石松道中唄肩で飲み屋の 暖簾を分けりゃ お酌する娘(こ)の 眼が招く 酒の肴にゃ 歌も踊りも出るよ 粋に酔いてぇ 東海道 色も濃茶の 茶柱日本 何かいい事 あるかいな 今夜宿場で もてるちゅうなぞと 心浮き浮き 東海道 物は言いたし どもりじゃ悲し 勝負するなら 待ったなし そんな男さ この石松は 大手振り振り 東海道 年増ざかりを 鳥追い姿 宿場流しの 三味の音 あんな勝ち気も 口説けば可愛い 色気こぼれる 東海道 月の細さで 数えりゃいつか ケチな博打(バクチ)で すってんてん 影も墨絵の 若松並木 風に追われる 東海道 | 森繁久彌 | 吉川静夫 | 松井八郎 | 松井八郎 | 肩で飲み屋の 暖簾を分けりゃ お酌する娘(こ)の 眼が招く 酒の肴にゃ 歌も踊りも出るよ 粋に酔いてぇ 東海道 色も濃茶の 茶柱日本 何かいい事 あるかいな 今夜宿場で もてるちゅうなぞと 心浮き浮き 東海道 物は言いたし どもりじゃ悲し 勝負するなら 待ったなし そんな男さ この石松は 大手振り振り 東海道 年増ざかりを 鳥追い姿 宿場流しの 三味の音 あんな勝ち気も 口説けば可愛い 色気こぼれる 東海道 月の細さで 数えりゃいつか ケチな博打(バクチ)で すってんてん 影も墨絵の 若松並木 風に追われる 東海道 |
オホーツクの舟唄(知床旅情)何地から 吹きすさぶ 朔北の吹雪よ わたしの胸を刺すように オホーツクは 今日も 海鳴りの中に 明け 暮れてゆく 父祖の地のクナシリに 長い冬の夜があける日を 白いカモメが告げるまで 最涯の茜の中で わたしは 立ちつくす 何故か 眼がしらの涙が凍るまで オホーツクの海原 ただ白く凍て果て 命あるものは暗い雪の下 春を待つ心 ペチカに燃やそ 哀れ東(ひんがし)にオーロラかなし 最涯の番屋に 命の火チロチロ トドの鳴く夜は いとし娘が瞼に 誰に語らん このさみしさ ランプの灯影に 海鳴りばかり スズランの緑が 雪解けに光れば アイヌの唄声 谷間にこだます シレトクの春は 潮路(しおじ)に開けて 舟人のかいな 海に輝く オレーオレー オーシコイ 沖の声 舟唄 秋あじだいエリャンサ 揚げる網ゃ大漁 霞むクナシリ 我が故郷 何日の日か詣でむ 御親の墓に ねむれ静かに | 森繁久彌 | 森繁久彌 | 森繁久彌 | | 何地から 吹きすさぶ 朔北の吹雪よ わたしの胸を刺すように オホーツクは 今日も 海鳴りの中に 明け 暮れてゆく 父祖の地のクナシリに 長い冬の夜があける日を 白いカモメが告げるまで 最涯の茜の中で わたしは 立ちつくす 何故か 眼がしらの涙が凍るまで オホーツクの海原 ただ白く凍て果て 命あるものは暗い雪の下 春を待つ心 ペチカに燃やそ 哀れ東(ひんがし)にオーロラかなし 最涯の番屋に 命の火チロチロ トドの鳴く夜は いとし娘が瞼に 誰に語らん このさみしさ ランプの灯影に 海鳴りばかり スズランの緑が 雪解けに光れば アイヌの唄声 谷間にこだます シレトクの春は 潮路(しおじ)に開けて 舟人のかいな 海に輝く オレーオレー オーシコイ 沖の声 舟唄 秋あじだいエリャンサ 揚げる網ゃ大漁 霞むクナシリ 我が故郷 何日の日か詣でむ 御親の墓に ねむれ静かに |
蛙の歌・河童の歌そよ風に スカンポの花 三日月 流れる螢 夜昼(よるひる)を 我らは歌う 生きる歌 歓びの歌 クワッ クワックス リール リール リルリル ブレッケッケ ケックス ウリリルダー マンモスの その昔から 青空に 日はめくるめく 夜昼に 我等捧げる 生きる歌 美しい歌 クワッ クワックス リール リール リルリル ブレッケッケ ケックス ウリリルダー 月照れば 頭の皿は 青光り 心は楽し 好物は 胡瓜と魚 河太郎 今日もご機嫌 キチッ クック キチキチキチキチ ラッターロ ガラッパ ヒョウスンボウ 水枯れて 背中の甲羅 ひび入り 心は悲し 雨待ちて 飲む酒苦く 河太郎 今日も憂鬱 キチッ クック キチキチキチキチ ラッターロ ガラッパ ヒョウスンボウ | 森繁久彌 | 草野心平・火野葦平 | 飯田信夫 | 飯田信夫 | そよ風に スカンポの花 三日月 流れる螢 夜昼(よるひる)を 我らは歌う 生きる歌 歓びの歌 クワッ クワックス リール リール リルリル ブレッケッケ ケックス ウリリルダー マンモスの その昔から 青空に 日はめくるめく 夜昼に 我等捧げる 生きる歌 美しい歌 クワッ クワックス リール リール リルリル ブレッケッケ ケックス ウリリルダー 月照れば 頭の皿は 青光り 心は楽し 好物は 胡瓜と魚 河太郎 今日もご機嫌 キチッ クック キチキチキチキチ ラッターロ ガラッパ ヒョウスンボウ 水枯れて 背中の甲羅 ひび入り 心は悲し 雨待ちて 飲む酒苦く 河太郎 今日も憂鬱 キチッ クック キチキチキチキチ ラッターロ ガラッパ ヒョウスンボウ |
銀座の雀たとえどんな人間だって 心の故郷があるのさ 俺にはそれが この街なのさ 春になったら 細い柳の葉が出る 夏には雀がその枝で啼く 雀だって唄うのさ 悲しい都会の塵の中で 調子っぱずれの唄だけど 雀の唄は おいらの唄さ 銀座の夜 銀座の朝 真夜中だって知っている 隅から隅まで知っている おいらは銀座の雀なのさ 夏になったら啼きながら 忘れものでもしたように 銀座八丁とびまわる それでおいらは うれしいのさ すてばちになるには 余りにもあかるすぎる この街の夜も この街の朝にも 赤いネオンの灯さえ 明日の望みに またたくのさ 昨日別れて 今日は今日なのさ 惚れて好かれて さようなら 後にゃなんにも残らない 春から夏 夏から秋 木枯しだって知っている みぞれの辛さも 知っている おいらは銀座の雀なのさ 赤いネオンによいながら 明日の望みは風まかせ 今日の生命に生きるのさ それでおいらは うれしいのさ | 森繁久彌 | 野上彰 | 仁木他喜雄 | 浜坂福夫 | たとえどんな人間だって 心の故郷があるのさ 俺にはそれが この街なのさ 春になったら 細い柳の葉が出る 夏には雀がその枝で啼く 雀だって唄うのさ 悲しい都会の塵の中で 調子っぱずれの唄だけど 雀の唄は おいらの唄さ 銀座の夜 銀座の朝 真夜中だって知っている 隅から隅まで知っている おいらは銀座の雀なのさ 夏になったら啼きながら 忘れものでもしたように 銀座八丁とびまわる それでおいらは うれしいのさ すてばちになるには 余りにもあかるすぎる この街の夜も この街の朝にも 赤いネオンの灯さえ 明日の望みに またたくのさ 昨日別れて 今日は今日なのさ 惚れて好かれて さようなら 後にゃなんにも残らない 春から夏 夏から秋 木枯しだって知っている みぞれの辛さも 知っている おいらは銀座の雀なのさ 赤いネオンによいながら 明日の望みは風まかせ 今日の生命に生きるのさ それでおいらは うれしいのさ |
荒城の月いま荒城の夜半(よわ)の月 替らぬ光誰(た)がためぞ 垣に残るはただ葛(かずら) 松に歌うはただ嵐 天井影は替らねど 栄枯は移る世の姿 写さんとてか今もなお 嗚呼荒城の夜半の月 | 森繁久彌 | 土井晩翠 | 滝廉太郎 | 松井八郎 | いま荒城の夜半(よわ)の月 替らぬ光誰(た)がためぞ 垣に残るはただ葛(かずら) 松に歌うはただ嵐 天井影は替らねど 栄枯は移る世の姿 写さんとてか今もなお 嗚呼荒城の夜半の月 |
ゴンドラの唄いのち短し 恋せよ 少女(おとめ) 紅き唇 あせぬ間に 熱き血潮の 冷えぬ間に 明日の月日は ないものを いのち短し 恋せよ少女 いざ手をとりて かの舟に いざ燃ゆる頬を 君が頬に ここは誰も 来ぬものを いのち短し 恋せよ少女 黒髪の色 あせぬ間に 心のほのお 消えぬ間に 今日はふたたび 来ぬものを | 森繁久彌 | 吉井勇 | 中山晋平 | | いのち短し 恋せよ 少女(おとめ) 紅き唇 あせぬ間に 熱き血潮の 冷えぬ間に 明日の月日は ないものを いのち短し 恋せよ少女 いざ手をとりて かの舟に いざ燃ゆる頬を 君が頬に ここは誰も 来ぬものを いのち短し 恋せよ少女 黒髪の色 あせぬ間に 心のほのお 消えぬ間に 今日はふたたび 来ぬものを |
さすらいの唄行こか戻ろか 北極光(オーロラ)の下を 露西亜(ロシア)は北国 はてしらず 西は夕焼 東は夜明 鐘が鳴ります 中空に 泣くにゃ明るし 急げば暗し 遠い燈(あかり)も チラチラと とまれ幌馬車 やすめよ黒馬(あお)よ 明日の旅路が ないじゃなし | 森繁久彌 | 北原白秋 | 中山晋平 | 松井八郎 | 行こか戻ろか 北極光(オーロラ)の下を 露西亜(ロシア)は北国 はてしらず 西は夕焼 東は夜明 鐘が鳴ります 中空に 泣くにゃ明るし 急げば暗し 遠い燈(あかり)も チラチラと とまれ幌馬車 やすめよ黒馬(あお)よ 明日の旅路が ないじゃなし |
サラリーマン悲歌一人手酌の 屋台の酒に 酔えば忘れる 心が晴れる 月に浮かれて おどけて踊りゃ 影も寂しい サラリーマン ペンの虫かよ インクのにじむ 指で数える 月給袋 たまにゃ夢見る 重役社長 醒めりゃ悲しい サラリーマン 何かほのかな 希望もあった 若いあの頃 夜昼バイト 今じゃ赤字の くらしに慣れて 鞄かかえた サラリーマン サラリーマン | 森繁久彌 | 吉川静夫 | 松井八郎 | 松井八郎 | 一人手酌の 屋台の酒に 酔えば忘れる 心が晴れる 月に浮かれて おどけて踊りゃ 影も寂しい サラリーマン ペンの虫かよ インクのにじむ 指で数える 月給袋 たまにゃ夢見る 重役社長 醒めりゃ悲しい サラリーマン 何かほのかな 希望もあった 若いあの頃 夜昼バイト 今じゃ赤字の くらしに慣れて 鞄かかえた サラリーマン サラリーマン |
島原地方の子守唄おどんみゃ島原の おどんみゃ島原の 梨の木そだちよ 何の梨やら 何の梨やら 色気なしばよ ショウカイナ おろろん おろろん おろろんばい おろろん おろろん おろろんばい 姉(あね)しゃんな どけ行たろうかい 姉しゃんな どけ行たろうかい ゆんべ山に 付け火があったもんな あのすきに 沖合の青煙突の バッタンフルで サンパンに乗せられて 行ってしもうたと 村の者の言いよるばい 遠い海の果て 唐(から)さ行ったかも知れん きっと唐ゆきさんさ なんなはったかも知れん はよねろ泣かずに おろろんばい 鬼の池の久助どんの 連れん来らるばい 山んねは かん火事げなばい 山んねは かん火事げなばい サンパン船は よろんじん 姉しゃんな 握り飯で 姉しゃんな 握り飯で 船の底ばよ ショウカイナ おろろん おろろん おろろんばい おろろん おろろん おろろんばい | 森繁久彌 | 宮崎一章・妻城良夫 | 宮崎一章 | 松井八郎 | おどんみゃ島原の おどんみゃ島原の 梨の木そだちよ 何の梨やら 何の梨やら 色気なしばよ ショウカイナ おろろん おろろん おろろんばい おろろん おろろん おろろんばい 姉(あね)しゃんな どけ行たろうかい 姉しゃんな どけ行たろうかい ゆんべ山に 付け火があったもんな あのすきに 沖合の青煙突の バッタンフルで サンパンに乗せられて 行ってしもうたと 村の者の言いよるばい 遠い海の果て 唐(から)さ行ったかも知れん きっと唐ゆきさんさ なんなはったかも知れん はよねろ泣かずに おろろんばい 鬼の池の久助どんの 連れん来らるばい 山んねは かん火事げなばい 山んねは かん火事げなばい サンパン船は よろんじん 姉しゃんな 握り飯で 姉しゃんな 握り飯で 船の底ばよ ショウカイナ おろろん おろろん おろろんばい おろろん おろろん おろろんばい |
しれとこ旅情しれとこの岬に はまなすの咲く頃 思い出しておくれ 俺たちの事を 飲んで騒いで 丘に登れば はるかクナシリに 白夜は明ける 旅の情か 酔う程にさまよい 浜に出て見れば 月は照る波の上(え) 君を今宵こそ 抱きしめんと 岩陰によれば ピリカが笑う 別れの日は来た シレトコの村にも 君は出て行く 峠を越えて 忘れちゃいやだよ 気まぐれ烏さん 私を泣かすな 白いかもめを ………… | 森繁久彌 | 森繁久彌 | 森繁久彌 | | しれとこの岬に はまなすの咲く頃 思い出しておくれ 俺たちの事を 飲んで騒いで 丘に登れば はるかクナシリに 白夜は明ける 旅の情か 酔う程にさまよい 浜に出て見れば 月は照る波の上(え) 君を今宵こそ 抱きしめんと 岩陰によれば ピリカが笑う 別れの日は来た シレトコの村にも 君は出て行く 峠を越えて 忘れちゃいやだよ 気まぐれ烏さん 私を泣かすな 白いかもめを ………… |
人生賛歌どこかでほほえむ 人もありゃ どこかで泣いてる 人もある あの屋根の下 あの窓の部屋 いろんな人が 生きている どんなに時代が 移ろうと どんなに世界が 変わろうと 人の心は 変わらない 悲しみに 喜びに 今日もみんな 生きている だけどだけど これだけはいえる 人生はいいものだ いいものだ アーー アーー 人生とは いいものだ どこかで愛する 人もありゃ どこかで別れる 人もある この空の下 この雲のかげ いろんな人が 生きている どんなに時代が 移ろうと どんなに世界が 変わろうと 人の心は 変わらない 幸せがつかめずに 今日も誰かが 涙する だけどだけど これだけはいえる 人生はいいものだ いいものだ アーー アーー 人生とは いいものだ | 森繁久彌 | 森繁久弥 | 山本直純 | | どこかでほほえむ 人もありゃ どこかで泣いてる 人もある あの屋根の下 あの窓の部屋 いろんな人が 生きている どんなに時代が 移ろうと どんなに世界が 変わろうと 人の心は 変わらない 悲しみに 喜びに 今日もみんな 生きている だけどだけど これだけはいえる 人生はいいものだ いいものだ アーー アーー 人生とは いいものだ どこかで愛する 人もありゃ どこかで別れる 人もある この空の下 この雲のかげ いろんな人が 生きている どんなに時代が 移ろうと どんなに世界が 変わろうと 人の心は 変わらない 幸せがつかめずに 今日も誰かが 涙する だけどだけど これだけはいえる 人生はいいものだ いいものだ アーー アーー 人生とは いいものだ |
人生はいいものさ何を悲しみ 泣いてる人よ 涙ぬぐって 顔をあげよう 生きてることは それだけで 素晴らしい ことではないか 人生それは いいもんだよ 何を怨(うら)んで すねてる人よ 横を向かずに 前を向こうよ 心にその手 あててみろ 胸の音 ひびくじゃないか 人生それは いいもんだよ 生きてることは それだけで 価値のある ものではないか 人生それは いいもんだよ | 森繁久彌 | 山上路夫 | いずみたく | 親泊正昇 | 何を悲しみ 泣いてる人よ 涙ぬぐって 顔をあげよう 生きてることは それだけで 素晴らしい ことではないか 人生それは いいもんだよ 何を怨(うら)んで すねてる人よ 横を向かずに 前を向こうよ 心にその手 あててみろ 胸の音 ひびくじゃないか 人生それは いいもんだよ 生きてることは それだけで 価値のある ものではないか 人生それは いいもんだよ |
船頭小唄おれは河原の 枯れすすき 同じお前も 枯れすすき どうせ二人は この世では 花の咲かない 枯れすすき 死ぬも生きるも ねえおまえ 水の流れに 何変ろ おれもお前も 利根川の 船の船頭で 暮らそうよ 枯れた真菰に 照らしてる 潮来出島の お月さん わたしゃこれから 利根川の 船の船頭で 暮らすのよ | 森繁久彌 | 野口雨情 | 中山晋平 | | おれは河原の 枯れすすき 同じお前も 枯れすすき どうせ二人は この世では 花の咲かない 枯れすすき 死ぬも生きるも ねえおまえ 水の流れに 何変ろ おれもお前も 利根川の 船の船頭で 暮らそうよ 枯れた真菰に 照らしてる 潮来出島の お月さん わたしゃこれから 利根川の 船の船頭で 暮らすのよ |
妻をめとらば(人を恋うる歌)妻をめとらば 才たけて みめ美わしく 情あり 友を選ばば 書を読みて 六分の侠気 四分の熱 わが歌声の 高ければ 酒に狂うと 人の言う われにすぎたる のぞみをば 君ならではと 誰が知る | 森繁久彌 | 与謝野鉄幹 | 不詳 | | 妻をめとらば 才たけて みめ美わしく 情あり 友を選ばば 書を読みて 六分の侠気 四分の熱 わが歌声の 高ければ 酒に狂うと 人の言う われにすぎたる のぞみをば 君ならではと 誰が知る |
とんかつの唄とんかつの油の にじむ接吻をしようよ 花が咲いて 花が散って 太陽がかゞやいて 水が光ってる たくましく とんかつを喰い 二人でうでを組んで 大きな鼻の穴で 一っぱい 空気を吸おうよ とんかつの油のにじむ 接吻をしようよ とんかつのあげたてばかりは 女房によく似てる 若いうちから 筋を切って たゝいてのばしてころもつけ きゃべつもきざんでる たくましく とんかつを喰い 二人でにらみ合って 大きな鼻の穴で 一っぱい 文句を聞こうよ とんかつのあげたてばかりは 女房によく似てる とんかつが喰えなくなったら 死んでしまいたい 君といっしょに とんかつを喰い 君といっしょに 生きている どんと生きている たくましく とんかつを喰い 二人でうでを組んで 明日もあさっても 君といっしょに生きようよ とんかつが喰えなくなったら 死んでしまいたい 死んでしまいたい | 森繁久彌 | 佐藤一郎 | 松井八郎 | | とんかつの油の にじむ接吻をしようよ 花が咲いて 花が散って 太陽がかゞやいて 水が光ってる たくましく とんかつを喰い 二人でうでを組んで 大きな鼻の穴で 一っぱい 空気を吸おうよ とんかつの油のにじむ 接吻をしようよ とんかつのあげたてばかりは 女房によく似てる 若いうちから 筋を切って たゝいてのばしてころもつけ きゃべつもきざんでる たくましく とんかつを喰い 二人でにらみ合って 大きな鼻の穴で 一っぱい 文句を聞こうよ とんかつのあげたてばかりは 女房によく似てる とんかつが喰えなくなったら 死んでしまいたい 君といっしょに とんかつを喰い 君といっしょに 生きている どんと生きている たくましく とんかつを喰い 二人でうでを組んで 明日もあさっても 君といっしょに生きようよ とんかつが喰えなくなったら 死んでしまいたい 死んでしまいたい |
荷物片手にこんな恋しい この土地捨てゝ どこへ行くだろ あの人は どこへ行くのか 私(わ)しゃ知らないが 荷物片手に 傘さげて 私(わ)しも行こかな この土地捨てゝ 荷物片手に あの人と | 森繁久彌 | 野口雨情 | 古関裕而 | 古関裕而 | こんな恋しい この土地捨てゝ どこへ行くだろ あの人は どこへ行くのか 私(わ)しゃ知らないが 荷物片手に 傘さげて 私(わ)しも行こかな この土地捨てゝ 荷物片手に あの人と |
箱根の山箱根の山は天下の険 函谷関も物ならず 万丈の山 千仞の谷 前に聳え後に支う 雲は山をめぐり 霧は谷をとざす 昼猶闇き杉の並木 羊腸の小径は苔滑か 一夫関に当るや 万夫も開くなし 天下に旅する 剛穀の武士 大刀腰に足駄がけ 八里の岩ね踏み鳴す 欺くこそありしか 往時の武士 | 森繁久彌 | 鳥居忱 | 滝廉太郎 | 松井八郎 | 箱根の山は天下の険 函谷関も物ならず 万丈の山 千仞の谷 前に聳え後に支う 雲は山をめぐり 霧は谷をとざす 昼猶闇き杉の並木 羊腸の小径は苔滑か 一夫関に当るや 万夫も開くなし 天下に旅する 剛穀の武士 大刀腰に足駄がけ 八里の岩ね踏み鳴す 欺くこそありしか 往時の武士 |
真白き富士の嶺真白き富士の嶺 緑の江の島 仰ぎ見るも 今は涙 帰らぬ十二の 雄々しきみたまに 捧げまつらん 胸と心 ボートは沈みぬ 千尋の海原 風も浪も 小さき腕に 力もつきはて 呼ぶ名は父母 恨みは深し 七里ヶ浜 | 森繁久彌 | 三角錫子 | ガートン | | 真白き富士の嶺 緑の江の島 仰ぎ見るも 今は涙 帰らぬ十二の 雄々しきみたまに 捧げまつらん 胸と心 ボートは沈みぬ 千尋の海原 風も浪も 小さき腕に 力もつきはて 呼ぶ名は父母 恨みは深し 七里ヶ浜 |
満州里小唄「シベリヤと満州との国境、満州里は、 今日も吹雪に暮れてゆく。 人々はその風の中に、 どんなにか春をまつのだ。 丈余の氷の解ける音に、 雪を割って咲くアゴニカの 紅い花に、春のしらせをきき、 ウォツカの杯をかさねれば、 暁の窓を打つものは、 又してもヒョウヒョウと舞い狂う 朔北の粉雪である。」 積もる吹雪に 暮れゆく街よ 渡鳥なら つたえておくれ 風のまにまに シベリアがらす ここは雪国 満州里 暮れりゃ夜風が そぞろに寒い さあさ燃やそよ ペチカを燃やそ 燃えるペチカに 心もとけて 唄えボルガの舟唄を 凍る大地も 春にはとけて 咲くよアゴ二カ 真赤に咲いて 明日ののぞみを 語ればいつか 雪はまたふる 夜はしらむ | 森繁久彌 | 島田義文 | 陸奥明 | 松井八郎 | 「シベリヤと満州との国境、満州里は、 今日も吹雪に暮れてゆく。 人々はその風の中に、 どんなにか春をまつのだ。 丈余の氷の解ける音に、 雪を割って咲くアゴニカの 紅い花に、春のしらせをきき、 ウォツカの杯をかさねれば、 暁の窓を打つものは、 又してもヒョウヒョウと舞い狂う 朔北の粉雪である。」 積もる吹雪に 暮れゆく街よ 渡鳥なら つたえておくれ 風のまにまに シベリアがらす ここは雪国 満州里 暮れりゃ夜風が そぞろに寒い さあさ燃やそよ ペチカを燃やそ 燃えるペチカに 心もとけて 唄えボルガの舟唄を 凍る大地も 春にはとけて 咲くよアゴ二カ 真赤に咲いて 明日ののぞみを 語ればいつか 雪はまたふる 夜はしらむ |
森繁の人生賛歌何処かでほほえむ人もありゃ 何処かで泣いてる人もある あの屋根の下あの窓の部屋 いろんな人が生きている どんなに時代が移ろうと どんなに世界が変ろうと 人の心は変らない 悲しみによろこびに 今日もみんな生きている だけどだけどこれだけは言える 人生とはいいものだいいものだ 人生とはいいものだ 何処かで愛する人もありゃ 何処かで別れる人もある この空の下この雲のかげ いろんな人が生きている どんなに時代が移ろうと どんなに世界が変ろうと 人の心は変らない 倖せがつかめずに 今日も誰か涙する だけどだけどこれだけは言える 人生とはいいものだいいものだ 人生とはいいものだ どんなに時代が移ろうと どんなに世界が変ろうと 人の心は変わらない 明日の日をめざしてく 若い鳥に風も吹く だけどだけどこれだけは言える 人生とはいいものだいいものだ 人生とはいいものだ | 森繁久彌 | 森繁久彌 | 山本直純 | 山本直純 | 何処かでほほえむ人もありゃ 何処かで泣いてる人もある あの屋根の下あの窓の部屋 いろんな人が生きている どんなに時代が移ろうと どんなに世界が変ろうと 人の心は変らない 悲しみによろこびに 今日もみんな生きている だけどだけどこれだけは言える 人生とはいいものだいいものだ 人生とはいいものだ 何処かで愛する人もありゃ 何処かで別れる人もある この空の下この雲のかげ いろんな人が生きている どんなに時代が移ろうと どんなに世界が変ろうと 人の心は変らない 倖せがつかめずに 今日も誰か涙する だけどだけどこれだけは言える 人生とはいいものだいいものだ 人生とはいいものだ どんなに時代が移ろうと どんなに世界が変ろうと 人の心は変わらない 明日の日をめざしてく 若い鳥に風も吹く だけどだけどこれだけは言える 人生とはいいものだいいものだ 人生とはいいものだ |