゆけ Wa~i いけない子だわ だって リンゴ リンゴのせい あなたはJustice 私のConscience 心の中 芽生えてそして いつも一緒で… 天使のふりで デタラメに くちずさみたい 星座もヒトも ごちゃ混ぜだ Why? 天使の心 コロコロと 逃げて行ったの 転がってくよ どこもでも Wa~i 私の胸の リンゴ リンゴ 探して リンゴ リンゴ みつけて だって リンゴ リンゴが無きゃ! |
そよかぜのうた石橋優子 | 石橋優子 | 工藤順子 | 稲垣貴繁 | 稲垣貴繁 | 頬を撫でる亜麻色の風よ 何を見たのかそっと話して 閉じた空の遙か彼方から 寄せて返す草の波に耳を澄ます 遠い遠い貴方に伝えて 今も待ってると いつか木漏れ日の丘で 疲れた心迎えよう 道の果てで立ち尽くす胸に 雨を一粒そっと落として 永い闇は溶けて川になる 眠る大地揺り起こして春を告げる いつも答えは手のひら 握りしめている どの時代どの場所に 生まれても変わらない夢を 遠い遠い貴方に伝えて 世界は広いと 羽ばたく鳥と一緒に 幾度も背中見送ろう 白い雲を連れてゆく風よ 夢の続きをそっと聞かせて 溢れそうな未来抱きしめて 青い種がふわり舞い降りる 寄せて返す草の波が耳に届く |
街はシネマのように渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 新居昭乃 | | Ah 街は回る木馬 恋が夢が 低く高く 甘い歌に 足がもつれそうよ 人混みを うまくかわすのよ 口笛連れて 歩いてゆく Ah 窓は滲むシネマ 悲しい台詞(こえ)や 愛しい朝や 終わりのない ドラマ映してるの 曲がり角 二度と迷わない ダンスのように 滑ってゆく Ah 夜は開く小箱 こぼす絵の具 青く赤く 妖しい光 心取られそうよ |
合歓の木陰で遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | ねむの木陰で あくびして 雲を見上げて ガラス工場 午後のサイレン 街から吹く風 ねむにもたれて 膝の上 包みをほどいて 丸い黒パン いちじくジャムに みつばちの羽音 何かを待っていたような なんだかこれでいいような ねむの木陰で 飴色のページをめくって 異国の文字は 寄せては返す 波の子守り歌 誰かを待っていたような このままこれでいいような 夕焼けは今日も 爪先から (始まる) 淋しさはいつも 背中から (染めてゆく) 何かを待っていたような なんだかこれでいいような |
Forest Notes遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | あなたの瞳にその家を見つけた 昨日と明日がテーブルはさんでる 初めての道歩いてそこへ帰ろう 木洩れ日の中で歌を思い出すよ 風を解き放つ小さな笛になる 梢に残る時間が目覚めてゆくよ 初めての町 初めての風 昨日に出会う道 懐かしい窓 懐かしい歌 明日に帰る道 この指先にひそむ遺伝子のメモリィ 羊歯(シダ)のジャングル 三葉虫のためいきも セラミックの街角 根づいた種子のときめきも 昨日は明日 闇は光 偶然は必然 初めての道 懐かしい道 いつもあなたに続く道 森の言葉 樹々の想い 胸に溢れてくる 水のように 息のように 空に溶けてくメロディ 初めてのドア訪ねてただいまを言おう |
from my Garden荻野目洋子 | 荻野目洋子 | 工藤順子 | MONDAY満ちる | Monday満ちる | true love for you あの頃二人で 捜し続けてた 夢を今 from my Garden 涙の隣りに 光の庭を作った 今も愛を 育ててる 小さな花びら 冷たい水を待ってる 花束じゃ 贈れない no 飾りをほどいた 言葉をあげる 裸足で歩いて 感じて欲しい It's true true love 笑顔で過ごした 時間を庭に還した もう一度 芽生えるように 優しい歌ばかり 教えた鳥は逃がした 正直に 生きてもいいよ 流れる雲間に 明日が見える 翼の生えてる 未来 It's true love 雨に打たれてもいい 虹を見れるならいい feel so good 風に吹かれてもいい 支え合えるなら 夜に怯えてもいい 朝を待てるならいい it's true love 月に凍えてもいい そばに居られるなら true love for you この頃二人が 諦めかけてた 夢を私の庭から ………………………もう一度二人で 育て始めたいの 夢を今 from my Garden 逢えない時間が 描いてくれた 二人で見上げる 未来 It's true love 雨に打たれてもいい 虹を見れるならいい feel so good 風に吹かれてもいい 支え合えるなら 夜に怯えてもいい 朝を待てるならいい it's true love 月に凍えてもいい 明日逢えるなら 雨に打たれてもいい 虹を見れるならいい feel so good (I believe in you I believe in dreams) 風に吹かれてもいい 支え合えるなら (I believe in you 支え合えるなら) 夜に怯えてもいい 朝を待てるならいい It's true love (I believe in you I believe in dreams) 月に凍えてもいい そばに居られるなら (I believe in you そばに居られるなら) |
晴れた日に渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 山口美央子 | | 風は秋風 焼けた背中に 優しい 歌のよう 羽根は瑠璃色 鳥が旅立つ 陽射しを 追いかけて こんな晴れた日に 誰かを想う 淋しい人になりたい 丸いこの星で 道の途中で 日の暮れ時を待ってる 空があんまり 透き通るから 君の言葉も 思い出せなくなるよ 花は雛菊 土に抱かれて 静かに 幸せに こんな晴れた日に 何処か知らない 窓辺にたどり着きたい 肩を追い越して 季節(とき)が逃げてく 心にかけら残して 君があんまり 透き通るから 腕に触れても 涙が出なくなるよ …だから |
月の裏側渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 松尾清憲 | | ここで降りるわ 歩きたいから 素敵だった 時間をなぞるの 見てよ星空 あんなに綺麗 銀のしずく 両手ですくえそう ねえ いつかゆけるかしら あの 丸く浮かぶ月の裏側に 優しい瞳 その微笑みも たぶん あなたの中の すべてじゃないはずね 窓に灯りが つくまで見てて 約束なら 今夜はいらない ねえ いつか解るかしら この 広く続く宇宙(そら)の秘密さえ 電話のベルが 黙った夜が 好きよ 不安な胸で 耳をすましたいの ねえ 星は何を知るの その 熱く燃え尽きてく一瞬に 明日はいいの 見えないままが いいの せつなくずっと 揺らめいてたいの 電話のベルが 黙った夜が 好きよ 不安な胸で 耳をすましたい |
夜間遊泳渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 安部恭弘 | | 海の底は憂うつ色 深い青は果てしなく いつまでも空を覆う 昨晩(ゆうべ)の言葉すべて嘘 本当のことは宙に散り 月だけが揺れて笑う 届かない声と 掴めない月と いつなら追いつく すべては一瞬 海の底の憂うつ色 水を含む重い息 溶けるたび空に落ちる 鏡に映ったような さかさまにうごく世界 光ですくわれてく 朝にまぎれてく 何も見えなくなる 寄せて返す波 すべては記憶に 海の底は憂うつ色 深い青は果てしなく いつまでも空を覆う |
幸せの猫工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 週末が来るたびに 彼女は華やいだ 私を抱き上げて 彼を待ちながら 「kis macska 世界一 素敵な仔猫」って くしゃみが出るまで 頬ずりをする 足取りは ステップに 囁きは メロディーに 小さな部屋に 夕暮れは いつでも 優しかった 階段を軋ませる 靴音がすると 私を肩に載せ チェーンを外した 「kis macska 御機嫌よう 可愛いおヒゲ」って その人は恭しく 挨拶をする ストーブは 赤く燃え ケトルから 白い息 彼女の膝で うとうとと 二人の 声を聞いた ああなのに今日だけは どこかが違ってた いつもの時間を 時計が告げると 「kis macska じゃあまた」って 撫でてくれたけど その手には知らない 匂いがあった ゆっくりと ドアーの音 滑り込む 細い風 彼女は何も 気づかずに 笑顔で 私の手を振る 幸せは 一つなの 一つだけ あればいい 私と居れば 誰一人 もうすぐ 要らなくなるの |
月下家族工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 夜に隠れてやって来る 緋色のサンダル長い裾 砂色ショール靡かせて 彼女は家族に逢いに空地へ急ぐ (三毛猫 トラ猫 親猫 子猫 白 黒 シャム ペルシャ) 焼跡の町駆け抜けた 遠いあの日の同胞(とも)達が 孫と食卓囲む頃 彼女は両手に重いビニール袋 (猫缶 カリカリ カニかま 煮干 燗冷牛乳) 夜空の天井 満月の電灯 空地の床には 枯草のマクラメ ほんの一時 身を寄せ合って 月下に集う 彼女の家族 ピアノの先生だったとか 何処かのマダムだったとか 路地を噂が転げてく 彼女のお陰で町は野良猫だらけ (立札 貼紙 町内会議 掲示板 回覧板) 刹那の団欒食卓は 跡形も無く掃除して 行き交う視線かいくぐり 彼女と家族は夜に散らばってゆく (路地裏 公園 家庭菜園 屋根 塀 駐車場) 追い立てられても この星が寝床 歩いて倒れて この星に還る ほんの一時 身を寄せ合って 月下に集う 彼女の家族 ラララララララ… ラララララララ… 遊牧民も 種蒔く人も 地球に眠る 月下の家族 保健所員も 自治会長も 仕事熱心 月下の家族 旅立つ人も 跡継ぐ人も 皆悩める 月下の家族 海往く人も 空往く人も 逃げも隠れも 月下の家族 ラララララララ… ラララララララ… |
Run In The Rain遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | 焼けた道の上で こんな雨待ってた ずっと言えなかった 一言が言えそう 雨に背中押されて 君に逢いにゆけそう 駅の電話はもう 待つ人で 一杯 君の家へ走ろう 約束も無いけど 濡れた窓を叩いて はしゃぎ過ぎたあの頃みたいに もう一度(Run in the Rain) 誘い出そう 銀色の(Run in the Rain) 雨の街へ 人の波も消えて 街灯り滲むよ 白く光る道は 君を待つステージ 雨が歌う舗道を 一人きりじゃ踊れやしないよ 流れてく(Run in the Rain) テールランプ 追いかけて(Run in the Rain) 僕は走る |
真夜中のPhilosophy綾瀬夕映(桑谷夏子) | 綾瀬夕映(桑谷夏子) | 工藤順子 | 菊谷知樹 | | 解らない止まらない 確かに息衝いてる 押さえても隠しても 不器用すぎるねこの恋 彼の背中見ていた私 あの娘は知らない ああ月の夜に ほころびるロゴス 昨日までの何を 信じたらいいのでしょう ああ三日月の 闇に舞うテーゼ 私じゃない私 真実は見たくない 変わらない揺るがない 私の中の天使 行かないで消えないで いけない子になりそうです 彼を語る無邪気なあの娘 優しい微笑み ああ星屑と 混じり合うモナド 明日からはどんな 私ならいいのでしょう ああ意地悪な 運命のイデア ねえあの娘の恋を 喜べるはずだよね ああいつまでも この場所に居たい 誰もみんなずっと 傷つかないこの場所に ああいつまでも 明けないでほしい 心の奥今は 照らさずにいてほしい ああ星屑と 混じり合うモナド 明日からはどんな 私ならいいのでしょう ああ意地悪な 運命のイデア ねえあの娘の恋を 喜べるはずだよね Dum spiro,spero. |
夏の鈴工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 白い 日傘くるり 蒼い 影がくねり 汗と 目眩の中 よどむ…風が かすむ…時が あの木陰まで ゆけば あの木陰まで ゆけば だけど歩けば 歩くほど 遠ざかってゆく ゆらゆらと 鈴の音が… チ・リ・リ どこか遠く… チ・リ・リ 教えてやろうか その道は 堂々巡りの 狐道 謳え 砕けるまで 蝉の 銀の羽根よ 足の 下はいつも 抜け殻達の 作る道よ 灼けた土は 続く 灼けた土は 続く だけどこの足 痛みなど 感じた事など ありゃしない 鈴が鳴いた… チ・リ・リ 胸の奥で… チ・リ・リ 教えておくれよ 生きてゆく この足に罪の 有りや無しや 日光写真の 被写体に 心なんかは 無くていい 鈴が呼んだ… チ・リ・リ 道の下で… チ・リ・リ このまま地面に 焼き付いて 木陰は遠くに なるばかり |
鳩おとこ工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 毎日あの男 ベンチに体うずめて 鳩達にパン屑を ばらまいて いつだって御機嫌で ゆらゆら赤い顔して 足下にカップ酒 転がして 目は開けているのか 夢を見ているのか 何が嬉しいんだか なんにも判らないのか この頃見かけない ベンチは恋人だらけ 芝生には過ぎてゆく 夏の風 何を食ってるんだか どこで寝てるんだか 酔い潰れてるのか 呑気に笑ってるのか だからって町は 何も変わりやしないけど 景色の隅の 一かけら欠けたくらいで 朝から今日は雨 ベンチは鳩も見えない 川のように深い雨 秋の雨 まさか飛んでったのか 鳩達とあの空 雨の降らない国 冬など来ない国へと だからって時は 何も残しやしないけど 記憶の隅の 一かけら疼くくらいで まさか飛んでったのか 鳩達とあの空 酔い潰れてるのか 呑気に笑ってるのか |
エピローグ遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | 笑い合った楽しい日々が 振り向くたび小さくなる 今は何も喋らないで 静かに目を閉じて お休みなさい 夏が終わる お休みなさい 迷ったままの心 いつか 穏やかな 声で目覚めるまで お帰りなさい 季節(とき)が巡る お帰りなさい 素直なままの心 今も あの夢は 胸で育っている 土に降りた種の中で 小さな芽が眠りにつく 枯れた草に抱かれながら 春の風を待って いつか もう一度 空に舞い上がるよ 白い冬が窓に届く 凍えた手が重なるとき 花が開く春の朝を そっと思い出して すれ違った悲しい日々が 振り向くたび小さくなる 今は何も喋らないで 静かに目を閉じて |
月奏~ツキカナデ~霜月はるか | 霜月はるか | 工藤順子 | 稲垣貴繁 | | 詩よ私に 舞い降りよ 詩よこの胸に 宿り給え この声を 使徒として 伝えよ その想い 時を越え 地上に 届く波動は 文字の無い あなたの 綴るこの物語 私は謳おう 朝に夕に 与えられし この身果つるまで この声は 風に乗り 希望の 種子となる きらきらと 幾千の 心に 芽吹く未来は 姿無き あなたの 描く永遠の花 私は謳おう 今日も明日も (貴方をここへ召喚する) Rrha yea ra tie yor ini en nha. (そして、貴方は謳となる) Wee yea ra chs hymmnos. (己自身を奏でよ) Wee yea ra selena mea. (そして皆の喜びを聴き、花になれることに歓喜せよ) Fou paks ra kiafa wael en chs frawr. (それこそが詩なのだ) Harmon en mea. (詩は不思議だといつも思う) Wee yea ra ene foul enrer. (詩は何よりも心の奥底を振るわせるものだと) Wee yea ra ene hymme syec mea. (幸せの魔法紡ぐように私の琴線かき鳴らす) Was yea ra hymme mea, ks maya gyen yeal. (己自身を奏でよ) Wee yea ra selena mea. (小鳥のように謳え、小川のように奏でよ) hymme rol hymmer, selena rol koora. (そして皆の喜びを聴き、花になれることに歓喜せよ) Fou paks ra kiafa wael en chs frawr. (善きものとなれ、そして花とな) Fou paks ra chs lequera, en chs frawr. (貴方の未来を祝福し、そして元の世界へ送還する) Was yea ra wael yor pak en ini pat yor. |
cocoon桑島法子 | 桑島法子 | 工藤順子 | 吉良知彦 | 吉良知彦 | 目に映る 私を信じないでいて 勝手に誰かが 作った可愛い形を そう真実は 見えない繭で育ってる 知らない間に こんなに羽根が伸びている 瞳が 時を読むよ 背中が 脈を打つよ さあ 高く 澄んだ空に羽根を拡げて 夢じゃない からんだ視線ほどいて さあ 高く 広い空に心飛ばして 嘘じゃない 縛った息を逃がして 早すぎる 笑顔は信じられないよ 癒した傷さえ 隠してたいのは同じよ まだ臆病な 心で飛べるはずがない 眠っていいのよ いつしか羽根が伸びるまで 確かな 風が来たら 静かに 顔を上げて さあ 高く 澄んだ空に羽根を拡げて 夢じゃない からんだ視線ほどいて さあ 高く 広い空に心飛ばして 嘘じゃない 縛った息を逃がして さあ 高く 澄んだ空に羽根を拡げて 夢じゃない からんだ視線ほどいて さあ 高く 広い空に心飛ばして 嘘じゃない 縛った息を逃がして さあ 高く 澄んだ空に羽根を拡げて さあ 早く からんだ視線ほどいて |
レイゾウコ工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 怠惰な私の 冷蔵庫 見るのも恐怖 賞味期限 今日こそ断固 整理せんと 夕立眺め 意を決す 遠くで落雷 3秒の停電 青い化学反応 野菜室にて 生まれし生命 ゆっくり目を開ける 腕を捲って 扉を開けた 私と視線(め)を合わす 怠惰な私と 冷蔵庫 守るべきは 賞味期限 産み落とせし 罪無き生命 か弱き肩に 重からん 肌は段だら マーブル模様 アメフラシにも似て 人参、玉葱 春菊、納豆 バーコードも混じる 小さな咳で 吐き出せしは ラップの切れっ端 怠惰な私と 生命体 黙って座って 並び居る 夕立過ぎし 四畳半に 澄みし風吹く そよそよと 部屋の隅には 蜘蛛の子揺れる 叩く理由も無し 庭一面に 雑草波打つ 毟る理由も無し 見渡す限り 命満ち満ち 嗚呼この世は美し 怠惰な私の 生命体 何やら増えし 気配も有り 日の暮れの前の 暖かさ 畳に木漏れ陽 きらきらと |
花一杯君を待つ遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 成田忍 | | 切りたての 前髪に すべりこむ 言葉が 右耳で 眠ってた 季節を 揺り起こすよ 舗道でひとり 迷子の日々は 時の彼方へ もいちど言って 君が好きだよ 花一杯に 君が好きだよと 駆け抜けた 風のあと 砕けてく ショーウィンドー 降りそそぐ 舞い踊る ガラスの 花びらたち プリズムの夢 消えないように まぶたを閉じて もいちど言って 君を待ってる 両手一杯に 君を待ってると もいちど言って 君が好きだよ 花一杯に 君が好きだよと 赤いれんげ草 黄色い菜の花 青いすみれ草 桃色スウィトピー |
ハープ遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | 星屑の広場に 金色のハープを置いた そっと磨いて あなたを待った 賑やかな音楽 目の前を歩いて過ぎた 月を見上げて 泣きたくなった このごろ一度も 歌わない 水のように 光る弦(いと) 空っぽの心に 金色のハープを置いた 奏でてくれる あなたを待った 毎日幾度も 振り返る 靴の音を 聞くたびに このごろ一度も 歌わない 水のように 光る弦(いと) |
オレンジの夕日宮崎のどか(能登麻美子) | 宮崎のどか(能登麻美子) | 工藤順子 | 河合英嗣 | 河合英嗣 | こんなに咲き誇る 目映い花達の中 私の花びらは うつむいてばかりで だけどいつか想い 届くはずと こんな二人ずっと 夢見ていたんです また明日になれば もう遠い目をして あの高い空へと 一人飛び立ってゆくでしょう ねえオレンジ色の その笑顔を今日だけ下さい 夕日沈むまで これから幾つもの 出会いと別れを知って 二人は少しずつ 大人になってゆく だけどきっときっと 消えないもの こんな想いずっと 信じているんです また明日になれば あの人波の中 この私の声はすぐに 飲み込まれるのでしょう ねえだからしっかり 手をつないで歩いて下さい 夕日沈むまで きっときっと 消えないもの こんな想いずっと 信じてゆくんです また走り続けて もし傷を負ったら もう迷うことなくここへ 舞い降りて下さい ねえそしてきらめく その涙を私に下さい 夕日に約束 |
SWINGIN' MOON渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 新居昭乃 | | Swingin' Moonに揺られ そっと 瞼 開ければ 昨日の事は 遠い遠い 幻 七色の ポップコーンだけ 広場に散らばって Swingin' Moonの歌う 優しい歌 に包まれ 大人も鳥も みんなみんな 眠るよ メリーゴーラウンド 観覧車 朝には 消えてゆく Swingin' Moonと二人 踊りながら 帰ろう 明日は一人 何処へ 何処へ 行こう … 何処へ |
SNOW BIRD渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 鈴木さえ子 | | 君の夢を繰り返す 長い夜 胸の奥に生まれた 白い鳥 月の下… 煙突から吐き出した 溜め息が 雪に生まれ変わって 落ちてくる 暖炉には 夢のあと… 君の優しい言葉を 一粒ついばみながら 僕の小鳥が 凍えたその羽根を 空へ向けた 高い樅に銀の鈴 結んだよ 遠く君の耳へと 道しるべ 祈るように 響かせて… 君が今すぐこのドア 叩いてくれたらそっと 僕の小鳥を夜空へ 逃がしてあげよう どこか誰かの心に 舞い込むように 淋しい誰かの 心の片隅で 歌うように |
もしも晴れたら八木田麻衣 | 八木田麻衣 | 工藤順子 | 沖祐一 | | 変わりそうな青いシグナル 赤い傘が押されて揺れた 急に迷子みたいな気持ち 会えるねきっと今日も こんないっぱい人が居るのに なんで君でなくちゃダメなの? 雲の晴れ間見上げる光 背中でトマトセロリ 弾んでる もしも晴れならば 海に行こうねって 昨夜(ゆうべ)の約束が 空で悩んでる もしも雨ならば 部屋で過ごしましょう 君と二人なら 何処も楽園なの お昼過ぎにドア叩いてね 熱い林檎のお茶いれるから 交差点を渡り終えたら 焼きたてバケット抱いて 帰りましょう もしも昼下がり 雨が上がったら Picnic二人きり 海に行きましょう もしもこのまんま 雨が続いたら Pastel横顔を そっと描きましょう もしもこの空に 虹が掛かったら Sandwichバスケット 海に行きましょう もしもいつまでも 雨が続いたら Menuett 目を閉じて 時を忘れましょう もしも昼下がり 雨が上がったら Picnic二人きり 海に行きましょう |
青空のコラージュ渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 川上明彦 | | 窓越しに降り注ぐ 青空に誘われて 初めての道を 捜しにゆく つぎはぎの夢ばかり 淋しさに塗り重ねて 昨日の泣き顔 忘れたふりしてみる 未来はいつも よそ見した目の前を すり抜けてく 自転車を走らせて 公園横切ってく 緑色の時間を ペダルに巻き込んで 木洩れ日を揺らしてる 乾いた風の下で 青空のかけら 見上げてみる つぎはぎの夢ばかり 胸の中散らしたまま 見えない明日に そっと耳をすました 未来はいつも どこかの曲がり角で 呼んでるのに 自転車は走ってく 浜辺に続く坂道 ハンドルを切る度に ひろがる青い海 自転車は止まらない 加速つけて滑るよ どんな考えだって きっと追いつけない 自転車は走ってく 浜辺に続く坂道 ハンドルを切る度に ひろがる青い海 |
退屈な森工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 恋など知らずにいた 遠い夏 細い棘 他人(ひと)の心が 平気で読めた 見つめるだけで すべては思いどおり 退屈だけの森 時はうねりながら 長い川を下る 濡れたままの二人 砂に残したまま そして見つめ合った 白い光の中 あの子の心だけ 私の物じゃない 窓辺に寝転がって 永い夜 浅い息 ナイフみたいな 月と遊んだ 蒼い小指で 普通の理想(ゆめ)をみたら 普通の人になる 胸は熱く躍り 嘘が下手になると 舌の先を離れ 逃げて行った呪文 二度とあれからもう 奇蹟は起こせない あの子の心さえ ついに読めないまま 蝙蝠達が帰る 退屈な あの森に 眩しい時間だけが 今でも 眠ってる |
雨やどりの木工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 雨やどりの木 雨が降ったら みんなあの木を めざして走る 雨やどりの木 雨が降ったら 葉が打ち鳴らす 歓びの歌 翼持つ者 顔を埋め 角を持つ者 飛沫落として 私は言葉 忘れてしまう この枝に抱かれて この枝に抱かれて 雨やどりの木 雨が止んだら 光を乗せた 雫の木の実 雨やどりの木 雨が止んだら みんな出てゆく 虹をくぐって 鱗持つ者 陽射し集め 尻尾持つ者 大きく立てて 私は帽子 被り直して もう振り返らない もう振り返らない 瞳持つ者 空を見上げ 声を持つ者 歌を歌って ひと雨きりの 愛しい家族よ また一人のあの木 また一人のあの木 |
夕暮れ商店街工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 鎖の 先っぽで 飼い犬は 野良犬の 足取りを 見ている 秋の 夕暮れ時 茜に 染まった 後ろ姿が 小さく 見えなく なってゆく 青バケツ からっぽで 野良犬は 飼い犬の アルミ皿 思い出す 秋の 夕暮れ時 灯 点して 商店街は 自転車 呼び声 書き入れ時 靴音に 耳を立て 飼い犬は 少年の 帰りを 待っている 秋の 夕暮れ時 通りを 抜けたら 川沿いの道まで グローブ 口笛 散歩の時間 暖簾が 揚がる頃 野良犬は いつもの 店前で 座っている 秋の 夕暮れ時 女将の 手のひら 白粉の匂い 客より お先に 「今夜のオススメ」 |
草むら通信工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 音の無い国の 子守歌 頬を撫で風が 歌う歌 金色の 草むらを ねぐらへと急ぐ トカゲよヘビよ 星が生まれては 消えてゆく 遥か時を越え 吹く風は 土に這う 生き物の くたびれた胸の ふいごを押すよ 一息毎に 体を抜けて 天上に帰ってく 太陽のエナジー 一息毎に 冷たい夜の 大気へと散ってゆく 微かな体温 ミ・ン・ナ・オ・ネ・ム・リ・ ミ・ン・ナ・オ・ネ・ム・リ・ 風の無い夜は 眠れない 白い月だけが 眩しくて もつれては 繰り返す クモ達の紡ぐ 永遠の迷路よ 風は今何処に 居るのやら 迷う旅人の 道標 動かない 空を見て 草むらの長い 夜は続くよ 今度の風は 何処の国から 草の上かすめてく 隕石の欠片 今度の風は どの時空から 脈拍で受信する 微かな信号 モ・ウ・ジ・キ・ア・エ・ル・ モ・ウ・ジ・キ・ア・エ・ル・ |
退屈と揺り椅子渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 遠藤京子 | | 終わりの見えない夢 私はその中で 壊れた椅子に 揺られて歌う 緑と嘘と深い 退屈だけの夏 蒼い草を分けて 今日も来てくれる 愛の言葉なんて 幾つでもあげる 今日じゃないこの日を 此処じゃない場所を 君じゃないノックを 待っていたくせに 静かに夢の中で 時間がもつれてく この夏だけが 過ぎてゆかない 光で編み続ける ラタンの金の波 どんな幸せにも 飽きてしまったの 窓も空も君も 太陽も径も 早く目を覚まして 違う夢にして 過去も明日ももう 想い出も恋も 蒼い草を分けて 今日も来てくれる 愛の言葉なんて 幾つでもあげる 今日じゃないこの日を 此処じゃない場所を 君じゃないノックを 待っていたくせに 私の夢の中の 私を終わりにして 緑と嘘と深い 退屈だけの夏を |
砂漠とダージリン工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | ミスター 今日は朝から 雨ですね ミスター 赤い傘で お散歩ですか? 両手伸ばして 草達が キラキラと嬉しそう しゃがみ込んでは それを見ている 貴方も嬉しそう ミスター 今年も貴方の トマトは ミスター 虫がみんな 食べたんでしょう? それでもいつも 笑ってばかり 無精ヒゲなでながら そして不思議ね 種はやっぱり ポケットいっぱい ミスター お茶を飲みながら やっと 雨の上がった庭で ミスター 砂漠に行く話 もっと もっと続きを教えて ミスター この頃私 欲深です ミスター こんな時期も あるものでしょうか? 他人(ひと)の視線(め)ばかり 気になって 綺麗と呼ばれたくて 重い夢など 降ろしてしまえば どんなに楽でしょうって ミスター 賑わう街を 歩く時 ミスター アスファルトの 道の下から 小さく土が ノックするの 足に歌いかけるの どこに逃げても 貴方の笑顔 消えてはくれない ミスター お茶を飲みながら そっと 途中経過など ミスター 貯金はいかほどに? きっと きっと想いを叶えて ミスター 明日はどちらへ お出かけ? ミスター 青いバスで 渇いた町へ? 眠った土に 「オハヨウ!」と 種を一粒置くの 貴方の指が 触れた場所から 緑が目覚める ミスター お茶を飲みながら ちょっと 眠い昼下がり ミスター 低く歌みたいに ずっと ずっと話を聞かせて |