朝顔ねえ どこにいたの 窓辺には空白んで 僕につげる 「また巡り逢うよ」と 真新しい街に 海鳴りがきこえて 手を振る誰かが 笑っている ここに 願う 願う 願う 君が朝を愛するように ここに 願う 願う 願う その庭を選び今に咲く、花! 最後に ひとつ 聞きそびれた事 ふと呟いてる「あの日なぜ逢えたの?」 お祭囃子の 人波の向こうで 手招く誰かを 覚えている ここに 願う 願う 願う 君が朝をおそれぬように ここに 願う 願う 願う その窓を選び降り注ぐ ねえ この辺りも変わったよ また何処かであがる産声を 待ちわびて ここに 願う 願う 願う 君が朝を愛するように ここに 願う 願う 願う その庭を選び今に咲く ここに 願う 願う 願う 暗闇に呼んだその名を 胸にきつく抱き 願う 物語は続く この僕に ほら今に咲く、花! 「色はなんか?」 「群青!淡紅!」 「そりゃ結構」 「そりゃ上々」 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | ねえ どこにいたの 窓辺には空白んで 僕につげる 「また巡り逢うよ」と 真新しい街に 海鳴りがきこえて 手を振る誰かが 笑っている ここに 願う 願う 願う 君が朝を愛するように ここに 願う 願う 願う その庭を選び今に咲く、花! 最後に ひとつ 聞きそびれた事 ふと呟いてる「あの日なぜ逢えたの?」 お祭囃子の 人波の向こうで 手招く誰かを 覚えている ここに 願う 願う 願う 君が朝をおそれぬように ここに 願う 願う 願う その窓を選び降り注ぐ ねえ この辺りも変わったよ また何処かであがる産声を 待ちわびて ここに 願う 願う 願う 君が朝を愛するように ここに 願う 願う 願う その庭を選び今に咲く ここに 願う 願う 願う 暗闇に呼んだその名を 胸にきつく抱き 願う 物語は続く この僕に ほら今に咲く、花! 「色はなんか?」 「群青!淡紅!」 「そりゃ結構」 「そりゃ上々」 |
さびしさ頃合いをみては ここでまた会おう 乱れ飛ぶ交通網を縫って やがておれたちは 砂浜の文字を 高波に読ませて言うだろう 「長くかかったね 覚えてる」 風よ このあたりはまだか 産みおとされた さびしさについて 何も 語ることなく歩き始めた この道に吹いてくれ 頃合いをみては ここでまた会おう 衣摺れの御堂を駆けて やがておれたちは 新聞の隅で 目を凝らす誰かに言うだろう 「今にわかるだろう 恋してた」 風よ このあたりはまだか 手持ち無沙汰な 心臓を連れて やがて二人が出会い 暮らすと決めた このまちに吹いてくれ とんでもないおとし物 おれは遠くに置いてきた 煙に覆われ 海に濡れ 冷たい頬に口つけて さようなら さようなら 今日の日は さようなら | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 頃合いをみては ここでまた会おう 乱れ飛ぶ交通網を縫って やがておれたちは 砂浜の文字を 高波に読ませて言うだろう 「長くかかったね 覚えてる」 風よ このあたりはまだか 産みおとされた さびしさについて 何も 語ることなく歩き始めた この道に吹いてくれ 頃合いをみては ここでまた会おう 衣摺れの御堂を駆けて やがておれたちは 新聞の隅で 目を凝らす誰かに言うだろう 「今にわかるだろう 恋してた」 風よ このあたりはまだか 手持ち無沙汰な 心臓を連れて やがて二人が出会い 暮らすと決めた このまちに吹いてくれ とんでもないおとし物 おれは遠くに置いてきた 煙に覆われ 海に濡れ 冷たい頬に口つけて さようなら さようなら 今日の日は さようなら |
坂道坂道を駆け下りる この体に開かれた 世界を置き去りに 鳥のように駆け下りる 重心を低くとり 加速するこの命が 過ぎてく家や木々を 抽象の絵に変える 季節が耳打ちする 「似合わない服を脱げ」と きっと君は気づいてた 目的を通り過ぎたと その角を曲がれば 細く暗い道に出る いつかは 会えるだろう 嘘みたいなそんな場所で 季節が耳打ちする 「おれたちに何を待つの」 閉め切られたあの窓に 自由だと言い聞かせて 坂道を駆け下りる この体に開かれた 世界を置き去りに 鳥のように駆け下りる その角を曲がれば 細く暗い道に出る いつかは 会えるだろう 嘘みたいなそんな場所へ 鳥のように駆け下りる 坂道を | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 坂道を駆け下りる この体に開かれた 世界を置き去りに 鳥のように駆け下りる 重心を低くとり 加速するこの命が 過ぎてく家や木々を 抽象の絵に変える 季節が耳打ちする 「似合わない服を脱げ」と きっと君は気づいてた 目的を通り過ぎたと その角を曲がれば 細く暗い道に出る いつかは 会えるだろう 嘘みたいなそんな場所で 季節が耳打ちする 「おれたちに何を待つの」 閉め切られたあの窓に 自由だと言い聞かせて 坂道を駆け下りる この体に開かれた 世界を置き去りに 鳥のように駆け下りる その角を曲がれば 細く暗い道に出る いつかは 会えるだろう 嘘みたいなそんな場所へ 鳥のように駆け下りる 坂道を |
逢引かける はねる 真澄の空に手をかざす 喝采と悪口が 代わるがわる血を注ぐ つねる かわす 好き合うものに日が暮れる 互いの生傷を 薄暗に伏せている 歌が唇を 伝うほどに 手を取りて消えて行く 手を取り君たちは ひかる はぜる 雨粒のように酒が降る 礼には及ばぬと 傘を託し去る男 みだる まざる 知らぬ祈りに血がたぎる 各都市の私が 呼び合うようにいくさ場へ 歌が唇を 伝うほどに 手を取りて消えて行く 手を取り君たちは 手を取りてどこかへ 酔うほどにさまよい 突き飛ばしあって歩きました よろめき踏み入れた線が国境だと わかった時にはもう一里もニ里も先にいました 前線異常無し 旋律 多く閃きたり 歌います、こうです! 歌います、こうです! まわる はじく 風吹く度にビルが建つ 夕やけがザジみたい 腹決めた子供みたい 歌は唇を 伝うほどに 結ばれて消えてゆく その霞を食べている きたる黄昏に ドアを閉めて 手を取りて消えよう 手を取り俺たちは 手を取りて消えてゆく 手を取り俺たちは 手を取りて消える | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | かける はねる 真澄の空に手をかざす 喝采と悪口が 代わるがわる血を注ぐ つねる かわす 好き合うものに日が暮れる 互いの生傷を 薄暗に伏せている 歌が唇を 伝うほどに 手を取りて消えて行く 手を取り君たちは ひかる はぜる 雨粒のように酒が降る 礼には及ばぬと 傘を託し去る男 みだる まざる 知らぬ祈りに血がたぎる 各都市の私が 呼び合うようにいくさ場へ 歌が唇を 伝うほどに 手を取りて消えて行く 手を取り君たちは 手を取りてどこかへ 酔うほどにさまよい 突き飛ばしあって歩きました よろめき踏み入れた線が国境だと わかった時にはもう一里もニ里も先にいました 前線異常無し 旋律 多く閃きたり 歌います、こうです! 歌います、こうです! まわる はじく 風吹く度にビルが建つ 夕やけがザジみたい 腹決めた子供みたい 歌は唇を 伝うほどに 結ばれて消えてゆく その霞を食べている きたる黄昏に ドアを閉めて 手を取りて消えよう 手を取り俺たちは 手を取りて消えてゆく 手を取り俺たちは 手を取りて消える |
トーチ街はもう変わり果てて 光も暮らしもない夜に お前だけだ その夜に あんなに笑っていた奴は 壊されたドア 流れ込む空気に 肺が満たされてく 今何も言わないで お前だけだ あの夜に あんなに笑っていた奴は 私だけだ この街で こんな思いをしてる奴は 絞り出した 一言は 遠くの国の言葉だった いませんか この中に あの子の言うこと わかる者は 倒された標識示す彼方へ 急ごう 終わりの向こう ここからは二人きり お前だけだ その朝に あんなに話していた奴は 私だけだ そのことに 涙をこらえていた奴は お前だけだ あの夜に あんなに笑っていた奴は 私だけだ この街で こんな思いをしてる奴は | 折坂悠太 | 折坂悠太 | butaji | | 街はもう変わり果てて 光も暮らしもない夜に お前だけだ その夜に あんなに笑っていた奴は 壊されたドア 流れ込む空気に 肺が満たされてく 今何も言わないで お前だけだ あの夜に あんなに笑っていた奴は 私だけだ この街で こんな思いをしてる奴は 絞り出した 一言は 遠くの国の言葉だった いませんか この中に あの子の言うこと わかる者は 倒された標識示す彼方へ 急ごう 終わりの向こう ここからは二人きり お前だけだ その朝に あんなに話していた奴は 私だけだ そのことに 涙をこらえていた奴は お前だけだ あの夜に あんなに笑っていた奴は 私だけだ この街で こんな思いをしてる奴は |
鶫海へ連れ立つあの渡り鳥は 過ぎし春の暖かさを覚えてる 揺れる葉のざわめき 蜜の青い味 急な雨に走る私 空仰ぐあなた 濡れた羽も乾かぬうち はばたけば雲の上に ほらね ごらんよ 夜が明ける ほらね 夜が明ける あなたに あなたに 知らせたいことがあると 時は巡りまた逢うだろう 星々の帰る場所で ほらね 空をごらんよ 夜が明ける ほらね 夜が明ける あなたに あなたに 知らせたい 共にいると ほらね ごらんよ 夜が明ける どうして 夜は明ける あなたに あなたに 聴かせたい歌があると 飛んでゆく 次の春へ | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 海へ連れ立つあの渡り鳥は 過ぎし春の暖かさを覚えてる 揺れる葉のざわめき 蜜の青い味 急な雨に走る私 空仰ぐあなた 濡れた羽も乾かぬうち はばたけば雲の上に ほらね ごらんよ 夜が明ける ほらね 夜が明ける あなたに あなたに 知らせたいことがあると 時は巡りまた逢うだろう 星々の帰る場所で ほらね 空をごらんよ 夜が明ける ほらね 夜が明ける あなたに あなたに 知らせたい 共にいると ほらね ごらんよ 夜が明ける どうして 夜は明ける あなたに あなたに 聴かせたい歌があると 飛んでゆく 次の春へ |
平成平成、疲れてた それはとても どこにも行けず止まれずに 夕焼けよ 通りを覆え 赤くあれ 平成、眠っている 小さく熱く ヘッドライトが壁で遊ぶ 嗚呼夜よ 子供達に静かなれ 平成、咳をする 低く深く あらゆる苦を噛み直す そして 歌い出す きみが笑う 幸、おれたちに 多くあれ 平成 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 平成、疲れてた それはとても どこにも行けず止まれずに 夕焼けよ 通りを覆え 赤くあれ 平成、眠っている 小さく熱く ヘッドライトが壁で遊ぶ 嗚呼夜よ 子供達に静かなれ 平成、咳をする 低く深く あらゆる苦を噛み直す そして 歌い出す きみが笑う 幸、おれたちに 多くあれ 平成 |
みーちゃんみーちゃんダメ どこ行くの みーちゃんダメ こんな夜更けに 草木が濡れて擦れる匂い みーちゃんダメ こっちにおいで みーちゃんダメ どこ行くの みーちゃんダメ 目を見てごらん 花火は終わりみんな帰るの みーちゃんダメ こっちにおいで みーちゃんダメ 出ておいで みーちゃんダメ そんなところで 九月が君を見つける前に みーちゃんダメ ゆきなさい | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | みーちゃんダメ どこ行くの みーちゃんダメ こんな夜更けに 草木が濡れて擦れる匂い みーちゃんダメ こっちにおいで みーちゃんダメ どこ行くの みーちゃんダメ 目を見てごらん 花火は終わりみんな帰るの みーちゃんダメ こっちにおいで みーちゃんダメ 出ておいで みーちゃんダメ そんなところで 九月が君を見つける前に みーちゃんダメ ゆきなさい |
旋毛からつま先すんかすと虫が這って 死ぬる季節を連れてきた ねんごろの 欲望は 話を聞いてはくれないよ 現れたその気持ち 名前をつけてはいけないよ 愛してる 死んであげる それじゃまた今日は満たされない 風がいつも吹き抜ける 昨日とは違った風だよ 「あら、よくきたね」と有りえない窓 ノックして 君の顔 耳の形 食べちゃいたいほど吐きそうだ そう 愛してる 声がしてる 旋毛からつま先の先まで ひゅーどろと 犬が吠えて 愛し季節を連れてきた ねんごろの 欲望は やはり話を聞かないよ 風がいつも吹き抜ける 昨日とは違った風だよ おにぎり食べろよ電車が出るよ つめこめ 君が今言ってること 一つ残らず忘れるよ でも愛してる 声がしてる 旋毛からつま先の先まで | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | すんかすと虫が這って 死ぬる季節を連れてきた ねんごろの 欲望は 話を聞いてはくれないよ 現れたその気持ち 名前をつけてはいけないよ 愛してる 死んであげる それじゃまた今日は満たされない 風がいつも吹き抜ける 昨日とは違った風だよ 「あら、よくきたね」と有りえない窓 ノックして 君の顔 耳の形 食べちゃいたいほど吐きそうだ そう 愛してる 声がしてる 旋毛からつま先の先まで ひゅーどろと 犬が吠えて 愛し季節を連れてきた ねんごろの 欲望は やはり話を聞かないよ 風がいつも吹き抜ける 昨日とは違った風だよ おにぎり食べろよ電車が出るよ つめこめ 君が今言ってること 一つ残らず忘れるよ でも愛してる 声がしてる 旋毛からつま先の先まで |
夜学こんな事もあるものか 留まっていられようか それは土手から川べりへ、 スパイラルを描くやぶ蛇です。 ここへは何度も来ましたが、 未だに向こう岸に渡れません。 冷めるが冷え切らぬ温度に膨張し、 一心不乱に同じ動作をするのが我が常です。 鉛筆、尖らせて先端を見つめます。 今見たのが眠れない理由で、 これから見るのが眠るべきひとつの答えです。 いつ君が来てもいいように、 ボトルのフタを全て空けておきました。 きっとこれを、気に入ると思います。 そうここは夜学 まだ皆が若く 持て余す手が 足が 濁流にあがく そうここは夜学 話すにはとても長く ここから去ったあなた方に 小さくても旗を掲ぐ あらゆる季節 そのどれとも呼び合って 暗中活を見る 野に花の咲くような 野に花の咲くような それはいつもの道ですが、 その日は寝そべる大きな壁に思えました。 ほとほと疲れはてた夕暮れ 神社の境内 バレエ教室の子供達が トーシューズをならしているのを見て、 きっとこれが「文化」なんだと、 ぼんやりした頭でそんなこと考えました。 煙突、写真に収めてトイレに飾ります。 頭上に横たわる火の玉に寄せて、 君も僕もまるで違う歌を書きました。 そのどれをも焼き払う温度でまた朝が来るのを、 できることなら、できることなら笑って、 迎えられたらと思うんです。 そうここは夜学 まだ皆が若く 持て余す手が 足が 濁流にあがく そうここは夜学 口にすればとても苦く 名も知らぬ青い葉に 絶え間なく水を注ぐ あらゆる物語 そのどれにも出て来るような 断絶を覚えつつ その名に寄せて歌を詠むような そうここは夜学 まだ皆が若く 持て余す手が足が濁流にあがく そうここは夜学 話すにはとても長く / 振り向けば遠く遠く ここから去った / そこへ留まった あなた方に 小さくても旗を掲ぐ あらゆる季節 そのどれとも呼び合って 暗中活を見る 野に花の咲くような 野に花の咲くような | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | こんな事もあるものか 留まっていられようか それは土手から川べりへ、 スパイラルを描くやぶ蛇です。 ここへは何度も来ましたが、 未だに向こう岸に渡れません。 冷めるが冷え切らぬ温度に膨張し、 一心不乱に同じ動作をするのが我が常です。 鉛筆、尖らせて先端を見つめます。 今見たのが眠れない理由で、 これから見るのが眠るべきひとつの答えです。 いつ君が来てもいいように、 ボトルのフタを全て空けておきました。 きっとこれを、気に入ると思います。 そうここは夜学 まだ皆が若く 持て余す手が 足が 濁流にあがく そうここは夜学 話すにはとても長く ここから去ったあなた方に 小さくても旗を掲ぐ あらゆる季節 そのどれとも呼び合って 暗中活を見る 野に花の咲くような 野に花の咲くような それはいつもの道ですが、 その日は寝そべる大きな壁に思えました。 ほとほと疲れはてた夕暮れ 神社の境内 バレエ教室の子供達が トーシューズをならしているのを見て、 きっとこれが「文化」なんだと、 ぼんやりした頭でそんなこと考えました。 煙突、写真に収めてトイレに飾ります。 頭上に横たわる火の玉に寄せて、 君も僕もまるで違う歌を書きました。 そのどれをも焼き払う温度でまた朝が来るのを、 できることなら、できることなら笑って、 迎えられたらと思うんです。 そうここは夜学 まだ皆が若く 持て余す手が 足が 濁流にあがく そうここは夜学 口にすればとても苦く 名も知らぬ青い葉に 絶え間なく水を注ぐ あらゆる物語 そのどれにも出て来るような 断絶を覚えつつ その名に寄せて歌を詠むような そうここは夜学 まだ皆が若く 持て余す手が足が濁流にあがく そうここは夜学 話すにはとても長く / 振り向けば遠く遠く ここから去った / そこへ留まった あなた方に 小さくても旗を掲ぐ あらゆる季節 そのどれとも呼び合って 暗中活を見る 野に花の咲くような 野に花の咲くような |
光このゲートをくぐる時 振り向けど 私がいたことを誰も知らず 眠りつくは持て余す暗闇を あなたと抱きしめた そんな事も ありえない そう思ったあの時 来るはずない そう思ったこの街で 夢は覚めて 街灯りが君を連れて行く この手に何も残さず遠ざかる 弧を描くライトの点滅に 読みとれた言葉は 「ねむれよ ねむれよ」 ありえない そう思ったあの時 来るはずない そう思ったこの街で 夢は冷めて 街灯りが君を連れて行く この手に何も 何も残さずに 光の点になる | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | このゲートをくぐる時 振り向けど 私がいたことを誰も知らず 眠りつくは持て余す暗闇を あなたと抱きしめた そんな事も ありえない そう思ったあの時 来るはずない そう思ったこの街で 夢は覚めて 街灯りが君を連れて行く この手に何も残さず遠ざかる 弧を描くライトの点滅に 読みとれた言葉は 「ねむれよ ねむれよ」 ありえない そう思ったあの時 来るはずない そう思ったこの街で 夢は冷めて 街灯りが君を連れて行く この手に何も 何も残さずに 光の点になる |
揺れるそちらは揺れたろうか 揺れたろうか 交わる事のない道なりに 地平を破いた風景が 通り過ぎてく 彼の地のあなたと呼び合い 歌うは夢だろうか 夢だろうか そちらは揺れたろうか 揺れたろうか | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | そちらは揺れたろうか 揺れたろうか 交わる事のない道なりに 地平を破いた風景が 通り過ぎてく 彼の地のあなたと呼び合い 歌うは夢だろうか 夢だろうか そちらは揺れたろうか 揺れたろうか |
針の穴路肩の天使が 私に言うことにゃ 程なくここらは 嵐の只中さ そんなことわかってるから 手綱持たしてくれよ 今私が生きることは 針の穴を通すようなこと 強い風の吹く所で 針の穴を通すようなことだよ 波止場の悪魔が 私に言うことにゃ 望めど朝日は 鯨の腹の中 そんなことわかってるから 櫂を投げてくれよ 今私が生きることは 針の穴を通すようなこと 大しけの日 船の上で 針の穴を通すようなことだよ 今私が歌うことは 針の穴を通すようなこと 観客のない舞台上で 針の上で踊るようなこと 今私が生きることは 針の穴を通すようなこと 稲光に笑ってたい 針の穴を通すようなことでも | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 路肩の天使が 私に言うことにゃ 程なくここらは 嵐の只中さ そんなことわかってるから 手綱持たしてくれよ 今私が生きることは 針の穴を通すようなこと 強い風の吹く所で 針の穴を通すようなことだよ 波止場の悪魔が 私に言うことにゃ 望めど朝日は 鯨の腹の中 そんなことわかってるから 櫂を投げてくれよ 今私が生きることは 針の穴を通すようなこと 大しけの日 船の上で 針の穴を通すようなことだよ 今私が歌うことは 針の穴を通すようなこと 観客のない舞台上で 針の上で踊るようなこと 今私が生きることは 針の穴を通すようなこと 稲光に笑ってたい 針の穴を通すようなことでも |
心例えばおれは、いつかの蜂 それを思えば、ちょっとは笑ってくれるかな? 以上です どうぞ 例えばおれは、いつかの蝶 それを思えば、ちょっとは笑ってくれるかな? 以上です どうぞ 砂漠の街に バンドが来てる 男が遠まきに 煙燻らす あれをやりましょうか やりましょね 気づかれぬように したたかに 今日は 鉄の砦に 手紙は焼かれ 女がグラスの 縁を撫でてる あれかけましょうか かけましょね 見つからぬように ささやかに 今日は 来づらいとこで悪いんだけど 本当に来るなら本当に待ってるよ あれを歌おうか やりましょね やまびこのように のびやかに 今日は | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 例えばおれは、いつかの蜂 それを思えば、ちょっとは笑ってくれるかな? 以上です どうぞ 例えばおれは、いつかの蝶 それを思えば、ちょっとは笑ってくれるかな? 以上です どうぞ 砂漠の街に バンドが来てる 男が遠まきに 煙燻らす あれをやりましょうか やりましょね 気づかれぬように したたかに 今日は 鉄の砦に 手紙は焼かれ 女がグラスの 縁を撫でてる あれかけましょうか かけましょね 見つからぬように ささやかに 今日は 来づらいとこで悪いんだけど 本当に来るなら本当に待ってるよ あれを歌おうか やりましょね やまびこのように のびやかに 今日は |
春確かじゃないけど 春かもしれない 確かじゃないけど 春かもしれない 留めておく手は ないかもしれない けど、波はたつ その声を聴いたのだ 確かじゃないけど 春かもしれない 確かじゃないけど 春かもしれない | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 確かじゃないけど 春かもしれない 確かじゃないけど 春かもしれない 留めておく手は ないかもしれない けど、波はたつ その声を聴いたのだ 確かじゃないけど 春かもしれない 確かじゃないけど 春かもしれない |
爆発光が揺れてる 例えを拒んでる 私を見つめて わからずそらさずに もういいかい もういいかい 言葉つぐんだ悲しみよ もういいかい まだだよ まだここでこうしてたいよ 水面が揺れている 岸辺の爆発に 私を見つめて 求めずおそれずに もういいかい もういいかい 知らず抱いた欠落に こんこんと血は巡り 頬濯ぐ涙となる もういいかい もういいかい 言葉つぐんだ悲しみよ もういいかい まだだよ まだここに灯は灯る 長すぎる夢が覚める頃に | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 光が揺れてる 例えを拒んでる 私を見つめて わからずそらさずに もういいかい もういいかい 言葉つぐんだ悲しみよ もういいかい まだだよ まだここでこうしてたいよ 水面が揺れている 岸辺の爆発に 私を見つめて 求めずおそれずに もういいかい もういいかい 知らず抱いた欠落に こんこんと血は巡り 頬濯ぐ涙となる もういいかい もういいかい 言葉つぐんだ悲しみよ もういいかい まだだよ まだここに灯は灯る 長すぎる夢が覚める頃に |
丑の刻ごうごう苔のむすのを 踏みうち踏みぬき 麓へ下る 水流る 箇所箇所廻り黒たび白たび 火元はいつも この私 あがらごうごごうごう ごうごごうごう ごうごごうごう ごうごうごう 老い先まわれ男達 君を好くのに断りを入れた 草木も今じゃ刈り取られ 春先迎え小さく死ぬれば ここではないぞ ここじゃない あがらごうごごうごう ごうごごうごう ごうごごうごう ごうごうごう 丑の刻間近 女達 子どもら走る 犬猫が続く 波を受け止め 毒を避け 高速道路横切って来てる 飯炊いてやろう 抱いてやろう 朝間近 足音間近 朝間近 足音間近 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 苔のむすのを 踏みうち踏みぬき 麓へ下る 水流る 箇所箇所廻り黒たび白たび 火元はいつも この私 あがらごうごごうごう ごうごごうごう ごうごごうごう ごうごうごう 老い先まわれ男達 君を好くのに断りを入れた 草木も今じゃ刈り取られ 春先迎え小さく死ぬれば ここではないぞ ここじゃない あがらごうごごうごう ごうごごうごう ごうごごうごう ごうごうごう 丑の刻間近 女達 子どもら走る 犬猫が続く 波を受け止め 毒を避け 高速道路横切って来てる 飯炊いてやろう 抱いてやろう 朝間近 足音間近 朝間近 足音間近 |
人人惚れた腫れた やんなった 涙がこぼれたら 人人ゆく影 踏んで歩く 草の辺 おーい 呼ぶ声は未来 こうも騒がしい 夢は うかうかしてると 夢は 叶うから 揺れたい今を暮らしていて 栄養 わかっちゃいるが 栄養 栄養 うるさくいうな 健康 痩せたり肥えたりで 結構 生きてるの 飴玉くれなんだって 結んで開いたら 人人なぞるわ あどけなじのひらの手 あつく赤いひらの手 おーい 呼ぶ声は古来 どうも妖い 夢は うかうかしてると 夢は さめるから 触れたい今を覚えていて ええよ 眠れなくても ええよ ええよ 明日も来るよ 血行 澱んだり流れたり 正常 生きてるよ 栄養 わかっちゃいるが 栄養 栄養 うるさくいうさ ごらんよ その足元で 芽が出るよ 育っているよ | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 惚れた腫れた やんなった 涙がこぼれたら 人人ゆく影 踏んで歩く 草の辺 おーい 呼ぶ声は未来 こうも騒がしい 夢は うかうかしてると 夢は 叶うから 揺れたい今を暮らしていて 栄養 わかっちゃいるが 栄養 栄養 うるさくいうな 健康 痩せたり肥えたりで 結構 生きてるの 飴玉くれなんだって 結んで開いたら 人人なぞるわ あどけなじのひらの手 あつく赤いひらの手 おーい 呼ぶ声は古来 どうも妖い 夢は うかうかしてると 夢は さめるから 触れたい今を覚えていて ええよ 眠れなくても ええよ ええよ 明日も来るよ 血行 澱んだり流れたり 正常 生きてるよ 栄養 わかっちゃいるが 栄養 栄養 うるさくいうさ ごらんよ その足元で 芽が出るよ 育っているよ |
炎 feat. Sam Gendelどうするつもりでいるんだろう 今、動かずただ、ここにいるよ 残されている手段がなくて なすすべなくただ、ここにいるよ この雨は続く この雨は続く この雨は続く わけも言わないで あいつが来たら 眠らせてやろうよ ね 同じ炎を囲むぼくのララバイ 何するつもりでいたんだろう 今、動かずただ、ここにいるよ 叫ぶことば ぼくらに似合わず 互いに見合って ここにいるよ この雨は続く この雨は続く この雨は続く 白線の上を あいつが来たら隣に腰をかけて 新しい絵を 一つづつ見せてやろう 言葉を選ぶ時間がもたないなら 風が木立を揺らすのを眺めよう 同じ炎を 囲むぼくのララバイ 同じ炎を 囲むぼくのララバイ あいつが来たら 眠らせてやろうよ ね 逃げも隠れもしないぼくのララバイ | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | どうするつもりでいるんだろう 今、動かずただ、ここにいるよ 残されている手段がなくて なすすべなくただ、ここにいるよ この雨は続く この雨は続く この雨は続く わけも言わないで あいつが来たら 眠らせてやろうよ ね 同じ炎を囲むぼくのララバイ 何するつもりでいたんだろう 今、動かずただ、ここにいるよ 叫ぶことば ぼくらに似合わず 互いに見合って ここにいるよ この雨は続く この雨は続く この雨は続く 白線の上を あいつが来たら隣に腰をかけて 新しい絵を 一つづつ見せてやろう 言葉を選ぶ時間がもたないなら 風が木立を揺らすのを眺めよう 同じ炎を 囲むぼくのララバイ 同じ炎を 囲むぼくのララバイ あいつが来たら 眠らせてやろうよ ね 逃げも隠れもしないぼくのララバイ |
安里屋ユンタ君は野中の いばらの花か 暮れて帰れば やれほんに引き止める マタハーリヌ ツィンダラ カヌシャマヨ 嬉し恥ずかし 浮名を立てて 主は白百合 やれほんにままならぬ マタハーリヌ ツィンダラ カヌシャマヨ 田草取るなら 十六夜月夜 二人で気兼ねも やれほんに水入らず マタハーリヌ ツィンダラ カヌシャマヨ 染めてあげましょ 紺地の小袖 掛けておくれよ 情のたすき マタハーリヌ ツィンダラ カヌシャマヨ マタハーリヌ ツィンダラ カヌシャマヨ | 折坂悠太 | 星克 | 沖縄民謡 | | 君は野中の いばらの花か 暮れて帰れば やれほんに引き止める マタハーリヌ ツィンダラ カヌシャマヨ 嬉し恥ずかし 浮名を立てて 主は白百合 やれほんにままならぬ マタハーリヌ ツィンダラ カヌシャマヨ 田草取るなら 十六夜月夜 二人で気兼ねも やれほんに水入らず マタハーリヌ ツィンダラ カヌシャマヨ 染めてあげましょ 紺地の小袖 掛けておくれよ 情のたすき マタハーリヌ ツィンダラ カヌシャマヨ マタハーリヌ ツィンダラ カヌシャマヨ |
星屑眠れぬ街 呼ぶ声を袖に 早足で歩く あの子を迎えに 優しい顔しないでいい ただ 眠っててほしい 私を待たずに 私を忘れて 星屑や 光落とせよ 街のひと隅 この子らのもとへ 家路につく ひとはうつむき 眠い目をこする 君の手をひいて 疲れた顔 見ないでいい ほら 聴かせてほしい 漫画のあの歌 覚えたての歌 星屑や ここを照らせよ 暗がりの道で 転ばぬよう 星屑や 光落とせよ 街のひと隅 この子らのもとへ おいでおいで この腕の中 流れ星落ちろ 君の目に落ちろ | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 眠れぬ街 呼ぶ声を袖に 早足で歩く あの子を迎えに 優しい顔しないでいい ただ 眠っててほしい 私を待たずに 私を忘れて 星屑や 光落とせよ 街のひと隅 この子らのもとへ 家路につく ひとはうつむき 眠い目をこする 君の手をひいて 疲れた顔 見ないでいい ほら 聴かせてほしい 漫画のあの歌 覚えたての歌 星屑や ここを照らせよ 暗がりの道で 転ばぬよう 星屑や 光落とせよ 街のひと隅 この子らのもとへ おいでおいで この腕の中 流れ星落ちろ 君の目に落ちろ |
荼毘夕凪に 首を吊るその前に うた 一ふしを 生活に 梨の礫のえれじぃ いまだ、いまここ ゆけどあてなく東海道 愛しあのこはもういないもんな 焼けのこる面影連れて 窓に 指なぞらえた文字に 滴る ひとふしは 大通り 針のむしろのえれじぃ いまだ いまここ いつのことだか山陰山陽 波もあの日も帰らんもんな 今生きる私を救おう 夕立にかけてゆくのも裸足 いまだ いまここ ゆけどもどれど東海道 愛しあのこはもういないもんね 焼けのこる面影連れて いつのことだか山陰山陽 波もあの日も帰らんもんな 今生きる私を救おう | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 夕凪に 首を吊るその前に うた 一ふしを 生活に 梨の礫のえれじぃ いまだ、いまここ ゆけどあてなく東海道 愛しあのこはもういないもんな 焼けのこる面影連れて 窓に 指なぞらえた文字に 滴る ひとふしは 大通り 針のむしろのえれじぃ いまだ いまここ いつのことだか山陰山陽 波もあの日も帰らんもんな 今生きる私を救おう 夕立にかけてゆくのも裸足 いまだ いまここ ゆけどもどれど東海道 愛しあのこはもういないもんね 焼けのこる面影連れて いつのことだか山陰山陽 波もあの日も帰らんもんな 今生きる私を救おう |
悪魔日暮れの空に筆を投げて 画家が行方をくらます夜 運動場へ忍び込んで 消石灰で君を書いた 此れを咎めねば 戦争もかたなしさ 雑木林うち捨てられた 自転車たちが海を目指す たどり着けば泳ぐでもなく けたたましくベルを鳴らした 走ってきた距離に つりあわぬ夜が明ける 歩みをとめて踊らないか 今日は悪魔のふりして 壁に書かれた番号へコール 10分後のおれが答える おれはそれからかけ直すが 10年後のおれはでなかった あきらめちゃないが この船は終わりだよ 灯を消して踊らないか 今日は涙の代わりに 歩みを止めて踊らないか 今日は 悪魔のふりして | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 日暮れの空に筆を投げて 画家が行方をくらます夜 運動場へ忍び込んで 消石灰で君を書いた 此れを咎めねば 戦争もかたなしさ 雑木林うち捨てられた 自転車たちが海を目指す たどり着けば泳ぐでもなく けたたましくベルを鳴らした 走ってきた距離に つりあわぬ夜が明ける 歩みをとめて踊らないか 今日は悪魔のふりして 壁に書かれた番号へコール 10分後のおれが答える おれはそれからかけ直すが 10年後のおれはでなかった あきらめちゃないが この船は終わりだよ 灯を消して踊らないか 今日は涙の代わりに 歩みを止めて踊らないか 今日は 悪魔のふりして |
鯱通り過ぎてみたいよ 漫画盛りの三叉路 想像において放った砲弾 貫通至らずもくさびだろうが フーガ フーガ フーガ! 呼びなれた名前に ちょっとばかしの「」を 痛覚を解いてもだえた明朝 とうとうと照る日をなんとしようか フーガ フーガ フーガ! | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 通り過ぎてみたいよ 漫画盛りの三叉路 想像において放った砲弾 貫通至らずもくさびだろうが フーガ フーガ フーガ! 呼びなれた名前に ちょっとばかしの「」を 痛覚を解いてもだえた明朝 とうとうと照る日をなんとしようか フーガ フーガ フーガ! |
鯨何かがここを 通り過ぎたみたいだね 最後まで見通せない とても大きな体で 私のいる場所は 巡る朝の顔の上 命のいろいろは とても小さな口笛 ちりんちりん自転車乗れた日に 始まり帰ってゆく 暗いぐらいブルーのその場所で また遊ぼう また遊ぼう | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 何かがここを 通り過ぎたみたいだね 最後まで見通せない とても大きな体で 私のいる場所は 巡る朝の顔の上 命のいろいろは とても小さな口笛 ちりんちりん自転車乗れた日に 始まり帰ってゆく 暗いぐらいブルーのその場所で また遊ぼう また遊ぼう |
ハチス誰かが祈ってる 朝方の夢のあと そなう花は白い ひとひらのレシートに 読み取れたやさしさを 辿って何処へ行くんだろう きみのいる世界を「好き」って ぼくは思っているよ 蓮の葉ゆらす風の中で 誰かが祈ってる 人波をせき止めて 煙が立ち上がる わけなど知らないが ただ事と思えない 心が逆剥けるほど きみのいる世界を「好き」って ぼくは思っているよ 昔とちがう風の中で 深く 深く 深くに 根を伸ばしてゆく 遠くで雷が光る パンにジャムを塗る手が止まる 芽を出さなかったつぶつぶ ふつふつと語り出す 「あせるなよ」「せかすなよ」 暦が変わったらもう一度 あのお堂に立ってみよう 今度こそへっちゃら ポケットの中ちゃんと 握りしめて離さない そうだ 何か理を パンにジャムを塗る手は動く! しいて何か望むなら 全ての子供を守ること 全ての 全ての子供を守ること 誰かが祈ってる 朝方の夢のあと そなう花 色とりどり この頃の気分を奪ってみろよ 奪ってみろよ この胸のうずめきを ほら きみのいる世界を「好き」って ぼくは思っているよ 昔とちがう風の中で きみのいる世界を「好き」って ぼくは思っているよ 蓮の葉ゆらす風の中で | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 誰かが祈ってる 朝方の夢のあと そなう花は白い ひとひらのレシートに 読み取れたやさしさを 辿って何処へ行くんだろう きみのいる世界を「好き」って ぼくは思っているよ 蓮の葉ゆらす風の中で 誰かが祈ってる 人波をせき止めて 煙が立ち上がる わけなど知らないが ただ事と思えない 心が逆剥けるほど きみのいる世界を「好き」って ぼくは思っているよ 昔とちがう風の中で 深く 深く 深くに 根を伸ばしてゆく 遠くで雷が光る パンにジャムを塗る手が止まる 芽を出さなかったつぶつぶ ふつふつと語り出す 「あせるなよ」「せかすなよ」 暦が変わったらもう一度 あのお堂に立ってみよう 今度こそへっちゃら ポケットの中ちゃんと 握りしめて離さない そうだ 何か理を パンにジャムを塗る手は動く! しいて何か望むなら 全ての子供を守ること 全ての 全ての子供を守ること 誰かが祈ってる 朝方の夢のあと そなう花 色とりどり この頃の気分を奪ってみろよ 奪ってみろよ この胸のうずめきを ほら きみのいる世界を「好き」って ぼくは思っているよ 昔とちがう風の中で きみのいる世界を「好き」って ぼくは思っているよ 蓮の葉ゆらす風の中で |
スペル静かに 静かに 忍び来る夜に 上がり框の上で ワインを注ごう ねえ 明かりは消さないでいいよ ここにあるもの 教えてほしい 瞳の奥に降り注ぐ 手懐けられぬ風景が 私を私たらしめる 思いがけぬつよさで いとし横つら 魂 ディダバディ 一人で行くなら 心配だからね 最寄りの駅までは 見届けさせてね 生活の痕跡が踊る 水臭いぜ ねぇ、覚えているよ 小指をきつく締めつける かけがえのない後悔が 私をここへ連れ戻す 忘れがたいつよさで 瞳の奥に降り注ぐ 片付けられぬ風景が 時折 笑いかけている 苦しいほど 甘く苦く 思いがけぬつよさで いとし横つら 魂 ディダバディ | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 静かに 静かに 忍び来る夜に 上がり框の上で ワインを注ごう ねえ 明かりは消さないでいいよ ここにあるもの 教えてほしい 瞳の奥に降り注ぐ 手懐けられぬ風景が 私を私たらしめる 思いがけぬつよさで いとし横つら 魂 ディダバディ 一人で行くなら 心配だからね 最寄りの駅までは 見届けさせてね 生活の痕跡が踊る 水臭いぜ ねぇ、覚えているよ 小指をきつく締めつける かけがえのない後悔が 私をここへ連れ戻す 忘れがたいつよさで 瞳の奥に降り注ぐ 片付けられぬ風景が 時折 笑いかけている 苦しいほど 甘く苦く 思いがけぬつよさで いとし横つら 魂 ディダバディ |
正気「あれにそういう意味があり ひいてはこういう意図があり」 そんな話はしていない 私は本気です 「あれはそういう仲であり あくまで功罪あるんだが」 そんな話は聞いてない 私もここに居るんです 鍋に立てかけたお玉の 取っ手のプラが溶けていく パチンと出所のしれぬ音 夕方のニュースです 「あれはこんなに恐ろしく ついには君もわからない」 そんな話はしていない 私は本気です 戦争しないです | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 「あれにそういう意味があり ひいてはこういう意図があり」 そんな話はしていない 私は本気です 「あれはそういう仲であり あくまで功罪あるんだが」 そんな話は聞いてない 私もここに居るんです 鍋に立てかけたお玉の 取っ手のプラが溶けていく パチンと出所のしれぬ音 夕方のニュースです 「あれはこんなに恐ろしく ついには君もわからない」 そんな話はしていない 私は本気です 戦争しないです |
主人公時には思い出ゆきの 旅行案内書(ブック)にまかせ 「あの頃」という名の駅で下りて 「昔通り」を歩く いつもの喫茶には まだ時の名残りが少し 地下鉄(メトロ)の駅の前には「62番」のバス 鈴懸並木の古い広場と学生だらけの街 そういえば あなたの服の模様さえ覚えてる あなたの眩しい笑顔と 友達の笑い声に 抱かれて 私はいつでも 必ずきらめいていた 「或いは」「もしも」だなんてあなたは嫌ったけど 時を遡る切符(チケット)があれば欲しくなる時がある あそこの別れ道で選びなおせるならって… 勿論 今の私を悲しむつもりはない 確かに自分で 選んだ以上精一杯生きる そうでなきゃ あなたにとても とても はずかしいから あなたは 教えてくれた 小さな物語でも 自分の人生の中では 誰もがみな主人公 時折り思い出の中で あなたは 支えてください 私の人生の中では 私が主人公だと | 折坂悠太 | さだまさし | さだまさし | 折坂悠太 | 時には思い出ゆきの 旅行案内書(ブック)にまかせ 「あの頃」という名の駅で下りて 「昔通り」を歩く いつもの喫茶には まだ時の名残りが少し 地下鉄(メトロ)の駅の前には「62番」のバス 鈴懸並木の古い広場と学生だらけの街 そういえば あなたの服の模様さえ覚えてる あなたの眩しい笑顔と 友達の笑い声に 抱かれて 私はいつでも 必ずきらめいていた 「或いは」「もしも」だなんてあなたは嫌ったけど 時を遡る切符(チケット)があれば欲しくなる時がある あそこの別れ道で選びなおせるならって… 勿論 今の私を悲しむつもりはない 確かに自分で 選んだ以上精一杯生きる そうでなきゃ あなたにとても とても はずかしいから あなたは 教えてくれた 小さな物語でも 自分の人生の中では 誰もがみな主人公 時折り思い出の中で あなたは 支えてください 私の人生の中では 私が主人公だと |
夜香木夜香木の花が咲いて アパートを更新しなかった 君は窓の辺に腰掛けて この辺りは季節がないと 夜香木の花が咲いて 知人づてに車売りました 長い距離を 最後だからと 走り抜けたその帰り道 夜香木の花が咲きました 夜香木の花が咲きました | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 夜香木の花が咲いて アパートを更新しなかった 君は窓の辺に腰掛けて この辺りは季節がないと 夜香木の花が咲いて 知人づてに車売りました 長い距離を 最後だからと 走り抜けたその帰り道 夜香木の花が咲きました 夜香木の花が咲きました |
凪手紙は手紙 誰に届くまでもなく 火星は火星 誰か降り立つまでもなく 大した事の無さにおれは息をする 就職したよNASA に 友達のダチのダチ あたらしい舟が 凪々と浮かんでる 難しい言葉で話しすぎた 誰もが夢のあと みんなの話題のぼる その人知らない 思い出口をつたい変わりゆくシルエット 確かな事の無さにおれの腹がなる 封を解く弁当箱に 昔が海苔を巻かれてる 浮かぶ舟は 凪々と 落書きの言葉で遊びすぎた 子供は夢のあと 手紙は手紙 誰に届くまでもなく 涙は涙 量を測るまでもなく | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 手紙は手紙 誰に届くまでもなく 火星は火星 誰か降り立つまでもなく 大した事の無さにおれは息をする 就職したよNASA に 友達のダチのダチ あたらしい舟が 凪々と浮かんでる 難しい言葉で話しすぎた 誰もが夢のあと みんなの話題のぼる その人知らない 思い出口をつたい変わりゆくシルエット 確かな事の無さにおれの腹がなる 封を解く弁当箱に 昔が海苔を巻かれてる 浮かぶ舟は 凪々と 落書きの言葉で遊びすぎた 子供は夢のあと 手紙は手紙 誰に届くまでもなく 涙は涙 量を測るまでもなく |
無言いつか言ったことは嘘だ 君は何処へだって行ける ここは誰もいない通り いつも息をしてた通り 好きな 名も知らない絵の 名を調べた時に それが「悲しみ」だと知って 君に手紙を書いている 悪い事がまた 起きる時のために 手紙を書いている 悪い事がまた 起きる時のために 悪い事がまた この日々に 起きる時のために 手紙を書いている それが「悲しみ」だと知って 何処へだって行ける 誰もいない通り 息をしてた | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | いつか言ったことは嘘だ 君は何処へだって行ける ここは誰もいない通り いつも息をしてた通り 好きな 名も知らない絵の 名を調べた時に それが「悲しみ」だと知って 君に手紙を書いている 悪い事がまた 起きる時のために 手紙を書いている 悪い事がまた 起きる時のために 悪い事がまた この日々に 起きる時のために 手紙を書いている それが「悲しみ」だと知って 何処へだって行ける 誰もいない通り 息をしてた |
努努子鹿の行方を 努努忘れなかれ 言わなかった出来事を 努努忘れなかれ とぐろは動かず 渦波 流れ 流れ 蛇の目にあらましを 努努忘れなかれ 回りに回って 手渡された蛙 その手の働きを 努努忘れなかれ 毒 毒 口にゃ合わぬ 痺れましょう ゆめ ゆめ 口にゃ出せぬ そして歌おう うん べれ びんば うば うん べれ びんば うば うん べれ びんば うば うん べれ びんば うば | 折坂悠太 | 折坂悠太 | 折坂悠太 | | 子鹿の行方を 努努忘れなかれ 言わなかった出来事を 努努忘れなかれ とぐろは動かず 渦波 流れ 流れ 蛇の目にあらましを 努努忘れなかれ 回りに回って 手渡された蛙 その手の働きを 努努忘れなかれ 毒 毒 口にゃ合わぬ 痺れましょう ゆめ ゆめ 口にゃ出せぬ そして歌おう うん べれ びんば うば うん べれ びんば うば うん べれ びんば うば うん べれ びんば うば |