声優・アーティスト直田姫奈、1stライブはリアジュボーンと、全部新曲での公演!『Hina Suguta 1st LIVE - Sings -』 レポート 2024/05/17
声優・アーティスト直田姫奈、1stライブはリアジュボーンと、全部新曲での公演!『Hina Suguta 1st LIVE - Sings -』 レポート
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5月4日(土)、声優・アーティスト直田姫奈がSUPERNOVA KAWASAKIにて『Hina Suguta 1st LIVE - Sings -』昼夜2公演を開催した。今回は夜公演の模様をレポートする。

記念すべき1stライブに詰め掛けたファンが、会場入り口横の有志と関係各所からのフラワースタンドに出迎えられて場内へ入ると、ステージ上は青いスポットライトに照らされた楽器がスタンバイするシンプルな構成。

定刻となり、バックバンドを務めるリアジュボーンが登場し満員の場内から拍手で迎えられる。暗転し、直田姫奈がステージへ登場、青や紫のイメージにペンライトが点灯し一際大きな拍手が沸き上がる。照明に照らされた直田姫奈は、誕生日である4月17日にリリースした、ソロアーティスト活動始まりの楽曲、『ラベンダー・ブルー』へ。ドラムの柴田尚が作曲した情熱的でポップなリズムに「境界線からはみ出した 不完全から踏み込んだ それで ふたり おわり よくある結末」と鮮烈なフレーズが乗って始まる『ラベンダー・ブルー』。「きっと築いて気付いて傷つきながら」と印象的に韻を踏み、「夜明けの空が 想い出色で染まってく 本当は似合わなかった ラベンダー・ブルー」と締めくくる、青春の切ない失恋ソングを、初めてのバンド演奏を得て爽やかに熱唱。
「ようこそー」
と大きく手を広げ、歓声を浴びた直田姫奈は、昼公演からチェンジした鮮やかなチェックの上衣にラベンダー色のフリル、朱のロングスカートと靴とビビッドな衣装を紹介、客席からのリクエストに応え華麗に回転。バンド編成での初披露に喜びを隠しきれない直田姫奈は
「初めてで、リハーサルでは人見知りしてたんですけど(笑)内心は凄い、ホクホクでございました」
と、満面の笑みを浮かべる。リリースタイトルが『ラベンダー・ブルー』のみでこの日のライブを迎えたことに
「『ラベンダー・ブルー』を10回もするワケじゃないんで」
と爆笑を誘い、
「初見の曲がほとんどなんですけれども、思い思いに盛り上がってくれたらな…と思いますので、楽しんでいってください」
と、この日へ向け製作した楽曲群から『レスピラールの花束』へ。




べ-ス・西川響によるアップテンポと大きな転調が印象的なロックナンバ-に、「かりそめハリボテみたいな 誰かになりたくない」という痛烈なメッセージを乗せて熱唱。赤と紫の照明が明滅し、コ-ルを扇動する直田姫奈と共にバンドメンバーも小刻みにジャンプを見せる。




昨年12月にアコーステックギターとボ-カルでレコーディングへ参加した楽曲への想い出を語ると、数多くの声優・アーティストと楽曲・ライブを創ってきたリアジュボーンのベース・西川響、ドラム・柴田尚、ギター・浅井真を紹介。
「皆さんは今回のライブだけではなく、レコ-ディング段階から一緒に、私の曲を創ってくださってるんですよ。なのでここからは『リアジュボーンfeat.直田姫奈』みたいな感じでおおくりしていきたいかなと思っているんですけど(笑)はい。次の曲、めちゃくちゃ盛り上がっていきたいなって思うんですけれども、準備は出来てますか!?」
と、問いかけ、大きな賛意に
「私は水を飲む準備をして良いですか!?」
と続け、爆笑を得る。
「みんなも飲んでね」
と伝えられた客席から「はーい」と素直な答えに続いて「お水美味しい?」とライブのお約束の問いかけ。直田姫奈は
「はいはい、美味しいよ。きっと皆と同じ様な水飲んでるよ」
と、1stワンマンライブとは思えないやり取りで場内を湧かせる。

「それでは次の曲聴いてください」
と直田姫奈が告げると、場内も静まって『Monday Night』へ。疾走感溢れるナンバーに応じて白と黄色のペンライトを煌々と灯しコール・ジャンプで盛り上がる客席へ、「どうでもいい事ばかり気になって今日もまた ただ逃げ場もなく更かしてくマンデーナイト」「青々として見せる芝生  隣ですらないのに」と激しい想いを叩きつける。「カッコ良い」と絶賛を浴びたナンバーの「来たぞコレ感」に喜びを表した直田姫奈は
「私は続けて歌うことで体力を消耗しています」
と笑いを誘う。直田姫奈は
「色々な形で皆さんに声を届けてますけど、CV:直田姫奈は世に出てても、唯の直田姫奈は世に出てないんですよ…なので、私の歌をフォーカスして皆さんにお届けするよ! っていう意味も込めて、『Sings』っていうタイトルにさせて頂きました」
と、タイトルへ籠めた想いを吐露。そして「ギター弾くよ」の予告通り、ソロアーティスト活動の為に自ら選んだ『Fender TELECASTER』を披露。白いギターに水色のコード、マイクスタンドに準備したピックも水色と、キュートで爽やかなコーディネイト。
「普通のエレキギターはステージで始めて触りますね」
と、ユニット活動で使っている『ESP ARROW』とは対照的にオーソドックスなテレキャスを抱えた新鮮な姿に場内から歓声を受け、『My Truth』へ。赤と緑のスポットライトに照らされて、西川響作曲によるギターソロを盛り込んだメロディに、「枝分かれした感情線と どこにも着けない環状線」と独特のフレーズを乗せる。ボーカルに加えギタリストとしての表情も魅せた直田姫奈は
「痛い心情を吐露してる曲ではあるので…凄い世界が繰り広げられているので、是非歌詞も要チェックでございます」
と、楽曲をかみ砕いて解説。
「大きい声出せます?みんな一緒にHEY HEYしましょう」
と扇動し、コールを引き出し、『DAYDREAM BEAT』へ。一転してポップなメロディに白・赤・緑と鮮やかなペンライトが揺れてクラップが響き、「無理なんだい、の全体 解決すればいい いいね デイドリーム デイドリーム 背中を押してるビート」と軽やかに歌うと
「HEY HEY ありがとう」
で締めくくる。作曲をした柴田尚が
「上手にノレてました」
と、お墨付きを与え、客席から歓声。ここまでは先行試聴会イベントで聴いたファンもいた楽曲だったが、ここからは本邦初披露の未体験ゾーン。






「何しても今日は何も言いませんのでね、精一杯叫んで頂いて、ペンライトも振って頂けたらと思います」
と『エヌ・オー』へ。ヒップホップの要素を取り入れたミクスチャーロックにラップパート、「No! だってとにかく無理 No! すぐに返事は無理」と台詞の絶叫も入り交じる、中毒性のあるエモーショナルな新曲に、会場も「No!」のコールで盛り上がる。ギターを置いた直田姫奈はフォーク調の『ばっかだな』で一転して郷愁を呼び覚ます様な切ないメロディを「好きになってもらうために 好きになったわけじゃない 振り返るのは多分 私ばっかだな」と歌い紡ぎ、幅広い表現力を見せる。
「最初は、『馬っ鹿だな』だけの意味だと思ったんですけど、歌詞を見ると、『私ばっかだな』とかなんだと思って度胆を抜かれた曲なんですよ。でも最後にはやっぱり私馬鹿だな…ってなる、ばっかだな、ってフレーズだけでも凄い色々な意味を持つ曲になっているんですけれども…(同じく金子麻友美氏作詞による)『ラベンダー・ブルー』『My Truth』と並べて聴いて頂くと、1人の女の子の物語の様な曲になっておりますので…皆様に届く日が来ましたら、是非ともね、楽しんで聴いて頂けたらと思います」
と、楽曲への想いを吐露。この日の為に製作した「イヤモニ」へのコダワリを語りラストスパートを宣言。













テクノポップ『ASTRO ESCAPE』はステージを左右へ移動し、白と青のペンライトが揺れる客席へクラップを扇動しながら「アストロノーツ 愛の放物線 Ah 描きながら落ちてゆく」とスケール感溢れる高音を響かせる。
「次でラストの曲になります」
と告げて「えーっ」のお約束の反応に
「準備がよろしくて(笑)いつ最後の曲って言うのかな?っていう構えが若干見えてましたよ」
と爆笑を誘うと
「楽しく終わりたいなと思いますので…皆さん、聴いてください」
と浅井真作詞・作曲の『好きだった』へ。暖色のライトに照らされながら、懐かしい郷愁を思い起こさせるメロディに「このままで二人 時間を止めたなら 明日はまだ知らない 君がそばにいればいい」と、楽しかった時間のラストに相応しい歌詞を紡ぐ。




「ありがとう、ございましたー」
と両手を大きく振って直田姫奈がステージを降りると場内は暗転。「アンコール」の大合唱にリアジュボーンがスタンバイ、クラップに迎えられて直田姫奈が再登場。
浅井真が『好きだった』製作への苦心を吐露し、3人で「曲は降りてこない。絞り出す」と、楽曲製作への想いを語る。それを受けて直田姫奈は、
「私の為に、一曲一曲オーダーして創って頂いてるので、メッチャ絞り出してくれてるんですよ…凄く嬉しいです」
と感謝を示す。

昼公演でのカバー曲『GLAMOROUS SKY』から、夜公演は一転してのバラード調のコレサワ『たばこ』でアンコールスタート。自分の味方しかいない安心感で、ユニット活動よりもリラックスして迎えられたという直田姫奈は、このカバー曲、1番の緊張感をもって熱唱。
「1stライブと言えば、アンコールでもう1回デビュー曲を歌うみたいなのあるじゃないですか(笑)それに乗りたいと思います」
と、『ラベンダー・ブルー』へ。この日4度目となるデビュー曲を、1stライブを終える感傷を「きっと永遠になんてなれないとしても 純粋な感情で好きで痛かった 夏が過ぎても 君がまだ消えてくれない」と籠めて熱唱。
ここで7月24日・2ndシングル『My Truth』の配信を告知、イベントやその先のリリースへも期待を抱かせて大きな拍手を受ける。
「2ndシングルを記念して、もう1度このギターを弾こうと思います」
と、再びテレキャスを手に、夜公演だけの『My Truth』アンコール。赤と緑のライトが揺れる客席へ、「離したいのにぎゅっとして 確かめるたび忘れる 話したいのに躊躇して 溜めた言葉 溢れそう(My Truth)」とメッセ-ジを贈った。




リアジュボーンと謝意を伝え、メンバーを見送った直田姫奈は
「デビュー曲しか世に出ていなかった、未知の世界へ足を運んでくださって、本当にありがとうございます。来て下さってる方々は、私の事を応援して下さってる方の集合体だと思うんですよ。その皆様へ、このアーティスト活動を通して恩を返していけたらな、と思ってこの活動に挑戦させて頂いています。皆さんがいなかったら、アーティストをやってみようっていう踏ん切りも付いていなかったかもしれないんです。なので、今日のライブ楽しかったな…っていう想いで、日頃色々なことありますけど、少しでも晴れた気持ちで帰ってくれたら、ちょっとでも恩が返せたのかなって思うので、そうなってたら嬉しいです。本当に本当にありがとうごうございました。次は是非、2ndライブでお逢いしましょう! ありがとうございました」
と謝意を示し、大歓声と共にライブを締めくくった。

声優であり、ギタリストでもある直田姫奈。ソロアーティストとして、痛切なまでの色とりどりの少女のメッセージを、はにかみながらも照れずに、真っ直ぐに伝えられる、同時代性を放っている。音楽製作集団でもある、バンド・リアジュボーンの音楽性と相まって、直田姫奈にしか表現出来ない、強いアーティスト性は、唯一無二の独自色を鮮やかに溢れさせていた。2ndシングル、さらにその先にどんなSingsを届けてくれるのか、浮遊感に顔がほころぶ川崎の夜となった。

ライター:こもとめいこ♂


『Hina Suguta 1st LIVE - Sings -』セットリスト
M1.ラベンダー・ブルー
作詞:金子麻友美 作曲:柴田尚
M2.レスピラールの花束
作詞:ARAKI 作曲:西川響
M3.Monday Night
作詞:渡部紫緒 作曲:浅井真
M4.My Truth
作詞:金子麻友美 作曲:西川響(直田姫奈 エレキギター)
M5.DAYDREAM BEAT
作詞:只野菜摘 作曲:柴田尚(直田姫奈 エレキギター)
M6.エヌ・オー
作詞:大西洋平 作曲:西川響(直田姫奈 エレキギター)
M7.ばっかだな
作詞:金子麻友美 作曲:浅井真
M8.ASTRO ESCAPE
作詞:東乃カノ 作曲:柴田尚
M9.好きだった
作詞・作曲:浅井真

EN
M10.たばこ / コレサワ (カバー)
M11.ラベンダー・ブルー
M12. My Truth
※M1、10、11除く楽曲は全て新曲


■直田姫奈公式音楽情報サイト
https://columbia.jp/sugutahina/
■直田姫奈Xアカウント@hina_suguta
https://twitter.com/hina_suguta
■直田姫奈 音楽スタッフ公式Xアカウント@staff_hina
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■直田姫奈 Official Music Channel
https://www.youtube.com/@sugutahina-official
■直田姫奈 音楽スタッフ公式Instagram
https://www.instagram.com/staff_hina/
■リアジュボーン公式Xアカウント@reajubourne
https://twitter.com/reajubourne


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