そらみるたまご藍坊主 | 藍坊主 | 藤森真一 | 佐々木健太 | | さよならさよならそら このままでいよう きりもみするのはやめて このままでいよう まるくなってないて からにとじこもる よわいひな しあわせのせき かぎられてるのは ほんとうですか だれかがなく それならたかくとべないよ さよならさよならそら このままでいよう おやすみおやすみよる このままでいよう あさになるのはやめて このままでいよう わらってごらんよ こんなみすぼらしい ぼくをみて よろこびのパンをちぎってたべよう いつのひか このせかいが かぜをのせてかぜにのって |
空を作りたくなかった藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | エリゴザール、スピューラミー、形はない 意味もない、それでも、それらはあるのです、ここに、こうやって 輝きをなぜ、壊してまで、人は意味を与える そこにある存在、ただそのままをそのままに、僕は、肯定する 心臓、とことこ、響いてます やさしい気持ちに、意味などいらない 永遠を、瞬間に 輝けるまま、壊れるまま、無限で透明な感性 あなたがぼくに、ぼくがあなたにのばす手に、価値などいらない |
沈黙藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 君のためなら、僕は死ねるよ。何千何百何十何回でも。 だけど、本当に最後の、最後の一回は、ぼくがほんとに死ぬときだろう。 何が嘘だろう、何が本当だろう、 心はいつもここにあるっていうのに、 空気に触れたら酸化してしまう、ワインのように、 言葉は雨に濡れた鉄のよう。 だから僕らは手を繋いでる、口づけをし、愛をかわし合うんだ。 空気を越えて伝わる、嘘も本当もなく。僕らはなぜかそれを知っている。 ジョンレノン、世界平和はどんな形だろう、 柔らかくて暖かいマフィンのようかな、 日曜の朝に響く、フライパンの音のようかな。 ジョンレノン、世界平和はきっとこないよ、あなたを愛せば愛するほど、 いよいよそんな気がしてくるんだ。 平和に暮らすこと、大切な人たちと、 それは見えない誰かを相手にしてるんじゃなくて、 触れて泣いて笑って、抱くと暖かい、地球の裏側のことなんかじゃない。 何度でも確かめよう、何度でも祈ろう、全世界が愛に包まれるように。 だけど“無数” の人間を愛しながら、“ただ一人” を愛せるだろうか。 ねえ神様、世界はあまりにも広くて、何十億の愛と、それを守る摩擦が、 至る所で、煙を上げてる。 ねえ神様、僕は大事にしようと思う、平等でも 公平でも ない特別な、 ただ一人と抱き合えることを。 僕らは神のように広大でもなく、宇宙のように果てしないわけでもない、 それでも僕らは広大であろうとする、次々に溢れ出る可能性を抱えて。 目を閉じて感じた、耳を澄まして感じた、 愛する人よ、何度でも語ってほしい。 夢のような未来を、あまりにももろい理想を、 息が止まってしまいそうな現実で。 激しく揺れている、沈黙が震える場所、 決して酸化することの無い、あなたへの想い。 |
月にダッシュする僕の重力藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 歓楽街を抜けて 酔った息をとりだした 冬に浮かぶその白は 月の手前で途切れる 一本しか無い街灯が むしろ全てを照らしだしてった 重力 重力 明日も 重力 ずしーんと感じちゃうかな 体重計にゃ乗らない 重さが増えてくのは ファイト!してるからだって いいわけばっかしてる俺は 今日もハイボールを飲み干した 重力 重力 愛しい 重力 さあ 風に染まれ さあ 自分をそこで 信じよう ソラミル ソラミル 夜は 星が綺麗だ ソラミル ソラミル 夜は 星が綺麗だ 信じよう 月はまた こない いない 見えない この街は 暗い 視界 世界が 輝いた 未来 フライドチキン ぶらさげた 手提げの中で ゆれた フロウメロウ 誰かがピアノを弾いている フロウメロウ トナカイがきてくれるといいね フロウメロウ 空が遠くにゆく気配を漂わせて逃げるから 僕も月に向かってダッシュをした 変われる 空見る 夜は 星が綺麗だ 変われる 空見る 夜は 星が綺麗だ 信じよう |
月のヒト藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 藍坊主 | 孤独、自殺、レイプ、暴行、差別、集団モノマニア いつからか僕は知ってしまった 人間はとても淋しいよ 虫が舞う蛍光灯 壊れかけの扇風機 曇り空、曇り空 満ちては欠けるあの月のように 僕らは影を背負ってる 世界が愛で満たされるはずもなく この夜を越えて 消え去ってしまえたらいいのになぁ ほら、空にかすむ 月がにじんでゆく いつかは死に絶え 骨に変わる トウサンお母さん あなた方に戴いた愛を僕は決して忘れません この世界全てを憎む必要はない だからこそつらいよ どうせなら全てを嫌いたい 汗で湿った Tシャツが匂ってる あぁ 今僕は生きてるんだなぁ この夜を越えて 消え去ってしまえたらいいのになぁ ほら、空にかすむ 月がにじんでゆく ジワリ ジワリ 湿る手で 頭をかきむしった よだれが床に散らばった グルグルグルグル回って 月が僕の中で破裂する この夜を越えて 消え去ってしまえたらいいのになぁ ほら、空にかすむ 月がにじんでゆく |
ツキノフォン藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 凍えそうな窓を飲み込んでく 物語りを開く音が響く 君も雲も 安らいで息を立ててる 宇宙はページをめくる 月の明かりが染み込む カーテンの裾に ゆらめく秒針に 空の向こう 遥か向こう 広がって触れたこの世界 狭い風を 頬で感じて こんな夜を思い出すだろう 生きてることは 帰る途中の 淋しさなのかもしれない 繰り返せない日々を飲み込んでく いつかのような美しさを見てる 栞を今 ここに挿してしまえたら 月の明かりが消えてくから この一瞬も刻まれてくのだろう 空の向こう 遥か向こう 広がってしまったこの世界 終わる時は 戻る時は こんな夜を思い出すだろう 生きてることは 帰る途中の 優しさのようだったと |
伝説的トリップ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 死体になるトリッパー 木漏れ日に浮かぶ走馬灯 馬よりずっと早く 弾丸よりもさらに早く 思い出は駆け巡る 風がスローモーションになる 世界は遅くなって やがて止まってしまった さあ 光のような スピードの意識の中で もう一度観よう 人生の総集編を 故郷の町並を スイム スイム マイ ライフ 愛しかった人 グッバイ スイム スイム マイ ライフ 銃を撃った男は 二発目の撃鉄を弾く しかし相手はトリッパー 弾丸よりもさらに早く 思い出は駆け巡る 1秒は1秒をやめる 80年が経って ようやく彼は眠った スリープ スリープ マイ タイム 愛しかった人 グッバイ スリープ スリープ マイ タイム 銃を撃った男は 何も知らずに笑った 2分後のことだった 自らを撃って果てた |
トマト藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 乾いた歯ブラシは もう湿らない 歯磨き粉を変えたんだ 並んだ歯ブラシは もう動かない 僕たちはどれくらい離れたの すっかり風呂場が黒ずんできたよ 三角コーナーはずっとピッカピカなのに 夏はずいぶん夏らしくなりました ハエが飛んでるベランダは無視してね 鏡を見なくても ひげが剃れるくらい もう君は遠い 鏡を見なくても ひげが剃れるくらい あの日割った鏡から さよなら言えないまま ぼくはここにいるよ ざらざらに乾いた鉢植えみたいだ さよなら言えないまま あなたは笑ってる 思い出の分だけ幸せでは 決してないようです 子供のようにはしゃいでたよな 大げさなキャンプセット いらない道具もたくさん買って 結局は 青空も見ないまま 折り目のついた雑誌はとっておくよ 君が見たかった山の風景も 僕の毎日は変わってくけど 僕らの生き方はずっと変わらないぜ 鏡を見なくても 自分が見えるくらい 向き合ったんだけどな 鏡を見なくても 君が見えるくらい 向き合ってきたけど さよなら言えないまま 何が変わっただろう からからに渇いたトマトのようだ さよなら言えないまま 僕だけ年をとる 思い出の分だけ 幸せだと言える日に 君ともう一度 会えたなら |
トランスルーセント藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | まるで群青が天体から降り注いだような虫の声を聞いた。 気のせいなのか、すぐにそれは奇妙に折れ曲がった調子で、 地下鉄に消えた。 軋むレールと、故郷の風景が、混じり合った、半透明の視界。 シャランフェー シャランフェー シャランフェー タラントロン タラントロン ファランソロン ファランフォロン シャララン、、、、。 染まって、乾いて、泳いで、揺らいでる、消えてく、 心を、私を、明日へ留めるアナザーワールド。 独特のリズムで、ゆっくりと早く、確実に、全てが進化する。 体の長い節足動物が、キシキシと土を噛みながら進んでゆくように。 都会の異臭も、今では慣れた、吹き付ける、地下鉄の風も。 染まって、泳いで、染まって、揺らいでる、消えてく、 心を、景色を、明日へ。 繋いで、繋いで、繋いで、絡める、絡まる、 心を、私を、世界に留めるアナザーワールド。 |
同窓会の手紙藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | サビだらけのタイヤを転がした 裾の汚れたレインコート 何の話をしたのかたいして覚えちゃいない 空が低かった あいつは冬でもいつも半ズボン そのくせいつも鼻水を垂らしていた あの子はあったかそうな手袋をいつもして 見えないお母さんと手を繋いでた 僕らはふざけあった ビニールシートを屋根にした青空の中で あなたはいま どこで なにをしてるの? 仕立てのいいスラックスで 風を切ってるかな あなたはいま どんな やわらかい顔で あったかそうな手袋を 握ってあげてるんだろう ぼくらは最強の空を作ったよな あの子が話すお母さんを 雨を見ながら聞いていた 頭の中のママはとても優しい目をしてた 僕はうらやましくなって 帰りたくなった あいつはぼんやりガムを噛んでたっけ 僕らはひとつだった ビニールシートを空にした晴れの中で あなたはいま どこで なにをしてるの? 染みひとつない革靴に ビルを映してるかな あなたはいま どんな やわらかい声で 消えていった人たちを 愛しているのだろう ぼくは同窓会の手紙をまた捨てた サビだらけのタイヤを転がした 裾の汚れたレインコート |
殴れ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 藍坊主 | 死にたいと君はつぶやく 死にたいといつもつぶやく そんなに死にたいならば 勝手に死んじまえばいいさ 死んで君はどうするんだい 哀れな目をしてにらむなよ とりあえず君が死んだ時 僕は悲しむ事になるよ 僕のこと殴れさあ今すぐ 拳で 君の痛みはわからないけど 拳の痛みくらいならわかる 何かが狂っているんだろ 僕だってちゃんと気づいてる この世界はどこか変だろ まともなやつはバカになるんだ 僕のこと殴れさあ今すぐ 拳で 僕が君の事殴ろうか その痛みのほうがましだろ 世界は狂っている 僕達は 夕焼けに影二つ残し 世界を殴った 世界は狂っている 僕達は 夕焼けに影二つ残し 世界を殴った 世界を殴った |
夏の銀景藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 藤森真一 | 月の夜でした 風はとても奇麗な星の中を 揺らめいて流れた 僕とあなたの手だけ 街灯に羽ばたく妖精たちの群 そんな風に見える 夏の銀景 そんな風に見える 夏の、、、 空、空、蒼い夜の創造が、 ほら、ほら、星と草木を広げ、 さら、さら、なぜる新しい雲が、 ホロ、ホロ、虫たちを鳴かせてる。 キラキラと。 見知らぬ世界で 孤独を分け合う君の心には きっとすべてがあるよ 進んでゆこう ただ 夜空のざわめきは誰にも止められない 街 飛行船が燃える 丘の影で 僕らだけが見てた 夏の、、、 空、空、蒼い夜の創造が、 ほら、ほら、星と草木を広げ、 さら、さら、なぜる新しい雲が、 ホロ、ホロ、虫たちを鳴かせてる。 キラキラと。 空、空、僕たちの想像は、 ほら、ほら、また終わってゆくけど、 ただ、ただ、なぜる新しい雲は、 ホロ、ホロ、虫たちを鳴かせてる。 キラキラと。 |
ネガティブフィードバック藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 進んだ旅路の果て どうして世界は丸い ゴールがまたスタートだなんて耐えられない 永遠なんていらない 今日は今日だけでいい 水風船の中を這うタニシを思った ハローハロー 君の声を 遠く離れた君の名前を呼ぶ ハローハロー 君の声を 背中に聞く 歩いてゆこう レイニーレイニー 鋭い針があれば 突き破ってやるのに するとサザエの渦巻きがこう言い始めた 「この世界は 閉じているんじゃないぜ ただ 巡っているんだ 壮大に」 だから食べた。 ハローハロー 君の声を 遠く離れた君の名前を呼ぶ ハローハロー 君の声を 呼ぶこの夜 歩いてゆこう レイニーレイニー |
剥がれ落ちて水になれ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | どうしてあの空気を忘れたんだ どこであの空気と分かれたんだ 音もなく剥がれた 形のない もう一人の自分が 離れてった 待ってくれっていう言葉をかける暇も ないくらいに彼はもう記憶に変わった なあ どこへ手を伸ばせばいいんだい また分裂して 消える かんかく とけろ とけろ 全てがドロドロに変わったら また会えるのかなぁ いやしい心を照らす 朝日が馴染んだころ また一人離れた 水のようになりたい 水のようになりたい 水のようになりたい だからまた飲んでしまうのさ 水のようになりたい 水のようになりたい 水のようになりたい だからまた飲んでしまうのさ 水のようにゆれる 水のようにゆれる 水のようにゆれる 水のようにゆれる 水のようにゆれる 水のようにゆれる あの空気が呼んでる とけろ とけろ 全てがサラサラに変わったら また会えるのかなぁ やさしい気持ちを照らす 夕日が馴染んだころ ちょっとだけ寂しい 水の中を目指そう |
花火計画藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 野間康介 | 僕らは空を見上げ 僕らは空を見上げ 変わらない景色を 見上げるのでした ひどい雨の中 泥水吸った靴が パシャリパシャリと 浮かれた気持ち叩いた ミミズ腫れになった 行き場のない熱が 湿る息を濃くする ふやけてく僕ら ひどい雨 このままじゃきっと 花火は中止だな 濡れた神社の 狐が笑う 晴れない 晴れろ 晴れない 晴れろ 晴れない 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 僕らは空を見上げ 僕らは空を見上げ 変わらない景色を 見上げるのでした 僕らは空を見上げ 僕らは空を見上げ 変わらない景色を 見上げるのでした 骨の折れた傘 遂げられない計画 生温いラムネ やまない雨 それでも僕はかまいやしなかった ただずっとここに居たかった 帰ろう そう言って 君は笑う 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 晴れろ 僕らは空を見上げ 僕らは空を見上げ 変わりゆく景色を 見上げるのでした 僕らは空を見上げ 僕らは空を見上げ 変わらない景色を 刻んだのでした |
ハニービースマイル藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | とんでる眼鏡、ヘアーブラシ、ラッパ、 クッキー、シェイカー、フライパン ステップ & ハイドでよろめく、 しゅっと眉毛をかすめる銀のフォーク 怒り狂ってる彼女は 鼻をいつもの三倍尖らし 真っ赤にそまったトマトアイ、 パリンッ、窓を突き抜けるサラダボール タンジェリンナブルー、 蜜柑が潰れたような君の顔、その横で ハニービー・スマイル 前をみてごらん、真っ青な空を、 君はどこへだっていける 金色の蜂が、可能性のマーク、 ∞字を描いてる だんだんにゅるん垂れる角、 そして彼女は泣きたくなってる 九連発のため息、三個三角形を作った 崩れたキッチンホールの 瓦礫の隙間のその先には もうあるんだよ ハニー・ビースマィル 前をみてごらん、真っ青な空を、 君はどこへだっていける あの丘の根元、ほら見えるだろう、 可能性は限りない 僕ら虹をわたる |
春の覚書藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 境界線の向こう 鳥の涙が 生きとし生けるもの全てに とけ込んだ 海岸線は今日も 泡にまみれて そう バクテリアの夜に 注ぎ込んだ春風が きっとすべてを戻すでしょう 注ぎ込まれたその春は いつか私を作るでしょう 完成品になった人工知能が現れたら 僕は僕は何を たずねよう 空の色 春のさえずり 時計の針の向き 憎しみと愛しさの間 膨らんだこの鼓動 発狂してる ゆれるゆれる肩を 配送しろよ ゆれるゆれる空へ 変装してる 固い固い水に 賛成してる おれはおれは馬鹿だ 注ぎ込んだ春風が きっとすべてを戻すでしょう 注ぎ込まれたその春は いつか私を作るでしょう |
不滅の太陽藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | とても深い、風のおなか、ルノは得意げに、るくるく、まわる 。 見てよ、太陽、僕はきたよ、かみさまがくれた、4分かんのはね 。 葉っぱに乗って、深呼吸、ひだり、みぎ、ざわめく、生命。 ひゃらひゅるん、風のくちびるをかすめて、ぶるるん、うぶげ とりはだの匂い、光を目で噛み締めて、 反射の海を抜ける、ひらひら、お嬢さん、こんにちは! 少し、羽が、コチリ、してきた。彼女は僕のいのち運んでいった。 葉っぱに乗って、ひとやすみ、ひだり、みぎ、めざすは太陽。 ひゃらひゅるん、風の乳房ぬけ、ぱらぱら、足とストロー、 抜け落ちてゆく、おやすみ、僕はいくけど。 命は続きます、卵のなかに、お日様ろんろん。 |
ベルガモット藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | ゆらゆらゆれる 影に包まれて 今日のやな事 思い出した どいつもこいつも 不安抱えてる 楽しいことの 5倍はある つまらねぇ つまらねぇことが 僕らを縛るよ おもしろくねぇ レッツゴー飛び出せ!! ベルガモットの香り 僕を包んで前に進む 勇気 元気 意味をくれた ゆらゆらゆれる ろうそくの火が 命のはかなさのようだな 僕らの胸のろうそくの火は メラメラと燃えてるだろうか いつかは消えてしまうんだ グチグチしている ヒマはねぇ レッツゴー飛びだせ!! ベルガモットが香る 暗い部屋に別れを告げ 僕は 僕は 前に進む |
ベンチで手紙を読む老人藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | ベンチで手紙を読む老人 老人の右足の横に転がるリンゴ リンゴの伸びた影を踏むイヌ イヌの鼻先を飛ぶカナブン 「ロールウェィイェ、ロールウェィイェ、 ラーリルロ、レリェー」 「ロールウェィイェ、ロールウェィイェ、 ラーリルロ、レリェー」 カナブンのからだを打ち抜くバット バットの柄を握りしめている少年 少年の髪を揺らす風 風の根元に光ってる雲 「ロールウェィイェ、ロールウェィイェ、 ラーリルロ、レリェー」 「ロールウェィイェ、ロールウェィイェ、 ラーリルロ、レリェー」 雲の上にある太陽 太陽を包む想像もつかない宇宙 宇宙のずっとしたにある世界 世界の隅にそびえたつビル ビルの窓を飛び越える君 「ロールウェィイェ、ロールウェィイェ、 ラーリルロ、レリェー」 「ロールウェィイェ、ロールウェィイェ、 ラーリルロ、レリェー」 君が着地したベランダ ベランダを抜けてく柔らかい南風 南風に乗った紙ヒコーキ 紙ヒコーキに書かれた文章 文章を解読している少女 少女が紙を置いてったベンチ ベンチでそれを読む老人 「LIFE IS BEAUTIFUL!!」 |
ホタル藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 藍坊主・野間康介 | ひかりの消えた町で僕らは 大人が消してく明かりを探す またひとつまたひとつ消えてく 消されないように僕らは走る あの夏と同じ風が吹いてる 目を細めるほど全てが青くって 炭酸のような一瞬抱え 確かに僕らはここに立っていた 月明かりのロータリー 夜行性の鼓動 バイクの暴れる遠い音 あの日のように 笑っておくれ きっと空にそれてく流星の 淡い透明は君のもの 僕たちはどこを目指してる 大人になったって 見えやしねえ ずっと褪せない僕らの青春が 行こうぜ行こうぜって軋みだして 雨上がり 月が響きわたった 螢田駅の空 潰れて回せないネジのような 煮え切らない想いがこのごろ増えた これが大人になるってことかい そして僕は電車を降りたんだ 蝉時雨の交差点 山にかかる雲 錆びた一斗缶を囲む草 あの日のように 畦道越えて ずっと褪せない僕らの青春を 歪んで固まった心を 越えてゆけ 夏草かき分けて 咽せるような風を踏んで ただうまくいかないだけだといいな なんで大人になっちまったんだろう 息をして吐いてくだけで また失って それが未来なんて きっと空にそれてく流星の 蒼い透明は僕のもの 意味なんて 必要ないだろう またこの場所で 会えたらな いつか空にそれてく流星を ここで見せたい人がいる 雨上がり 稲穂がざわめいた 水銀灯が彼方から ゆれる ホタルのように |
僕は狂ってなどいない藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | フィーウェルヲンヲン、透明に墨汁を浮かべた、倦怠感、 奥歯に刺さった、昨日の残り。 「フィーウェルヲンヲン」、こんな造語、意味などはないのです。 ただ、目が腫れてる、今の、感じ。 椅子から足を4つとって座ってるような、 むちゃくちゃな姿、それが僕らの感情だろう。 エう゛ぁーエう゛ぁー、奴隷じゃねえよ、僕の感性は、 言葉に詰め込んだ瞬間に、賞味期限切れ、 もう、煮ても焼いても、冷めてる。 りんご、りんご、蟻から見ても、りんごは「りんご」ですか。 いや、違う、りんごは人の言葉。 りんご、りんご、英語では「apple」と呼んでいるよ。 なら、りんごは「りんご」なんかじゃない。 言葉の奥がわ、本当のそれを覗きたいだけ。 ぐちゃぐちゃに混じって広がる、この味、色、情感、 エう゛ぁーエう゛ぁー、奴隷じゃねえよ、僕の感性は、 この狂った世界から見たら、僕は狂いだろう。 まともに、生きたい、それだけ。 |
ポランスキーナ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 皮肉ばかり言ってると いささか心が渇く 真っ青な空だけが 僕を許してくれる気がした 清く、正しく、美しい物事は どうも信用できねぇよ 愛する事 苦しむ事 僕はいつでも踏んづけまわっては 抱きかかえてる きれい事の向こう側 のぞくつもりにはどうしてもなれないんだ 僕を許して 風が笑う 僕の小さな 心の中を笑ってる 風が笑う 僕の小さな 心の中を笑ってる 不道徳こそ 人間の証明だと僕はうたった ウイスキーをなめれば 心が少しあったまる いくつくらい 人を傷つけたろう 星の数ほどだろうか 愛する事 苦しむ事 僕はいつでも踏んづけまわっては 抱きかかえてる きれい事の向こう側 のぞくつもりにはどうしてもなれないんだ 僕を許して 風が笑う 僕の小さな 心の中を笑ってる 風が笑う 僕の小さな 心の中を笑ってる 光る太陽 闇に浮かぶ孤独 そうさ 孤独だ 僕を照らす光 それは 孤独を含む優しき罰だ 孤独の中 手をさしのべ 僕を救ったのはやっぱり愛だった 偽善だとしても きれい事越えて届く想い それは確かに僕を包んでった アンパンと牛乳のようなハーモニーで |
ポルツ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | そういうわけで、あなたは旅に出ることになったわけですけれど、 どんなに張りつめようとしてみても、私はまるでいつもの私。 ファラルウェー、ファラルウェー、 ルルルウェー、ファラルウェー、 ファラルウェー、ファラルウェー、 ルルルウェー、ファラルウェー、 そんな煙を眺めていた、座ったベンチは春風、 ファラルウェー、ファラルウェー、ウェエー。 4 steps down down down 4 steps down 3 steps down 9 down 4 9 2 steps down steps down and 3 9 4 steps down 4 2 2 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 4 steps steps steps steps steps steps steps steps 3 steps down down dead 0 down 2 foot steps steps 4 2 2 2 2 どうしようもなく、あなたは二度と戻る事は無い、空へのぼって、 そうして、しみ込んでゆくよ。透明よりもずっと透明になったあなた。 ファラルウェー、ファラルウェー、 ルルルウェー、ファラルウェー、 ファラルウェー、ファラルウェー、 ルルルウェー、ファラルウェー、 そんな煙を眺めていた、あなたをさらってく春風。 ファラルウェー、ファラルウェー、ウェエー。 |
マザー藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | あれだけ嫌だった暗闇が、今ではこんなに近くに感じる 本当に醜い物なんて、本当にあったのだろうか。 汚く映るすべてにも、美しい理由が潜んでいる、 そのわけを少し知って、複雑な愛に出会った。 僕は君のためなら、神様さえいじめてしまうだろう、 僕は君のためなら、いくつでも嘘をつくだろう。 僕の父や母が、そうしてきたように、 この世界の醜さを、この手で隠してしまうだろう。 いつか君は気づくだろう、この手のひらの向こう側に、 その時は世界じゃなくて、隠した僕を憎んでほしい。 つないだ手と手を離さぬように、僕にただできること、 君がまた強く生きれるよう、指差そう、歪んだこの背中を。 僕は何度も歌ったよ、世界が狂っていることを、 けど本当に大事だったのは、なぜそうなってしまうのかっていうこと。 醜い物を進んで作り出せるほど、僕たち人間は、強くはないだろう。 間違いも、汚さも、しょうがなく生まれ続けてる、 愛が美しいだけで、どうだろう、こんなに美しく見えるだろうか。 つながる手と手が、生み出すもの、温かい血の奥から、 どうしようもなくあふれてくる、美しい醜いを押しのけて。 顔を出した君の芽は、やがて萌える緑に変わり、 風を受けて、新しい命をつなぐ、僕はその時まで、 つないだ手と手を離さぬように、笑える人でありたい、 君の足が止まらないよう、生きる喜びをしめして。 つないだ手と手が辿る場所を、僕は夢見ている、 こんなにあたたかい涙に、もう一度、この世界を、信じてみようと思った。 ユアマザー、スマイルズ、オン、ユー |
水に似た感情藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 消えてしまいたい ふと思いませんか 別にどうでもいいですか 透明な水の底に薄くたまってる 不純物が愛しい 今日も塩素臭い くさい せらせらり 流れるよ 水に似た感情 胸がふやける そっと ああ なんて言うんだろう 切なさが色を帯びる 無色透明の色を帯びている そんな感じでした 魚になって 深くもぐってゆきたい アンコウのちょうちんをぶらさげて 不器用すぎるよ 僕もあなたも彼らも 人間はとても面倒くさい せらせらり 流れるよ 水に似た感情 胸がふやける そっと ああ なんて言うんだろう 切なさが色を帯びる 無色透明の色を帯びている |
虫の勾配藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 世界の真逆から湧いた魂 骨のない 虫たちの体 冬になったら うつろなホール そこにはさ 何があったんだろう 僕を見てる 消えた鼓動 存在へ この体の意味へ 錆びた校庭の 光の匂いへ 再生へ 枯れ葉の工場へ 薄い膜を 剥がしにゆこう 冷えきった 雪のない世界へ この世界の僕は終わる メカニックに動き出す手足 春になったら やわらかいフォーム 次はちゃんと 動いておくれよ トコトコリと 光る鼓動 存在へ この心の先へ 錆びた校庭の 光の匂いへ 再生へ きらめく瞬間へ 風に揺れている カーテンの向こうで 嬌声が 嬌声が聞こえる |
胸を打つのは藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 声を上げてみようぜ まだまだ勝負は終わってないよ どんなエンディングが待ってても クソだせえ最後だったとしても うるせえ名もなき声 夢を引っ張る声 ほどいて前へ進め 魂の声を上げて 胸を突き破る情熱と もうわかってる限界に バカだよななんて言いつつ 消えそうな言葉こすって 最高潮の瞬間は かっこいい時ばかりじゃない 胸を打つのは やめたら楽になれるのなら 迷わず終わりにしているけれど やめたらもっと苦しくなる カッコいい最後だとしても 逃げて逃げて逃げても 追いかけてくるのは自分 追って追って追うんだ 逃げてゆく僕らを 胸を突き破る情熱と もうわかってる限界に 変な言い訳ぶっけても 戦えるならまだやれる 最高潮の瞬間を 笑われてたって良いじゃん 胸を打つのは 無謀を殴るハンマー |
メテフィラ藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | 野間康介 | ひらひらひらりと光る 青白い空気の予感 切り取られた入道雲を 外においてさあ行こう 海辺のアクアリウムは つまりは心の浴槽 絵本で見た幻想のような 月が踊りだしている ゆらゆらゆらゆらゆれる ゆらゆらゆらゆらゆれる ゆらゆらゆらゆらゆれる ゆらゆらゆらゆらゆれる don't think, feel all my senses don't think, feel all my senses そう生きられない人の心よ 蒸発する汗と魂を少しずつ海へ返そう don't think, feel all my senses don't think, feel all やっぱりクラゲっていいじゃん don't think, feel all my senses don't think, feel all やっぱりアシカっていいじゃん |
柔らかいローウィン藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 「きっと、月の裏側で、ウサギは、涙を流し、 蒼い星に帰りたい、そう想い、泣いている。」 そっと、呟いた君は、地面に、月を描いた 赤くはれた、目を細め、イビツに、3個、作った つつかれた、ダンゴムシのように、丸くなる 君の、しゃがんだ、その背中 痛みはもう、君の頬を濡らし 光に、揺れた ローウィン、ローウィン、ローウォン 全てを、銀に、染めてしまう もう泣かなくていいよ 「今は、遠いとこだけど、いつか、旅行に行けるよ。 そしたら、迎えにゆこう、僕が運転するから。」 バカだね、と、君は泣き笑い もう一つ、イビツな月を、描きました 痛みはもう、君の頬を濡らし 光に、揺れた ローウィン、ローウィン、ローウォン 全てを、銀に、染めてしまう もう泣かなくていいよ 泡のように、空へ昇ってゆく 光に、揺れて ローウィン、ローウィン、ローウォン イビツな月が、柔らかさに、見えて。 |
夜の工場藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 夜の工場が、湯気を吐き出して 今日もぼんやりと、海を照らした いのちはどこ いのちはどこから ラララ ララララララ 夜の工場が、湯気を吐き出して 今日もぼんやりと、海を照らした 雨が降りそうに湿った肌が 溶けそうに滲んだランプが 鉄の反響が いのちはどこ いのちはどこから ラララ ララララララ |
ラストソング藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | なぜ、こんな苦しみや悲しみが、世界中に充満しているんだろうって、 絶望の真っ最中にいるあなたは、きっと思ってるんだろう。 決して長続きしない幸福感、安定なんて知ることのない安心感、 のぼったかと思えばすぐに崩れる、何が素晴らしい世界だって。 緑は茂り、空は青く晴れ、線を引いたような飛行機雲が走り、 まるで僕らだけ取り残され、空白を漂ってる。 君に、君に、君に、伝えたい。 君に、君に、君に、歌いたい。 ハローハローハローハロー、ハロー悲しみに、ハローハローハローハロー、 さよならはできない。 昔読んだ本の中に書いてあった、世界中がみんな幸せになったら、 同時に全員が不幸になるだろうって、隙間の無い部屋みたいに。 がっしり固まったコンクリートと、決して固まらない川のせせらぎ、 あなたの心はどっちを選ぶ?どっちを美しいと思う? 君と、君と、君と、話したい。 君の、君の、君の、心と。 ハローハローハローハロー、ハロー悲しみに、ハローハローハローハロー、 さよならしちゃいけない。 人間の感性はとてもあ いまいさ、都会を風切る高級車なんかより、 田舎を走る軽トラックの方が、僕には豊かに見える。 悲しみはとても悲しいけれど、絶望は僕らが生きてるから、 あの海を青いと思えるから、それが豊かさだろう。 君は、君は、君は、どうですか? 君は、君は、君は、どうだろう。 ハローハローハローハロー、ハロー悲しみに、 ハローハローハローハローハロー、 さよならをするな。 |
螺旋藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | さんざん世界を憎んで ツバを撒き散らしながら 演説を繰り返してる 狂ったオヤジを眺める 僕はきっと腐ってる 世界がかすんでしまった 流れる涙のかわりを 手にすることができません もんもんと立ち込めては ためいきへと変わってく 生きてるって何ですか 鈍い痛みが胸を這う 僕は手をつなぎ 笑いあえる 平和な世界望んだ そして傷ついて また願って メランコリーを知った 誰だって 何かを信じて 壊されて また手を伸ばす 立ち上がろう たくさんの痛みを抱えて きっと大丈夫なんて言葉 僕は信じやしないけど 確信を持って歩いてゆける この世界を ぐるぐる回り続ける 僕らの世界は螺旋だ 光と影を繰り返す 明日は笑えますように 誰だって 何かを信じて 壊されて また手を伸ばす 立ち上がろう ほのかな希望を抱えて |
Lumo藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 0という絶対と 1という可能性 この世界に0はない 10は1、1は10 作られて 作ってる 僕らがつないでく未来 光へ。 喪失も 絶望も 高く 高く 積み上げて 僕らはつないでゆける 光へ。 |
レタス藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | 潮風吸い込む 心臓が弾ける 海は広い 僕は小さい アリさんはもっと小さい、って 何かと何かを比べるのはやめだ サンドウィッチのレタスだけ シャキシャキの音だけを今は聞きたい この夜通り抜け また明日へ向かおう ただ今だけは シャキシャキを 鳴らせ心 自由を 揺れる涙に消えないで 取り戻せ もう一度 月が見る 広かった 空を 堤防の影から 釣り人が出てきて 「へいにいちゃん、ひどい面だな」そう言ってくれたのなら 「私は人生を思い出してたのです」 そう言って 理不尽にぶん殴って 海に葬ってやるのに 全部妄想 全て妄想 ストレスまみれの現代病 心に張り付いたシール 元気がなくなるシール 爪たてこすっても そんなもんなんてない だけど消したいから 頭蓋に響けよ レタス レタス!! この夜通り抜け また明日へ向かおう ただ今だけは シャキシャキを 鳴らせ心 自由を 揺れる涙に消えないで 取り戻せ もう一度 スペシャルで 全開で ワンダーな パワーを |
忘れないで藍坊主 | 藍坊主 | 佐々木健太 | 佐々木健太 | | ありのままの君でいいなんて、俺は言わないぜ。 そうして生きていけないから君に、俺は歌うんだよ。 うまく、それらしいことばっかいってりゃ、とりあえずいい感じ。 そうだろ?濁った本当なんかより、フィクションのほうがいい。 だけどそれじゃ埋まらねえ、 穴ぼこがやっぱり僕らのリアリティー。 忘れないで、忘れないで、君がいつか俺を忘れても、 そこで君が笑ってるなら、優しくいられるなら。 今日も電車は運んでいくよ、僕らの魂を。 汗と、傘と、疑問を、びゅんびゅん、運んでいくよ。 誰か舌打ちしてる音が聞こえた気がした。 どうして、わざわざすり減るために、生きなきゃなんねんだろう。 くそったれの世界さ。 頑張りすぎなきゃ、誰もかまってもくれない。 忘れないで、忘れないで、俺たちはすり減るために生きてんじゃねえ、 そこで何が生まれたのかを、きみはもうわかってるんだろう。 凍ったっていうよりも、溶けられない感じだろう。 ひからびたっていうよりも、潤えない感じだろう。 忘れないで、忘れないで、君がいつか俺を忘れても、 そこで君が笑ってるなら、この世界を愛せるなら。 それでも愛せるなら。 君はもうありのままさ。 |