母船も着かない 港の夜は はぐれかもめと わたしだけ 星もねむかろ ねんねこ波止場 幾つになっても 母さんの 背が恋しい 子守唄 父をなくした 子供のために 母はひとりで 生きてきた 子守唄さえ 浪曲まじり 苦労をかさねた 母さんの 男まさりの 子守唄 母を残して お嫁にゆけば 泣いてふるだろ 島の雨 おなじ血だもの 別れはつらい 涙こらえた 母さんの 心がつたわる 子守唄 | 美空ひばり | 石本美由起 | かとう哲也 | | 船も着かない 港の夜は はぐれかもめと わたしだけ 星もねむかろ ねんねこ波止場 幾つになっても 母さんの 背が恋しい 子守唄 父をなくした 子供のために 母はひとりで 生きてきた 子守唄さえ 浪曲まじり 苦労をかさねた 母さんの 男まさりの 子守唄 母を残して お嫁にゆけば 泣いてふるだろ 島の雨 おなじ血だもの 別れはつらい 涙こらえた 母さんの 心がつたわる 子守唄 |
花嫁花嫁は夜汽車にのって とついでゆくの あの人の写真を胸に 海辺の街へ 命かけて 燃えた 恋が結ばれる 帰れない 何があっても 心に誓うの 小さなカバンにつめた 花嫁衣裳は ふるさとの丘に咲いていた 野菊の花束 命かけて 燃えた 恋が結ばれる 何もかも 捨てた花嫁 夜汽車にのって 夜汽車にのって 夜汽車にのって… | 美空ひばり | 北山修 | 端田宣彦・坂庭省悟 | 青木望 | 花嫁は夜汽車にのって とついでゆくの あの人の写真を胸に 海辺の街へ 命かけて 燃えた 恋が結ばれる 帰れない 何があっても 心に誓うの 小さなカバンにつめた 花嫁衣裳は ふるさとの丘に咲いていた 野菊の花束 命かけて 燃えた 恋が結ばれる 何もかも 捨てた花嫁 夜汽車にのって 夜汽車にのって 夜汽車にのって… |
花風の港赤い珊瑚の 波散る島を なんであなたは 捨ててゆく 出船ほろほろ 花風の港 紅の手拭を 前歯でかんで 忍び泣くのも 恋のため 白く尾を曳く ひめゆり丸の 船が残した 澪の糸 切れずおくれよ 花風の港 切れてしまえば 別れていつか 逢える夢さえ ない二人 誰も怨まず 哀しい胸を 抱いて見送る 青い海 背のび爪だち 花風の港 恋に死ぬのが 女であれば 石になっても 待ちましょう | 美空ひばり | 西沢爽 | 猪俣公章 | | 赤い珊瑚の 波散る島を なんであなたは 捨ててゆく 出船ほろほろ 花風の港 紅の手拭を 前歯でかんで 忍び泣くのも 恋のため 白く尾を曳く ひめゆり丸の 船が残した 澪の糸 切れずおくれよ 花風の港 切れてしまえば 別れていつか 逢える夢さえ ない二人 誰も怨まず 哀しい胸を 抱いて見送る 青い海 背のび爪だち 花風の港 恋に死ぬのが 女であれば 石になっても 待ちましょう |
花と龍花にからまる 背中の龍に 訊いてご覧よ 応えは一つ 男一代 若松港 晴れの舞台に 名を刻め 意地を捨てるか 情けを切るか いざという時ゃ 心が決める 永く生きても 人間五十 俺の涙は 俺が拭く 俺の命は 女房にあずけ 親の心は 伜にたくす 冬の辛さを かみしめながら やがて近づく 春を待つ | 美空ひばり | 藤田まさと | 古賀政男 | | 花にからまる 背中の龍に 訊いてご覧よ 応えは一つ 男一代 若松港 晴れの舞台に 名を刻め 意地を捨てるか 情けを切るか いざという時ゃ 心が決める 永く生きても 人間五十 俺の涙は 俺が拭く 俺の命は 女房にあずけ 親の心は 伜にたくす 冬の辛さを かみしめながら やがて近づく 春を待つ |
花と炎花は散るのが 運命だけれど どうせ咲くなら 恋の花 紅のいのちの舞扇 あなたを愛して 炎のように 燃えて散らない 花になりたい 夢をかくして 咲くのを待って 自分なくした 涙花 だけど女はかくせない あなたを愛して 炎のように 永却(とわ)に消えない 花になりたい 花は花でも 真実一路 どうせ咲くなら 曼陀羅華(いのちばな) 星に想いをつなぎとめ あなたを愛して 炎のように 燃えて死なない 花になりたい | 美空ひばり | 川内康範 | 猪俣公章 | 佐伯亮 | 花は散るのが 運命だけれど どうせ咲くなら 恋の花 紅のいのちの舞扇 あなたを愛して 炎のように 燃えて散らない 花になりたい 夢をかくして 咲くのを待って 自分なくした 涙花 だけど女はかくせない あなたを愛して 炎のように 永却(とわ)に消えない 花になりたい 花は花でも 真実一路 どうせ咲くなら 曼陀羅華(いのちばな) 星に想いをつなぎとめ あなたを愛して 炎のように 燃えて死なない 花になりたい |
花蕾紅をささない くちびるは 愛の言葉に ふるえがち 抱いて語れば いいけれど それではからだが こわれそう 野暮な男が 目を伏せて 息をするのも 苦しげに 切ない思いを 通わせる 咲かぬなら 咲くまで待とう 花蕾(はなつぼみ) 咲かぬなら 咲かせてみせよう 花蕾 咲かぬなら 忘れてしまえ 花蕾 小首かしげて もの想う 好きな歌など 口ずさむ いずれ女に なるけれど 今まだ稚い その姿 いつか誰かの 言葉にも パッと色づく こともある その日をおそれて 見るばかり 咲かぬなら 咲くまで待とう 花蕾 咲かぬなら 咲かせてみせよう 花蕾 咲かぬなら 忘れてしまえ 花蕾 咲かぬなら 咲くまで待とう 花蕾 咲かぬなら 咲かせてみせよう 花蕾 咲かぬなら 忘れてしまえ 花蕾 | 美空ひばり | 阿久悠 | 吉田正 | | 紅をささない くちびるは 愛の言葉に ふるえがち 抱いて語れば いいけれど それではからだが こわれそう 野暮な男が 目を伏せて 息をするのも 苦しげに 切ない思いを 通わせる 咲かぬなら 咲くまで待とう 花蕾(はなつぼみ) 咲かぬなら 咲かせてみせよう 花蕾 咲かぬなら 忘れてしまえ 花蕾 小首かしげて もの想う 好きな歌など 口ずさむ いずれ女に なるけれど 今まだ稚い その姿 いつか誰かの 言葉にも パッと色づく こともある その日をおそれて 見るばかり 咲かぬなら 咲くまで待とう 花蕾 咲かぬなら 咲かせてみせよう 花蕾 咲かぬなら 忘れてしまえ 花蕾 咲かぬなら 咲くまで待とう 花蕾 咲かぬなら 咲かせてみせよう 花蕾 咲かぬなら 忘れてしまえ 花蕾 |
花笠道中 これこれ 石の地蔵さん 西へ行くのは こっちかえ だまって居ては 判らない ぽっかり浮かんだ 白い雲 何やらさみしい 旅の空 いとし殿御の こころの中(うち)は 雲におききと 言うのかえ もしもし野田の 案山子さん 西へ行くのは こっちかえ だまって居ては 判らない 蓮華たんぽぽ 花盛り 何やら悲しい 旅の空 いとし殿御の こころの中は 風におききと 言うのかえ さてさて 旅は遠いもの 田舎の道は つづくもの そこでしばらく 立ち止まる 流れて消える 白い雲 やがて蓮華も 散るだろう いとし殿御と 花笠道中 せめて寄り添う 道の端 | 美空ひばり | 米山正夫 | 米山正夫 | | これこれ 石の地蔵さん 西へ行くのは こっちかえ だまって居ては 判らない ぽっかり浮かんだ 白い雲 何やらさみしい 旅の空 いとし殿御の こころの中(うち)は 雲におききと 言うのかえ もしもし野田の 案山子さん 西へ行くのは こっちかえ だまって居ては 判らない 蓮華たんぽぽ 花盛り 何やら悲しい 旅の空 いとし殿御の こころの中は 風におききと 言うのかえ さてさて 旅は遠いもの 田舎の道は つづくもの そこでしばらく 立ち止まる 流れて消える 白い雲 やがて蓮華も 散るだろう いとし殿御と 花笠道中 せめて寄り添う 道の端 |
鼻唄マドロス「旅行けば 駿河の国に茶の香り……」 粋な文句を 一と節唸りゃ 鴎仲間が 聞き惚れる あいつは若い マドロスさ なにがなにして なんとやら エー なんとやら 名調子 「赤道を 南に下る 月の夜……」 波がつぶやく 口三味線に のせて自慢の 渋い喉 木戸銭なしの サービスさ なにがなにして なんとやら エー なんとやら 浪花節 「海行けば 日本の港 夢に見る……」 髭の親爺の 船長さんと 世界道中 ひと廻り 鯨も鱶も 顔馴染み なにがなにして なんとやら エー なんとやら 海の旅 | 美空ひばり | 石本美由起 | 船村徹 | 船村徹 | 「旅行けば 駿河の国に茶の香り……」 粋な文句を 一と節唸りゃ 鴎仲間が 聞き惚れる あいつは若い マドロスさ なにがなにして なんとやら エー なんとやら 名調子 「赤道を 南に下る 月の夜……」 波がつぶやく 口三味線に のせて自慢の 渋い喉 木戸銭なしの サービスさ なにがなにして なんとやら エー なんとやら 浪花節 「海行けば 日本の港 夢に見る……」 髭の親爺の 船長さんと 世界道中 ひと廻り 鯨も鱶も 顔馴染み なにがなにして なんとやら エー なんとやら 海の旅 |
波止場だよ、お父つぁん 古い錨が 捨てられて ホラ 雨に 泣いてる 波止場だよ 年はとっても 盲でも むかし 鳴らした マドロスさんにゃ 海は 海は 海は恋しい……ねー お父つぁん 岬まわった あの船の ホラ 遠い 汽笛が きこえるね きょうも あたいに 手を引かれ 通う 港の三本マスト 見たい 見たい 見たいだろうよ……ねー お父つぁん 白髪 めっきり ふえたけど ホラ 縞のジャケツは まだ似合う せめて あたいが 男なら 親子 二代の マドロスなのに 泣けて 泣けて 泣けてきちゃった……ねー お父つぁん | 美空ひばり | 西沢爽 | 船村徹 | | 古い錨が 捨てられて ホラ 雨に 泣いてる 波止場だよ 年はとっても 盲でも むかし 鳴らした マドロスさんにゃ 海は 海は 海は恋しい……ねー お父つぁん 岬まわった あの船の ホラ 遠い 汽笛が きこえるね きょうも あたいに 手を引かれ 通う 港の三本マスト 見たい 見たい 見たいだろうよ……ねー お父つぁん 白髪 めっきり ふえたけど ホラ 縞のジャケツは まだ似合う せめて あたいが 男なら 親子 二代の マドロスなのに 泣けて 泣けて 泣けてきちゃった……ねー お父つぁん |
波止場小僧岬がくれに 汽笛がひゞく あれは兄(あん)ちゃん 乗ってる船さ 顔をみるのも 久しぶりだよ あ……帰る日を待ってた 波止場さ お土産はなんだろナ 縞のジャケツに マドロス帽子 波止場小僧は 元気なものよ 遊び仲間は かわい鴎さ あ……すまないが兄ちゃんに負けない 船乗りになるんだヨ 赤い夕陽の 港に入る 白いマストの 素敵な船さ あれは兄ちゃん 錨降ろすぜ あ……あの船で波こえ一度は アメリカにゆきたいナ | 美空ひばり | 野村俊夫 | 船村徹 | | 岬がくれに 汽笛がひゞく あれは兄(あん)ちゃん 乗ってる船さ 顔をみるのも 久しぶりだよ あ……帰る日を待ってた 波止場さ お土産はなんだろナ 縞のジャケツに マドロス帽子 波止場小僧は 元気なものよ 遊び仲間は かわい鴎さ あ……すまないが兄ちゃんに負けない 船乗りになるんだヨ 赤い夕陽の 港に入る 白いマストの 素敵な船さ あれは兄ちゃん 錨降ろすぜ あ……あの船で波こえ一度は アメリカにゆきたいナ |
初夢道中旅だよ旅だよ 未練はおよし 旅は青空 つま先まかせ 唄で行きましょ 鼻唄で シャシャンシャラリコ ハイドウドウ 朝は朝星 日ぐれは夜星 旅の空見りゃ せつないものよ 想い出すよな ことばかり シャシャンシャラリコ ハイドウドウ 誰にこがれて くるくる鳶 恋は急くまい 浮世は車 いのち長けりゃ めぐり合う シャシャンシャラリコ ハイドウドウ わたしゃ浮草 ながれの花よ 別れ涙も 夜風で乾き 明日は知らない 崖で咲く シャシャンシャラリコ ハイドウドウ 桜さくさく 雲雀はあがる 春の道中 ても日が永い 馬の顔見りゃ なお長い シャシャンシャラリコ ハイドウドウ | 美空ひばり | 西條八十 | 万城目正 | 田代与志 | 旅だよ旅だよ 未練はおよし 旅は青空 つま先まかせ 唄で行きましょ 鼻唄で シャシャンシャラリコ ハイドウドウ 朝は朝星 日ぐれは夜星 旅の空見りゃ せつないものよ 想い出すよな ことばかり シャシャンシャラリコ ハイドウドウ 誰にこがれて くるくる鳶 恋は急くまい 浮世は車 いのち長けりゃ めぐり合う シャシャンシャラリコ ハイドウドウ わたしゃ浮草 ながれの花よ 別れ涙も 夜風で乾き 明日は知らない 崖で咲く シャシャンシャラリコ ハイドウドウ 桜さくさく 雲雀はあがる 春の道中 ても日が永い 馬の顔見りゃ なお長い シャシャンシャラリコ ハイドウドウ |
初恋マドロス霧のむこうの 桟橋で やがて出船の ドラが鳴る 泣くだけお泣き 泣くだけお泣き 一夜かぎりの マドロスだもの 泣いて 泣いて忘れて くれるならヨー 「さあ 涙をふきなよ ちょっとだけでも笑顔を見せておくれ ほら 俺だって笑ってるじゃないか 惚れてんなら、笑顔で別れるもんだって 誰かがいってたぜ でもなあ、テープの最後の一本が ぷっつりと切れたときは 想わず海にとび込みそうになったぜ あの娘がいじらしくってなァ」 海でそだてば 鴎さえ 海へ帰るが 本当さ 忘れちまいな 忘れちまいな 別れテープが ちぎれるように もとにゃ もとにゃ戻らぬ 二人ならヨー 波や嵐は 平気だが 恋の涙にゃ 弱かった せつないもんさ せつないもんさ そっと降りなよ 港の夜霧 つらい つらいこころが わかるならヨー | 美空ひばり | 西沢爽 | 遠藤実 | | 霧のむこうの 桟橋で やがて出船の ドラが鳴る 泣くだけお泣き 泣くだけお泣き 一夜かぎりの マドロスだもの 泣いて 泣いて忘れて くれるならヨー 「さあ 涙をふきなよ ちょっとだけでも笑顔を見せておくれ ほら 俺だって笑ってるじゃないか 惚れてんなら、笑顔で別れるもんだって 誰かがいってたぜ でもなあ、テープの最後の一本が ぷっつりと切れたときは 想わず海にとび込みそうになったぜ あの娘がいじらしくってなァ」 海でそだてば 鴎さえ 海へ帰るが 本当さ 忘れちまいな 忘れちまいな 別れテープが ちぎれるように もとにゃ もとにゃ戻らぬ 二人ならヨー 波や嵐は 平気だが 恋の涙にゃ 弱かった せつないもんさ せつないもんさ そっと降りなよ 港の夜霧 つらい つらいこころが わかるならヨー |
八月五日の夜だったかすりの着物 赤い帯 提灯ぽっかり ぶらさげて 橋の畔(たもと)で 影法師 二つ重ねた 指切りの 八月五日の夜だった 貴方はどこに貴方はどこに 女心は綾結び 蛍一匹 闇をさく 橋の畔の 願いごと いつか貴方の お嫁さん 八月五日の夜だった 貴方はどこに貴方はどこに 三人四人五人の子 どんぐりまなこ 小さな手 橋の畔で 鬼ごっこ 二人の明日を 夢にみた 八月五日の夜だった 貴方はどこに貴方はどこに | 美空ひばり | 松山善三 | 佐藤勝 | 佐藤勝 | かすりの着物 赤い帯 提灯ぽっかり ぶらさげて 橋の畔(たもと)で 影法師 二つ重ねた 指切りの 八月五日の夜だった 貴方はどこに貴方はどこに 女心は綾結び 蛍一匹 闇をさく 橋の畔の 願いごと いつか貴方の お嫁さん 八月五日の夜だった 貴方はどこに貴方はどこに 三人四人五人の子 どんぐりまなこ 小さな手 橋の畔で 鬼ごっこ 二人の明日を 夢にみた 八月五日の夜だった 貴方はどこに貴方はどこに |
函館山から函館山から 立待岬 吹き上げる雪の中 飛び交うかもめよ 若い男は 荒海を走る 優しさ拒む 背中にいつも 悲しむ女がいた 今はただ胸にしみる ひとりの寒さよ おまえはもう 若くはないと とどろく波よ 誰を待つのか 立待岬 頬を切る風の中 たたずむ乙女よ 紺のかすりに 想い出す笑顔 身勝手許す 背中にそっと 涙を隠していた 淋しさをわかちあえる 懐かしい女よ 凍て曇る冬の空にも 想いを投げよう 函館山から 立待岬 吹き上げる雪の中 飛び交うかもめよ | 美空ひばり | 小椋佳 | 小椋佳 | | 函館山から 立待岬 吹き上げる雪の中 飛び交うかもめよ 若い男は 荒海を走る 優しさ拒む 背中にいつも 悲しむ女がいた 今はただ胸にしみる ひとりの寒さよ おまえはもう 若くはないと とどろく波よ 誰を待つのか 立待岬 頬を切る風の中 たたずむ乙女よ 紺のかすりに 想い出す笑顔 身勝手許す 背中にそっと 涙を隠していた 淋しさをわかちあえる 懐かしい女よ 凍て曇る冬の空にも 想いを投げよう 函館山から 立待岬 吹き上げる雪の中 飛び交うかもめよ |
萩の賑い鰯雲行く 指月(しづき)山を 望む白砂 菊が浜 萩の城下の 鉤(かぎ)の手道で 出逢う娘の 街化粧 十九 二十歳(はたち)の 流(はや)りの旅か 萩は華やぐ娘らの 希望ばかりの 明日を映すか 白くまばゆい 壁囲い 若い恋なら 楽しいだけの 仮りの野遊び 村芝居 萩のすヽきに 野分(のわき)の兆し 見えず浮かれる 紅葉酒 | 美空ひばり | 小椋佳 | 小椋佳 | | 鰯雲行く 指月(しづき)山を 望む白砂 菊が浜 萩の城下の 鉤(かぎ)の手道で 出逢う娘の 街化粧 十九 二十歳(はたち)の 流(はや)りの旅か 萩は華やぐ娘らの 希望ばかりの 明日を映すか 白くまばゆい 壁囲い 若い恋なら 楽しいだけの 仮りの野遊び 村芝居 萩のすヽきに 野分(のわき)の兆し 見えず浮かれる 紅葉酒 |
のれん一代縞ののれんにこの意地かけて 男まさりが耐えて来た 負けちゃならない浪花の女 通天閣の赤い灯よりも 胸を燃やした土根性 口じゃ云えない幾歳月の 辛い苦労も女ゆえ 人に涙は見せないけれど 儚く消えた初恋抱いて 泣いた涙を誰が知ろ のれん一代名代の店を 築く明日の夢がある 度胸ひとすじやるぞときめて 道頓堀の水面に映す かけた女の心意気 | 美空ひばり | 三浦康照 | 市川昭介 | | 縞ののれんにこの意地かけて 男まさりが耐えて来た 負けちゃならない浪花の女 通天閣の赤い灯よりも 胸を燃やした土根性 口じゃ云えない幾歳月の 辛い苦労も女ゆえ 人に涙は見せないけれど 儚く消えた初恋抱いて 泣いた涙を誰が知ろ のれん一代名代の店を 築く明日の夢がある 度胸ひとすじやるぞときめて 道頓堀の水面に映す かけた女の心意気 |
乗りかえ駅の夜は更けて旅の夜汽車を 乗りかえる みちのくの 夜の駅 汽車を待つ間の 駅裏通り 時間つぶしに 呑む酒に 寒さ忘れる 縄のれん 肌をさすよな 木枯らしも ここまでは 入れない まるで自分の 息子と二人 呑んでいるよに おばさんが 話すことばの あたたかさ 汽車の時間が 気になって 店を出る 酔ごころ ひとり旅でも 淋しかないさ こんな夜更けの 駅裏に 人のなさけの 灯がともる | 美空ひばり | 石本美由起 | 上原げんと | 佐々永治 | 旅の夜汽車を 乗りかえる みちのくの 夜の駅 汽車を待つ間の 駅裏通り 時間つぶしに 呑む酒に 寒さ忘れる 縄のれん 肌をさすよな 木枯らしも ここまでは 入れない まるで自分の 息子と二人 呑んでいるよに おばさんが 話すことばの あたたかさ 汽車の時間が 気になって 店を出る 酔ごころ ひとり旅でも 淋しかないさ こんな夜更けの 駅裏に 人のなさけの 灯がともる |
野薔薇野ばら 野ばら 蝦夷地の野ばら 人こそ知らね あふれさく いろもうるわし 野のうばら 蝦夷地の 野ばら 野ばら 野ばら かしこき野ばら 神の聖旨(みむね)を あやまたぬ 曠野(あらの)の花に 知る教 かしこき 野ばら | 美空ひばり | 三木露風 | 山田耕筰 | | 野ばら 野ばら 蝦夷地の野ばら 人こそ知らね あふれさく いろもうるわし 野のうばら 蝦夷地の 野ばら 野ばら 野ばら かしこき野ばら 神の聖旨(みむね)を あやまたぬ 曠野(あらの)の花に 知る教 かしこき 野ばら |
野崎小唄野崎参りは 屋形船でまいろ どこを向いても 菜の花ざかり 粋な日傘にゃ 蝶々もとまる 呼んで見ようか 土手の人 野崎参りは 屋形船でまいろ お染久松 切ない恋に 残る紅梅 久作屋敷 今も降らすか 春の雨 野崎参りは 屋形船でまいろ 音にきこえた 観音ござる お願かけよか うたりょか滝に 滝は白絹 法(のり)の水 | 美空ひばり | 今中楓溪 | 大村能章 | | 野崎参りは 屋形船でまいろ どこを向いても 菜の花ざかり 粋な日傘にゃ 蝶々もとまる 呼んで見ようか 土手の人 野崎参りは 屋形船でまいろ お染久松 切ない恋に 残る紅梅 久作屋敷 今も降らすか 春の雨 野崎参りは 屋形船でまいろ 音にきこえた 観音ござる お願かけよか うたりょか滝に 滝は白絹 法(のり)の水 |
虹の彼方に夜毎にみる夢は 虹の橋のデイトの夢 きょうも祈る夢は 虹の橋のデイトの夢 お星さまおねがい わたしの小さな夢 お星さまきっとね 一度でいいから聞いてよ わたしの好きな人と デイトしたいの虹の橋 お星さまおねがい わたしの小さな夢 お星さまきっとね 一度でいいから聞いてよ わたしの好きな人と デイトしたいの虹の橋 | 美空ひばり | E.Y.Harburg | Harold Arlen | | 夜毎にみる夢は 虹の橋のデイトの夢 きょうも祈る夢は 虹の橋のデイトの夢 お星さまおねがい わたしの小さな夢 お星さまきっとね 一度でいいから聞いてよ わたしの好きな人と デイトしたいの虹の橋 お星さまおねがい わたしの小さな夢 お星さまきっとね 一度でいいから聞いてよ わたしの好きな人と デイトしたいの虹の橋 |
NANGIやね恋はしないわ もう懲りごりと 思うそばから 惚れたがる アホな女です わたし一人で 生きてゆける 涙見せへん TOKYO者(もん)に 腕まくら 膝まくら 濃いめの髭 あヽ 誰とでも 消えりゃいいさ 好きだから だから難儀やねん ほんまに難儀やねん 帰えりゃいいのに 片意地はって 演歌してます TOKYOで アホな女です 待てというなら 待ちもするわ 涙見せへん 浪花の女 吉祥寺 六本木 代官山 あヽ 好きなよに 生きりゃいいさ 好きだから だから難儀やねん ほんまに難儀やねん 腕まくら 膝まくら 濃いめの髭 あヽ 誰とでも 消えりゃいいさ 好きだから だから難儀やねん ほんまに難儀やねん | 美空ひばり | 吉岡治 | 岡千秋 | | 恋はしないわ もう懲りごりと 思うそばから 惚れたがる アホな女です わたし一人で 生きてゆける 涙見せへん TOKYO者(もん)に 腕まくら 膝まくら 濃いめの髭 あヽ 誰とでも 消えりゃいいさ 好きだから だから難儀やねん ほんまに難儀やねん 帰えりゃいいのに 片意地はって 演歌してます TOKYOで アホな女です 待てというなら 待ちもするわ 涙見せへん 浪花の女 吉祥寺 六本木 代官山 あヽ 好きなよに 生きりゃいいさ 好きだから だから難儀やねん ほんまに難儀やねん 腕まくら 膝まくら 濃いめの髭 あヽ 誰とでも 消えりゃいいさ 好きだから だから難儀やねん ほんまに難儀やねん |
なみだ船涙の終りの ひと滴 ゴムのかっぱに しみとおる どうせおいらは ヤン衆かもめ 泣くな怨むな 北海の 海に芽をふく 恋の花 クルクル帆網を 巻きあげて 暁の千鳥を 忍び立ち あてにゃすまいぞ ヤン衆かもめ 舵であやつる 舟のよに 女心は ままならぬ 惚れたら遠慮は できまいが いやというなら ぜひみない 夢をみるなよ ヤン衆かもめ にしん枕に 北海の 月に哀しや なみだ船 | 美空ひばり | 星野哲郎 | 船村徹 | 山路進一 | 涙の終りの ひと滴 ゴムのかっぱに しみとおる どうせおいらは ヤン衆かもめ 泣くな怨むな 北海の 海に芽をふく 恋の花 クルクル帆網を 巻きあげて 暁の千鳥を 忍び立ち あてにゃすまいぞ ヤン衆かもめ 舵であやつる 舟のよに 女心は ままならぬ 惚れたら遠慮は できまいが いやというなら ぜひみない 夢をみるなよ ヤン衆かもめ にしん枕に 北海の 月に哀しや なみだ船 |
なみだの宿想い出の 想い出の 湯の街あかり 女ゆえ女ゆえ 涙にぬれて さよならを さよならを 告げたあの夜 汽車がくる 汽車がくる わかれを連れて 海沿いの海沿いの さびれた宿に 泣き虫の 泣き虫の 影がくずれる いやだよと いやだよと 泣いてたあの娘 いやだっていやだって ゆかなきゃならぬ 湯の町に 湯の町に 咲いた恋花 矢絣(やがすり)の 矢絣の 似合うほそい娘 おまえにはおまえには 母の田舎で 針仕事 針仕事 させておきたい | 美空ひばり | 古木花江 | 船村徹 | | 想い出の 想い出の 湯の街あかり 女ゆえ女ゆえ 涙にぬれて さよならを さよならを 告げたあの夜 汽車がくる 汽車がくる わかれを連れて 海沿いの海沿いの さびれた宿に 泣き虫の 泣き虫の 影がくずれる いやだよと いやだよと 泣いてたあの娘 いやだっていやだって ゆかなきゃならぬ 湯の町に 湯の町に 咲いた恋花 矢絣(やがすり)の 矢絣の 似合うほそい娘 おまえにはおまえには 母の田舎で 針仕事 針仕事 させておきたい |
涙風は心を 責める唄 雨は昔を 偲ぶ唄 雨と嵐に せめられて 唄が涙に 変る夜は のぞく鏡が のぞく鏡が 怖ろしい 女ですもの 恋もした たまにゃ死ぬほど ほれもした それもいまでは 遠い夢 生きるもろさと 悲しさを 知った私に 知った私に 明日はない 泣いて涙の かわく時 人はほんとに 笑うもの そんな言葉に 騙されて 女ごころに つけたシミ 誰が洗って 誰が洗って くれるやら | 美空ひばり | 藤田まさと | 猪俣公章 | | 風は心を 責める唄 雨は昔を 偲ぶ唄 雨と嵐に せめられて 唄が涙に 変る夜は のぞく鏡が のぞく鏡が 怖ろしい 女ですもの 恋もした たまにゃ死ぬほど ほれもした それもいまでは 遠い夢 生きるもろさと 悲しさを 知った私に 知った私に 明日はない 泣いて涙の かわく時 人はほんとに 笑うもの そんな言葉に 騙されて 女ごころに つけたシミ 誰が洗って 誰が洗って くれるやら |
並木の雨並木の路に 雨が降る どこの人やら 傘さして 帰る姿の なつかしや 並木の路は 遠い路 何時か別れた あの人の 帰り来る日は 何時であろ 並木の路に 雨が降る 何処か似ている 人故に 後姿の なつかしや | 美空ひばり | 高橋掬太郎 | 池田不二男 | | 並木の路に 雨が降る どこの人やら 傘さして 帰る姿の なつかしや 並木の路は 遠い路 何時か別れた あの人の 帰り来る日は 何時であろ 並木の路に 雨が降る 何処か似ている 人故に 後姿の なつかしや |
泣き笑いのマンボ唄えよ 踊れよ 悩みを 忘れて 陽気なリズムに ボンゴを叩いて わたしの胸が はりさけるまで わたしのハートが 燃えつきるまで マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ 唄えよ 踊れよ 恋なんか忘れよう 昨日の夢だよ マンボ マンボ さあ みんな 歌ってよ 淋しくなんか ありゃしない 誰が泣いたり するもんか 叩けよコンガ 打て打てボンゴ 叩けよコンガ 打て打てボンゴ 私のハートが 燃えつきるまで アッハ……………………………… マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ 唄えよ 踊れよ 恋なんか忘れよう 昨日の夢だよ マンボ マンボ さあ みんな 踊ってよ 悲しくなんか ありゃしない 涙なんか 捨てちゃった 叩けよコンガ 打て打てボンゴ 叩けよコンガ 打て打てボンゴ 私のハートが 燃えつきるまで アッハ……………………………… | 美空ひばり | 美空ひばり | 米山正夫 | | 唄えよ 踊れよ 悩みを 忘れて 陽気なリズムに ボンゴを叩いて わたしの胸が はりさけるまで わたしのハートが 燃えつきるまで マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ 唄えよ 踊れよ 恋なんか忘れよう 昨日の夢だよ マンボ マンボ さあ みんな 歌ってよ 淋しくなんか ありゃしない 誰が泣いたり するもんか 叩けよコンガ 打て打てボンゴ 叩けよコンガ 打て打てボンゴ 私のハートが 燃えつきるまで アッハ……………………………… マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ マンボ 唄えよ 踊れよ 恋なんか忘れよう 昨日の夢だよ マンボ マンボ さあ みんな 踊ってよ 悲しくなんか ありゃしない 涙なんか 捨てちゃった 叩けよコンガ 打て打てボンゴ 叩けよコンガ 打て打てボンゴ 私のハートが 燃えつきるまで アッハ……………………………… |
流れ人沖をこぎゆく あの小舟 誰が乗るゆら 遠くなる 家に待つのは 親か子か いとしい妻も 待っていよ わしは磯辺の 波の上 待つ人もない 捨小舟 波間によせる 藻をひろう 憎や玉藻に 身は濡るる 風よ吹くなよ 心が凍るよ | 美空ひばり | 秋元松代 | 猪俣公章 | | 沖をこぎゆく あの小舟 誰が乗るゆら 遠くなる 家に待つのは 親か子か いとしい妻も 待っていよ わしは磯辺の 波の上 待つ人もない 捨小舟 波間によせる 藻をひろう 憎や玉藻に 身は濡るる 風よ吹くなよ 心が凍るよ |
長崎は今日も雨だったあなたひとりに かけた恋 愛の言葉を 信じたの さがし さがし求めて ひとり ひとりさまよえば 行けど切ない 石だたみ ああ 長崎は 今日も雨だった 夜の丸山 たずねても 冷たい風が 身に沁みる 愛し 愛しのひとは どこに どこにいるのか 教えて欲しい 街の灯よ ああ 長崎は 今日も雨だった 頬にこぼれる なみだの雨に 命も恋も 捨てたのに こころ こころ乱れて 飲んで 飲んで酔いしれる 酒に恨みは ないものを ああ 長崎は 今日も雨だった | 美空ひばり | 永田貴子 | 彩木雅夫 | | あなたひとりに かけた恋 愛の言葉を 信じたの さがし さがし求めて ひとり ひとりさまよえば 行けど切ない 石だたみ ああ 長崎は 今日も雨だった 夜の丸山 たずねても 冷たい風が 身に沁みる 愛し 愛しのひとは どこに どこにいるのか 教えて欲しい 街の灯よ ああ 長崎は 今日も雨だった 頬にこぼれる なみだの雨に 命も恋も 捨てたのに こころ こころ乱れて 飲んで 飲んで酔いしれる 酒に恨みは ないものを ああ 長崎は 今日も雨だった |
長崎の蝶々さん肥前長崎 港町 異人屋敷の たそがれは 何故かさびしい 振袖人形 恋の絵日傘 くるくると 蝶々さん 蝶々さん 桜の花が 咲く頃に お船がかえって 来ると言う 花のロマンス 長崎 長崎 長崎 港町 風は南の 夢の町 晴れた天主(クルス)の 丘の上 背伸びして見る はるかな海よ 三本 マストは 未だ見えぬ 蝶々さん 蝶々さん 花は咲いても 開いても 恋しお方に 逢うまでは 花のロマンス 長崎 長崎 長崎 夢の町 鐘がなるなる 恋の町 広い屋敷に たゞ一つ 君が形見の アメリカ人形 碧い瞳の なつかしさ 蝶々さん 蝶々さん 長いまつげも うっとりと 今日もあなたの 夢を見る 花のロマンス 長崎 長崎 長崎 恋の町 | 美空ひばり | 米山正夫 | 米山正夫 | | 肥前長崎 港町 異人屋敷の たそがれは 何故かさびしい 振袖人形 恋の絵日傘 くるくると 蝶々さん 蝶々さん 桜の花が 咲く頃に お船がかえって 来ると言う 花のロマンス 長崎 長崎 長崎 港町 風は南の 夢の町 晴れた天主(クルス)の 丘の上 背伸びして見る はるかな海よ 三本 マストは 未だ見えぬ 蝶々さん 蝶々さん 花は咲いても 開いても 恋しお方に 逢うまでは 花のロマンス 長崎 長崎 長崎 夢の町 鐘がなるなる 恋の町 広い屋敷に たゞ一つ 君が形見の アメリカ人形 碧い瞳の なつかしさ 蝶々さん 蝶々さん 長いまつげも うっとりと 今日もあなたの 夢を見る 花のロマンス 長崎 長崎 長崎 恋の町 |
都々逸―酒は涙か溜息か入り―腹の立つときゃ 茶碗で酒を 酒は涙か ため息か 心のうさの すてどころ えー なめもせぬのに やけで呑む 咲いた桜に なぜ駒つなぐ 駒が勇めば 花が散る かねやすり 石やたがねじゃ 切れるじゃないよ はあー 力まかせに 切れないものはよ しかと結んだ 縁の糸 えー 思い切る気は 何んで切る | 美空ひばり | 高橋掬太郎 | 古賀政男 | | 腹の立つときゃ 茶碗で酒を 酒は涙か ため息か 心のうさの すてどころ えー なめもせぬのに やけで呑む 咲いた桜に なぜ駒つなぐ 駒が勇めば 花が散る かねやすり 石やたがねじゃ 切れるじゃないよ はあー 力まかせに 切れないものはよ しかと結んだ 縁の糸 えー 思い切る気は 何んで切る |
怒濤の男男一途に やるぞときめて 切った意気地の もとどりを 何で涙で けがしてなろか これが男の 生きる道 義理にゃ負けても 無法にゃ負けぬ 若い生命の 血のあつさ 捨てたこの世にゃ 未練はないさ なまじからむな 夜の風 雨も嵐も 笑顔でうけて 起(た)たにゃ男の 名がすたる やると云ったら 生命の限り 行くぞ怒濤の 人生を | 美空ひばり | 野村俊夫 | 古賀政男 | | 男一途に やるぞときめて 切った意気地の もとどりを 何で涙で けがしてなろか これが男の 生きる道 義理にゃ負けても 無法にゃ負けぬ 若い生命の 血のあつさ 捨てたこの世にゃ 未練はないさ なまじからむな 夜の風 雨も嵐も 笑顔でうけて 起(た)たにゃ男の 名がすたる やると云ったら 生命の限り 行くぞ怒濤の 人生を |
同期の桜 貴様と俺とは 同期の桜 同じ兵学校の 庭に咲く 咲いた花なら 散るのは覚悟 みごと散りましょ 国のため 貴様と俺とは 同期の桜 同じ兵学校の 庭に咲く 血肉分けたる 仲ではないが なぜか気が合うて 別れられぬ 貴様と俺とは 同期の桜 同じ航空隊の 庭に咲く 仰いだ夕焼け 南の空に 未だ還らぬ 一番機 貴様と俺とは 同期の桜 同じ航空隊の 庭に咲く あれほど誓った その日も待たず なぜに死んだか 散ったのか | 美空ひばり | 西條八十 | 大村能章 | 佐々永治 | 貴様と俺とは 同期の桜 同じ兵学校の 庭に咲く 咲いた花なら 散るのは覚悟 みごと散りましょ 国のため 貴様と俺とは 同期の桜 同じ兵学校の 庭に咲く 血肉分けたる 仲ではないが なぜか気が合うて 別れられぬ 貴様と俺とは 同期の桜 同じ航空隊の 庭に咲く 仰いだ夕焼け 南の空に 未だ還らぬ 一番機 貴様と俺とは 同期の桜 同じ航空隊の 庭に咲く あれほど誓った その日も待たず なぜに死んだか 散ったのか |
鳶ヒョロヒョロ燕がスイ旅の娘が ちらりと笑くぼ 乙な気持で すれちがう とろり とろりや とんとろり 鳶 ヒョロヒョロ 燕がスイ せめてもいちど エゝ 顔見たや 寄っていこうか 渋茶に団子 茶屋のあねさん 手で招く とろり とろりや とんとろり 鳶 ヒョロヒョロ 燕がスイ 先で待つ娘が エゝ いるじゃなし 一人旅でも 青空見れば 胸も晴れます 唄もでる とろり とろりや とんとろり 鳶 ヒョロヒョロ 燕がスイ 駕籠でゆくほど エゝ 野暮じゃない | 美空ひばり | 西沢爽 | 米山正夫 | | 旅の娘が ちらりと笑くぼ 乙な気持で すれちがう とろり とろりや とんとろり 鳶 ヒョロヒョロ 燕がスイ せめてもいちど エゝ 顔見たや 寄っていこうか 渋茶に団子 茶屋のあねさん 手で招く とろり とろりや とんとろり 鳶 ヒョロヒョロ 燕がスイ 先で待つ娘が エゝ いるじゃなし 一人旅でも 青空見れば 胸も晴れます 唄もでる とろり とろりや とんとろり 鳶 ヒョロヒョロ 燕がスイ 駕籠でゆくほど エゝ 野暮じゃない |
トラジトラジ トラジ トラジ かわいいトラジの花 咲いている 峠を越えてゆく道 幼なじみの道だよ エイ ヘイヤー エイ ヘイヤー エイ ヘイヤー トラジ トラジ トラジ 白いトラジの花 見つめて 母をしのぶたそがれ 星はやさしくゆれるよ エイ ヘイヤー エイ ヘイヤー エイ ヘイヤー トラジ トラジ トラジ 髪にトラジの花 飾れば すぎた昔なつかし 夢もほのかに浮かぶよ エイ ヘイヤー エイ ヘイヤー エイ ヘイヤー トラジ トラジ トラジ かわいいトラジの花 咲いている | 美空ひばり | 韓国民謡 | 韓国民謡 | | トラジ トラジ トラジ かわいいトラジの花 咲いている 峠を越えてゆく道 幼なじみの道だよ エイ ヘイヤー エイ ヘイヤー エイ ヘイヤー トラジ トラジ トラジ 白いトラジの花 見つめて 母をしのぶたそがれ 星はやさしくゆれるよ エイ ヘイヤー エイ ヘイヤー エイ ヘイヤー トラジ トラジ トラジ 髪にトラジの花 飾れば すぎた昔なつかし 夢もほのかに浮かぶよ エイ ヘイヤー エイ ヘイヤー エイ ヘイヤー トラジ トラジ トラジ かわいいトラジの花 咲いている |
ともしび夜霧のかなたへ 別れを告げ 雄々しきますらお 出でてゆく 窓辺にまたたく ともしびに つきせぬ乙女の あいのかげ やさしき乙女の 清き思い 山河はるかに へだつとも 二つの心に 赤くもゆる こがねのともしび とわに消えず | 美空ひばり | Isakovskij Mikhail Vasilevich | ロシア民謡 | | 夜霧のかなたへ 別れを告げ 雄々しきますらお 出でてゆく 窓辺にまたたく ともしびに つきせぬ乙女の あいのかげ やさしき乙女の 清き思い 山河はるかに へだつとも 二つの心に 赤くもゆる こがねのともしび とわに消えず |
時には母のない子のように時には 母のない子のように だまって 海をみつめていたい 時には 母のない子のように ひとりで 旅に出てみたい だけど心は すぐかわる 母のない子に なったなら だれにも愛を 話せない 時には 母のない子のように 長い手紙を 書いてみたい 時には 母のない子のように 大きな 声で叫んでみたい だけど心は すぐかわる 母のない子に なったなら だれにも愛を 話せない | 美空ひばり | 寺山修司 | 田中未知 | | 時には 母のない子のように だまって 海をみつめていたい 時には 母のない子のように ひとりで 旅に出てみたい だけど心は すぐかわる 母のない子に なったなら だれにも愛を 話せない 時には 母のない子のように 長い手紙を 書いてみたい 時には 母のない子のように 大きな 声で叫んでみたい だけど心は すぐかわる 母のない子に なったなら だれにも愛を 話せない |
遠くへ行きたい知らない街を 歩いてみたい どこか遠くへ 行きたい 知らない海を ながめていたい どこか遠くへ 行きたい 遠い街 遠い海 夢はるか 一人旅 愛する人と めぐり逢いたい どこか遠くへ 行きたい 愛し合い 信じ合い いつの日か 幸せを 愛する人と めぐり逢いたい どこか遠くへ 行きたい | 美空ひばり | 永六輔 | 中村八大 | | 知らない街を 歩いてみたい どこか遠くへ 行きたい 知らない海を ながめていたい どこか遠くへ 行きたい 遠い街 遠い海 夢はるか 一人旅 愛する人と めぐり逢いたい どこか遠くへ 行きたい 愛し合い 信じ合い いつの日か 幸せを 愛する人と めぐり逢いたい どこか遠くへ 行きたい |
東京ラテン十八番街あなたのコートに 頬をうずめて 思いきり泣いて あまえる 夜のひととき ア…… ピンクの唇 こぼれるためいきよ Blue lonely Smile とっても 逢いたかったわ Blue lonely Smile ムー 東京 ラテン十八番街 七彩ライトに むせぶマスカラ ふたりの胸の あやしい 夢のときめき ア…… 激しいリズムに よろめくミッドナイト Blue lonely Smile あなたは つめたいひとね Blue lonely Smile ムー 東京 ラテン十八番街 | 美空ひばり | 星野哲郎 | 遠藤実 | 山路進一 | あなたのコートに 頬をうずめて 思いきり泣いて あまえる 夜のひととき ア…… ピンクの唇 こぼれるためいきよ Blue lonely Smile とっても 逢いたかったわ Blue lonely Smile ムー 東京 ラテン十八番街 七彩ライトに むせぶマスカラ ふたりの胸の あやしい 夢のときめき ア…… 激しいリズムに よろめくミッドナイト Blue lonely Smile あなたは つめたいひとね Blue lonely Smile ムー 東京 ラテン十八番街 |
東京ブルース泣いた女が バカなのか だました男が 悪いのか あせたルージュの くちびるかんで 夜霧の街で むせび泣く 恋のみれんの 東京ブルース どうせ私を だますなら 死ぬまでだまして 欲しかった 赤いルビーの ゆびわに秘めた あの日の夢も ガラス玉 割れてくだけた 東京ブルース 月にほえよか 淋しさを どこへも捨て場の ない身には 暗い灯かげを さまよいながら 女が鳴らす 口笛は 恋の終わりの 東京ブルース | 美空ひばり | 水木かおる | 藤原秀行 | | 泣いた女が バカなのか だました男が 悪いのか あせたルージュの くちびるかんで 夜霧の街で むせび泣く 恋のみれんの 東京ブルース どうせ私を だますなら 死ぬまでだまして 欲しかった 赤いルビーの ゆびわに秘めた あの日の夢も ガラス玉 割れてくだけた 東京ブルース 月にほえよか 淋しさを どこへも捨て場の ない身には 暗い灯かげを さまよいながら 女が鳴らす 口笛は 恋の終わりの 東京ブルース |
東京流れ者流れ流れて 東京を そぞろ歩きは 軟派でも 心にゃ硬派の 血が通う 花に一匹 人生だ ああ 東京流れ者 夜の暗さに はぐれても 若い一途な 純情は 後生大事に 抱いてゆく 浪曲節だよ 人生は ああ 東京流れ者 曲りくねった 道だって こうと決めたら まっすぐに うそと御世辞の 御時世にゃ いてもいいだろ こんなやつ ああ 東京流れ者 | 美空ひばり | 永井ひろし | 桜田誠一 | | 流れ流れて 東京を そぞろ歩きは 軟派でも 心にゃ硬派の 血が通う 花に一匹 人生だ ああ 東京流れ者 夜の暗さに はぐれても 若い一途な 純情は 後生大事に 抱いてゆく 浪曲節だよ 人生は ああ 東京流れ者 曲りくねった 道だって こうと決めたら まっすぐに うそと御世辞の 御時世にゃ いてもいいだろ こんなやつ ああ 東京流れ者 |
東京タワー素敵よ素敵ね ごらんなさい あちらは富士山 こちらは筑波 おとぎ噺に 出てくるような 小人の国でも 見るような オゝ ワンダフル ワンダフル 東京タワー 素敵よ素敵ね ごらんなさい 綺麗なレインボー 流れは隅田 パリのセーヌか エッフェル塔か にっこりバルンも 背くらべ オゝ ワンダフル ワンダフル 東京タワー 素敵よ素敵ね ごらんなさい はるかにアルプス 招くは伊豆路 愛のプランを 心の中に 楽しく描いてる 君と僕 オゝ ワンダフル ワンダフル 東京タワー | 美空ひばり | 野村俊夫 | 船村徹 | | 素敵よ素敵ね ごらんなさい あちらは富士山 こちらは筑波 おとぎ噺に 出てくるような 小人の国でも 見るような オゝ ワンダフル ワンダフル 東京タワー 素敵よ素敵ね ごらんなさい 綺麗なレインボー 流れは隅田 パリのセーヌか エッフェル塔か にっこりバルンも 背くらべ オゝ ワンダフル ワンダフル 東京タワー 素敵よ素敵ね ごらんなさい はるかにアルプス 招くは伊豆路 愛のプランを 心の中に 楽しく描いてる 君と僕 オゝ ワンダフル ワンダフル 東京タワー |
東京キッド 歌も楽しや 東京キッド いきで おしゃれで ほがらかで 右のポッケにゃ 夢がある 左のポッケにゃ チュウインガム 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール 歌も楽しや 東京キッド 泣くも 笑うも のんびりと 金はひとつも なくっても フランス香水 チョコレート 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール 歌も楽しや 東京キッド 腕も自慢で のど自慢 いつもスイング ジャズの歌 おどるおどりは ジタバーク 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール | 美空ひばり | 藤浦洸 | 万城目正 | 仁木他喜雄 | 歌も楽しや 東京キッド いきで おしゃれで ほがらかで 右のポッケにゃ 夢がある 左のポッケにゃ チュウインガム 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール 歌も楽しや 東京キッド 泣くも 笑うも のんびりと 金はひとつも なくっても フランス香水 チョコレート 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール 歌も楽しや 東京キッド 腕も自慢で のど自慢 いつもスイング ジャズの歌 おどるおどりは ジタバーク 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール |
トゥ・ヤング恋してた私 ただ夢のように だけどそれは消えた夢ね 若すぎた二人には もう今はおとな なぜかしらこわい ただ一人風に あすの日を待つ And yet, we're not too young to know This love will last tho' years may go And then, someday they may recall We were not too young at all | 美空ひばり | Sylvia Dee | Sidney Lippman | | 恋してた私 ただ夢のように だけどそれは消えた夢ね 若すぎた二人には もう今はおとな なぜかしらこわい ただ一人風に あすの日を待つ And yet, we're not too young to know This love will last tho' years may go And then, someday they may recall We were not too young at all |
出船今宵出船か お名残り惜しや 暗い波間に 雪が散る 船は見えねど 別れの小唄に 沖じゃ千鳥も 泣くぞいな 今鳴る汽笛は 出船の合図 無事で着いたら 便りをくりゃれ 暗い淋しい 灯影の下で 涙ながらに 読もうもの | 美空ひばり | 勝田香月 | 杉山長谷夫 | | 今宵出船か お名残り惜しや 暗い波間に 雪が散る 船は見えねど 別れの小唄に 沖じゃ千鳥も 泣くぞいな 今鳴る汽笛は 出船の合図 無事で着いたら 便りをくりゃれ 暗い淋しい 灯影の下で 涙ながらに 読もうもの |
天竜母恋い笠おさらばヨー 泣かずにおくれよ ほとゝぎす 泣いてはれよか 泣いてはれよか 谷間の霧が 一目逢いたい おふくろさんに 逢えぬつらさを 乗せてゆく 天竜 天竜下りの 三度笠 おふくろさん ご機嫌よろしうも 胸のうち なんで見せらりょ なんで見せらりょ 長脇差(どす)すがた 伊那は七谷 灯ともし頃を ひとり細々 糸を繰る 丸い 丸い背中が 目にうかぶ おさらばヨー 両手をあわせて ふりかえる 生れ在所は 生れ在所は あの山むこう 天竜ながれろ しぶきで洗え 江戸の土産の何よりも 母へ 母へ詫びてる この涙 | 美空ひばり | 西沢爽 | 遠藤実 | | おさらばヨー 泣かずにおくれよ ほとゝぎす 泣いてはれよか 泣いてはれよか 谷間の霧が 一目逢いたい おふくろさんに 逢えぬつらさを 乗せてゆく 天竜 天竜下りの 三度笠 おふくろさん ご機嫌よろしうも 胸のうち なんで見せらりょ なんで見せらりょ 長脇差(どす)すがた 伊那は七谷 灯ともし頃を ひとり細々 糸を繰る 丸い 丸い背中が 目にうかぶ おさらばヨー 両手をあわせて ふりかえる 生れ在所は 生れ在所は あの山むこう 天竜ながれろ しぶきで洗え 江戸の土産の何よりも 母へ 母へ詫びてる この涙 |
テンガロン・ハットわたしの好きな 牧場の人が かぶっているの テンガロン ハット 咥え煙草で さり気ないのが たまらないのよ テンガロン ハット どうせわたしは じゃじゃ馬だけれど あの人に逢うと もうとても駄目よ 何も云えずに ふるえるだけ たゞ生娘の悲しさに 嘆息ばかり 知らん顔して 行ってしまうの 憎らしいのよ テンガロン ハット 牧場の風よ 心あるなら 飛ばしておやり テンガロン ハット 口笛吹いて 馬に乗ってる やっぱり素敵 テンガロン ハット 声をかけよか 呼びとめようか だけど何だか 胸がどきどき やっぱり駄目よ 私は駄目よ たゞ生娘の悲しさに 爪を噛むだけ 知らん顔して 行ってしまうの 憎らしいのよ テンガロン ハット 知らん顔して 行ってしまうの 憎らしいのよ テンガロン ハット テンガロン ハット… | 美空ひばり | 米山正夫 | 米山正夫 | | わたしの好きな 牧場の人が かぶっているの テンガロン ハット 咥え煙草で さり気ないのが たまらないのよ テンガロン ハット どうせわたしは じゃじゃ馬だけれど あの人に逢うと もうとても駄目よ 何も云えずに ふるえるだけ たゞ生娘の悲しさに 嘆息ばかり 知らん顔して 行ってしまうの 憎らしいのよ テンガロン ハット 牧場の風よ 心あるなら 飛ばしておやり テンガロン ハット 口笛吹いて 馬に乗ってる やっぱり素敵 テンガロン ハット 声をかけよか 呼びとめようか だけど何だか 胸がどきどき やっぱり駄目よ 私は駄目よ たゞ生娘の悲しさに 爪を噛むだけ 知らん顔して 行ってしまうの 憎らしいのよ テンガロン ハット 知らん顔して 行ってしまうの 憎らしいのよ テンガロン ハット テンガロン ハット… |
つばなの小径ハア………… 涙ぬぐって あとふりむけば 遠くうすれる 入日雲 どうぞ御無事で さようなら 呼んでみたけど つばなの野づら 花がこぼれて いるばかり ハア………… 娘ひとりが たよりの親を なんで捨てらりょ 山暮し 縁がなかった あの人と 道をうずめた つばなの花を 泣いて踏んでく 影法師 ハア………… 淡い思い出 うつしたような 花の白さが 暮れのこる 駅についたろ 今ごろは 汽車の灯りか 野づらの果で うるむ夜空に 月がでる | 美空ひばり | 西沢爽 | 古賀政男 | 古賀政男 | ハア………… 涙ぬぐって あとふりむけば 遠くうすれる 入日雲 どうぞ御無事で さようなら 呼んでみたけど つばなの野づら 花がこぼれて いるばかり ハア………… 娘ひとりが たよりの親を なんで捨てらりょ 山暮し 縁がなかった あの人と 道をうずめた つばなの花を 泣いて踏んでく 影法師 ハア………… 淡い思い出 うつしたような 花の白さが 暮れのこる 駅についたろ 今ごろは 汽車の灯りか 野づらの果で うるむ夜空に 月がでる |
月の夜汽車いつも二人で 遊んだ小川 月の光に 照らされて 消えてゆきます 夜汽車の窓で ひとり見つめて ゆく私 ああ月の光を ひきずりながら 長い汽笛が むせび泣く いくら遠くへ 逃れてみても 消えぬ痛みと 知りながら ひとり夜汽車で 出てゆく私 どこへ行きましょ 夜の風 ああ月の光を ひきずりながら 長い汽笛が むせび泣く 空ゆく鳥も 野に咲く花も いつか姿を 消すものと 回り舞台か 夜汽車の窓よ 抱いてゆきます あなたを胸に ああ月の光を ひきずりながら 長い汽笛が むせび泣く | 美空ひばり | 岡林信康 | 岡林信康 | | いつも二人で 遊んだ小川 月の光に 照らされて 消えてゆきます 夜汽車の窓で ひとり見つめて ゆく私 ああ月の光を ひきずりながら 長い汽笛が むせび泣く いくら遠くへ 逃れてみても 消えぬ痛みと 知りながら ひとり夜汽車で 出てゆく私 どこへ行きましょ 夜の風 ああ月の光を ひきずりながら 長い汽笛が むせび泣く 空ゆく鳥も 野に咲く花も いつか姿を 消すものと 回り舞台か 夜汽車の窓よ 抱いてゆきます あなたを胸に ああ月の光を ひきずりながら 長い汽笛が むせび泣く |
月形半平太の唄風に白刃の 音がする 京はおぼろの 春の雨 濡れてゆくのは 誰じゃやら 姿 月形半平太 寄らば切るぞと 構えても 切るに切れない 恋の糸 加茂の柳が すゝり泣く 河原瀬音の むせぶ夜 くゞる刃の その下で 明けの東雲 鐘が鳴る 聞いてにっこり 花と散る 男 月形半太 | 美空ひばり | 和田隆夫 | 万城目正 | 田代与志 | 風に白刃の 音がする 京はおぼろの 春の雨 濡れてゆくのは 誰じゃやら 姿 月形半平太 寄らば切るぞと 構えても 切るに切れない 恋の糸 加茂の柳が すゝり泣く 河原瀬音の むせぶ夜 くゞる刃の その下で 明けの東雲 鐘が鳴る 聞いてにっこり 花と散る 男 月形半太 |
津軽のふるさと りんごのふるさとは 北国の果て うらうらと 山肌に 抱(いだ)かれて 夢を見た あの頃の想い出 あゝ 今いずこに りんごのふるさとは 北国の果て りんごのふるさとは 雪国の果て 晴れた日は 晴れた日は 船がゆく 日本海 海のいろは 碧く あゝ 夢は遠く りんごのふるさとは 雪国の果て あゝ津軽の海よ山よ いつの日もなつかし 津軽のふるさと | 美空ひばり | 米山正夫 | 米山正夫 | | りんごのふるさとは 北国の果て うらうらと 山肌に 抱(いだ)かれて 夢を見た あの頃の想い出 あゝ 今いずこに りんごのふるさとは 北国の果て りんごのふるさとは 雪国の果て 晴れた日は 晴れた日は 船がゆく 日本海 海のいろは 碧く あゝ 夢は遠く りんごのふるさとは 雪国の果て あゝ津軽の海よ山よ いつの日もなつかし 津軽のふるさと |