―― 今作の『YOUR STORY』=あなたの人生、というタイトルはどのように思いついたのでしょうか。そこに込めた想いと併せて教えてください。
「奇跡を望むなら...」以降、聴いてくださるみなさんが聴きたいものを歌いたいと思うようになった時に、1曲1曲はひとつひとつの物語だから、私はその物語をストーリーテラーとしてみなさんにお届けしたいと強く思うようになったんです。3枚目のシングルが誰にも届かなかったら契約終了だった首の皮一枚のところから、聴いてくださるみなさんのおかげで今までたくさん物語を紡がせていただきました。
私は自分が経験していないことは歌わないと決めているんですが、私が経験したことはきっと誰かのことを1度でも好きになったことがある方ならみんなが経験している事だと思うんです。そして今まで紡いできた物語の主人公は、いつだって聴いてくださるみなさんだったので、今回タイトルを『YOUR STORY』にしました。
―― 曲順でとくにこだわった部分・お気に入りの流れはありますか?
とにかく1曲目の「やさしさで溢れるように」から52曲目の「STAYIN'ALIVE」まで、実は全部繋がっているんです。人の人生の紆余曲折のドラマです…。ウフフ。
―― 今作は『“聴く人のそれぞれのストーリーを歌って来た”JUJUらしく、シアターごとにネーミング』されたとのことですが、ちなみにJUJUさんご自身はどのシアターにいちばん足を運ぶことが多い人生でしょうか。
プライベートは『Theater PINK』と『Theater PURPLE』…JUJUとしては『Theater RED』と『Theater BLUE』…でしょうか。
―― 今作には新曲も2作収録されております。まず「あざみ」は<ここに残される愛だけは 消えないことを知ってください>というフレーズが印象的な、大きな愛の歌だと感じました。JUJUさんはこれまで多くのラブソングを歌ってこられましたが、「恋」と、この歌のような「愛」の違いとはなんだと思いますか?
恋は下心、愛は真心。真心の愛は決して消えないし変わらないものだと思います。
―― JUJUさんは楽曲を歌うときに、主人公の設定をイメージして歌うと聞いたことがあります。では「あざみ」の主人公の<私>は、具体的にどんなひとを想像して歌いましたか?
何があったとしても決してブレることのない、果てしなく優しく、清く、強い人。
―― 「あざみ」でとくに好きなフレーズを教えてください。
ひとり生きるには長すぎて でも忘れるには短すぎて”
―― そして「Stop Motion」は気分が上がる夏の歌ですね。こちらはJUJUさんも作詞されておりますが、どんなきっかけから生まれた楽曲なのでしょうか。
「PLAY BACK」の続編を作ろう、と
―― JUJUご自身が<Stop Motion>と願ったような忘れがたい夏の思い出というと?
あの夏の恋…(遠い目)
―― ベストアルバム収録曲のなかで、年齢を重ねるにつれ歌詞の捉え方が変わった楽曲はありますか?
やはり「奇跡を望むなら...」でしょうか。年々<君が教えてくれた 「ひとりじゃない」 そう言ってくれたね>という曲の冒頭部分を歌う度に、この曲でみなさんに出逢えたことへの感謝と幸せを噛み締めております。
―― ベストアルバム収録曲のなかで、今のJUJUさんご自身の環境や心境に最も近いと感じるのはどの楽曲でしょうか。とくにお気に入りのワンフレーズも教えてください。
「STAYIN'ALIVE」です。今の私に必要なメッセージが全部詰まっている曲。今までもしんどいことはたくさんあったし、昔からのコンプレックスも克服できていないけれど、それでも生きている。そしてこれから先も、きっとしんどいことはあるだろうし、コンプレックスとも共存していく中で、今まで乗り越えてこられたならばこれからだって大丈夫!!って思わせてくれるのです。
ワンフレーズ…難しいけど2番のサビ全部。<どこ吹く向かい風でも無謀に食らっていけ のらりくらりかわしながら 楽しんでいけたらスマイル 拭えない不安もイッツオーケー 痛いの飛んでいけ 二度と来ない今なんだから 酸いも甘いも受けて立ちましょう>です。