恋待草岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 伊達歩 | 小林亜星 | | もしも私が 紫の 春行く風に なれるなら 旅に迷うと 書き留めた あなたの胸に 忍びたい もしもあなたが 月になり 私の窓を 叩くなら 今宵紅(べに)さし 髪を解き この黒髪を 乱したい あふれるほどの優しさで 白き乳房を真紅(くれない)に あふれるほどの恋(いと)しさで 逢えますか 逢えますか 春は紫 恋は真紅(べに) できるものなら 花になり 草を枕の 旅人へ 紫草(むらさきぐさ)のひとしずく 口に吸われて しまいたい 肩にこぼれた 黒髪を 逢えれば束ね その腕に 二度と別離(わかれ)が ないように 強くからめて つなぎたい あふれるほどの優しさで 白き乳房を真紅(くれない)に あふれるほどの恋(いと)しさで できますか できますか 春は紫 恋は真紅(べに) |
すみれ色の涙岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 万里村ゆき子 | 小田啓義 | | すみれって すみれって ブルーな恋人どうしが キスしてキスして生まれた花だと思うの 淋しかったから あなたを愛して 淋しかったから あなたを憎んだ 淋しかったから あなたにさよならを そしてひとつぶ すみれ色の涙 すみれって すみれって あなたとわたしの青ざめた 心が心が咲かせた花だと思うの 淋しかったから あなたを愛して 淋しかったから あなたを憎んだ 淋しかったから あなたにさよならを そしてひとつぶ すみれ色の涙 そしてひとつぶ すみれ色の涙 |
れんげ草の恋岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 竜真知子 | 水谷公生 | | わかってました そうよ私は 忘れられた訳じゃありません はじめから あなたの目には とまらなかっただけです 薄紫の れんげ草が 夕やみに まぎれるように ちいさな恋の 涙になど 気ずかずにいてほしい 帰り道 ひとり道 れんげのような恋でした こぼれて落ちた 白い夜霧に 足をとめて あなたはふりむいた いつだって そばにいたのに はじめて私をみつめた せめて野におけ れんげ草の 花言葉 片想いです めだたないのが 今はただ せめてもの なぐさめね 別れ道 ひとり道 れんげのような恋でした 薄紫の れんげ草が 夕やみに まぎれるように ちいさな恋の 涙になど 気ずかずにいてほしい 帰り道 ひとり道 れんげのような恋でした |
檸檬岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 松本隆 | 鈴木キサブロー | | わざと違う名の イニシャルをほり込んだ ブレスレットしていたのは あなたを妬かせたいから 次の約束が あるようなつれなさで 街路樹に もたれたのも あなたの気を引く 淋しさね 好きと言えずに 傷ついてゆく恋 人の裏の気持を あなたは知らない 青い青いレモンを 別れの手紙で包み 青い青いレモンを あなたの胸に投げたい いいの私にも いい人がいるんだし 気にせずにふればいいわ そんな嘘がふと口をつく 好きと素直に 泣けたらいいのに 人の愛し方さえ 私は知らない 青い青いレモンに くちびるよせて泣いたの 青い青いレモンは 通り過ぎた恋の色 青い青いレモンは 通り過ぎた恋の色 青い青いレモンは 通り過ぎた恋の色 |
聖母たちのララバイ岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 山川啓介 | 木森敏之 | 木森敏之 | さあ 眠りなさい 疲れきった体を投げだして 青いそのまぶたを 唇でそっと ふさぎましょう ああ できるのなら 生まれ変わり あなたの母になって 私のいのちさえ 差しだして あなたを守りたいのです この都会(まち)は 戦場だから 男はみんな 傷を負った戦士 どうぞ 心の痛みをぬぐって 小さな子供の昔に帰って 熱い胸に 甘えて そう私にだけ 見せてくれた あなたのその涙 あの日から決めたの その夢を支えて 生きてゆこうと 恋ならば いつかは消える けれども もっと深い愛があるの ある日あなたが 背中を向けても いつも私は あなたを遠くで 見つめている 聖母(マドンナ) 今は 心の痛みをぬぐって 小さな子供の昔に帰って 熱い胸に 甘えて |
思い出さないで岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 中山大三郎 | 中山大三郎 | | もう思い出さないで あれは遠い夏の日 恋をなくしたばかりの もろい私だったから 求めて生きて 何かがすれ違い 誰かが傷つき 季節はめぐるのよ もう思い出さないで あれはただの旅人 今わかりかけてるの 愛は波のようだと 一度あきらめたけれど 胸によせてくるのよ 南の海の 光にだまされて ふるえて抱かれた あの日の恋だけど もう思い出さないで あれはおとぎ話と なくしたものを よそから求めても 何かが違うの 許して下さいネ もう思い出さないで あれはただの旅人 あれはただの旅人 |
素敵な気持ち岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 康珍化 | 筒美京平 | | 赤いかかとの サンダルで 降りたベランダに そよぐ風 急に背中を 抱き寄せられて わたしフワリ 倒れてゆく あなたの胸 ンー 愛した人に 愛された そんな単純な ことなのに 激しいだけの 恋の時間が 通り過ぎて 今はふたり おだやかなの ねえ 不思議だわ 体中で聞くの ハートに ほらひとつ 熱い吐息 素敵な気持ち いたずらな指 すりぬけて 離れるとすぐに 魅かれてく もっと自分が 好きになれそう 瞳とじるわたし そこで 見つめていて ねえ 守ってて ゆるいカーブ描いて ゆっくりあなたへと 溶けてゆくの 素敵な気持ち I know you love me, You know I love you さりげなく いつも ねえ 不思議だわ 体中で聞くの ハートに ほらひとつ 熱い吐息 素敵な気持ち I know you love me, You know I love you さりげなく そばに来てね I know you love me, You know I love you もう少し このままで I know you love me, You know I love you さりげなく そばに来てね I know you love me, You know I love you もう少し このままで |
真珠のピリオド岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 松本隆 | 筒美京平 | | (シャバダバダ シャバダバダ) (シャバダバダ シャバダバダ) 肩が冷えてしまうわ 海のコテージ 蛍のように光る 波がきれいね あなたの手のグラスを指ではじいて 私たちの 短い夏に乾杯 ハイヒールを脱いで 渚へ歩いても 心配しないでね そんなに弱くない ah… 真珠のピリオド (ピリオド) まるで糸の切れた ネックレス 真珠のピリオド (ピリオド) 白い砂の上で 光るだけ 光るだけ Lu… 君とめぐり逢うのが 遅かったねと わざと明るく笑う やさしい人ね 何か言えばなおさら 傷つきそうで 黙りこくれば 海が騒ぎ出すだけ あなたの煙草へと マッチをするけれど 風に吹き消されて 最後に泣き笑い ah… 真珠のピリオド (ピリオド) 過ぎた夏に 点を打つように 真珠のピリオド (ピリオド) 濡れた砂の上に 飛び散るの 真珠のピリオド (ピリオド) まるで糸の切れた ネックレス 真珠のピリオド (ピリオド) 白い砂の上で 光るだけ 光るだけ (シャバダバダ シャバダバダ) (シャバダバダ シャバダバダ) |
家路岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 山川啓介 | 木森敏之 | | ワイン・カラーのたそがれは ひとを子供に変えるわ 星を飾るみたいに ともしましょう 明かりを 強がりのこの都会も おだやかな横顔 お帰りなさい 私のところへ いつだってかまわない お帰りなさい 開けてあるの やさしさの鍵は あなたは誰かに 寄り道をしただけ 夢に疲れただけ 迷子の子猫を 抱き上げた両手で 私を抱きしめて 小さな頃パパを待ち 改札口を見つめた みんな愛に帰るって 信じられた遠い日 あなたのために洗った 髪ももう乾くわ ひとは誰も 孤独な罪人 許し合うことが愛 思い出して いつも私 ここにいることを ベッドのくぼみも 風の吹く心も あなたを待ってるの 言葉のかわりに 唇で許して あの日のあやまちを お帰りなさい 私のところへ いつだってかまわない お帰りなさい 開けてあるの やさしさの鍵は ベッドのくぼみも 風の吹く心も あなたを待ってるの 言葉のかわりに 唇で許して あの日のあやまちを |
20の恋岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 康珍化 | 財津和夫 | | 街で偶然に ねえ 出会った時に 青いオフィスの制服に マニキュアの爪かくした なにも飾り気が ねえ なかったころの そんな私をいつまでも 覚えててほしいから あれは20の恋だから さよならだけが あざやかな ああ ひとひらの ああ 夢のよう 君は変らない もう 見つめないでね やっと途切れたさびしさが なつかしく痛みだす だれか恋人を ねえ 見つけましたか 弱いあなたがやすらげる あたたかい人ですか 忘れないわと言ったのに 季節のたびに薄れてく ああ 思い出が ああ せつなくて あれは20の恋だから 壊れるために 愛したと ああ 思うけど ああ 思うけど |
橋岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 山川啓介 | 木森敏之 | | 人の心って河の水ですね 幸せにとどまれず 海へ流れる 誰も悪くない そうよ弱いだけ 運命の道しるべに したがう哀しみ ありがとう 愛させてくれて ありがとう 愛してくれて この髪にまぶたに唇に まぶしい日々が燃えます 別れてもあなたが呼ぶ夜は 見えない橋を渡って 会いに行きます いいえほほえんで 生きて行けるでしょう 星空のその果てで 会えると信じて ふり向いて 夕焼けに帰る ふり向いて 子供みたいに 花たちはその実を結ぶため 開いてそして散ります 傷つけるかわりに傷ついて 荒野へ消えてゆく男 ありがとう 愛させてくれて ありがとう 愛してくれて もう一度 この世に生まれたら あなたを夢へ渡せる 橋になります |
決心岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 山川啓介 | 奥慶一 | | パーティーを逃げ出して 渚へ走るセダン 片手でタイをむしり取る むこう見ずな貴族 あなたの中の少年を 私にちょうだい 守りつづけた自由を 惜しげなくあげる 飛び去る街の灯(シティー・ライツ) ねえ二人で こんなふうに 月日を追いぬきたい いい男になってね 時間をかけて いい男になってね 私の隣りで まじめに人生を 遊べる エピキュリアン あなたとなら幸せに 退屈しないはず 子供のように はしゃぎ合う 真夜中の入江 胸まで濡れたドレスを どこかで脱がせて うるんだ半月(ハーフ・ムーン) ねえ女は 愛しだいで 満ちて行ける月なの 照らしてあげるあなた 誰よりクールに 包んであげるあなた 誰よりまぶしく いい男になってね 死ぬまでジェラシー いい男になってね 感じていたいの |
夢狩人岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 松井五郎 | 奥慶一 | | 愛されても 愛されても 夢狩人 ひとりきりでも薔薇になる 女だもの 恋しいひとの名は 風の音色で 腰に巻いた絹を はらりと落とす その瞬間から 物語は 幸せをあやつれる わたしのもの 手慰みなしぐさで 心さぐらないでね 涙ばかり好きな 女だけじゃないのよ みのがしてる こともあるわ 誘われても 抱かれても 夢狩人 ただ一度のめぐり逢い 揺られたくて 悩ましげな罠をはる 夢狩人 迷いびとの心まで 虜にして 濡れた素足さえが 噂を呼んで 珊瑚の髪飾り 誰かのしわざ 深い海の 瞳をした 男たちままならぬ わたしの肌 気持ち許しあうには ことばだけじゃたりない だけどすぐに 胸に指をかけたりせずに 放っといても 渇れないから 誘われても 抱かれても 夢狩人 ただ一度のめぐり逢い 揺られたくて 愛されても 愛されても 夢狩人 ひとりきりでも薔薇になる 女だもの 誘われても 抱かれても 夢狩人 ただ一度のめぐり逢い 揺られたくて |
月光岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 松井五郎 | 久保田利伸 | | その昔 一人寝に いけない夢を みた頃 月光 ひとしずく 胸さわぎ 止められない 三日月は あぶなげな 生娘の 夜のしるし 謎ときの 接吻で 恋を知る 乙女心 誰かに 傷ついてみるたび 愛が わかりかけてくるから 抱いてほしい Moonlight 女でよかったと 抱いてほしい Moonlight どんな自分か 教えて 死ぬほどに 逢いたいと かどわかす 風になれば まなざしに ゆびさきに 月光 満ちるままに Tonight 満月は 爪をぬる 黒猫の 生まれかわり 柔肌が 正直に 波を打つ 粋な娼婦 誰かが さみしがらせるたび 愛の言葉 そっとおぼえた 抱いてほしい Moonlight 心のおくまで 抱いてほしい Moonlight 好みのしぐさ 教えて もう一度 生まれても 美しく 女がいい やさしさを かなでたい 月光 満ちるままに 死ぬほどに 逢いたいと かどわかす 風になれば まなざしに ゆびさきに 月光 満ちるままに Tonight |
好きにならずにいられない岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 松井五郎 | 山川恵津子 | | 好きにならずにいられない 高なる胸 忘れられない 好きにならずにいられない 誰のために する恋じゃないもの 逢いたくて 逢えないから もっとそばにいたい ほっておいても 綺麗になるよと 想いをじらすの あなたが 誰のものでも同じ 恋をすれば わるい娘に帰る 好きにならずにいられない はずむ声に 夢の響き 好きにならずにいられない 恋のためにただ めざめたように 逢うたびに 気になるほど みちがえられて みたい ほっておいたら 季節が心を さらってゆくよと 瞳と瞳があった そのとき二人 踊るように熱く熱く 抱いてね 好きにならずにいられない なにもかもが 忘れられない 好きにならずにいられない 恋のために ただめざめたように 好きにならずにいられない 高なる胸 忘れられない 好きにならずにいられない 誰のために する恋じゃないもの |
夜のてのひら岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 来生えつこ | 筒美京平 | | 小さなほくろを 星を数えるように さがした夜 あなたの寝息が そっとリズムを変えて 指をとめた 泣いたぶんだけ やさしくなると 愛にもまれた女優の誰か 言っていた あなたにとって 私は愛ですか 女はいつも 答えが欲しくて 私にとって あなたはすべてです 吐息とてのひら かさねる夜 うしろすがたから すぐにあなた見分ける 街角から 寄りそう時の背広の匂い いとしいくらい 頬になじんで離れない あなたにとって 私は愛ですか 女はいつも 言葉で欲しくて 私にとって あなたはすべてです 吐息が熱くて 眠れなくて てのひらを私の胸に重ねて 夢の中あなた あなたにとって 私は愛ですか 女はいつも 答えが欲しくて あなたにとって 私は愛ですね このまま この夜 信じさせて このまま この夜 信じさせて |
最初の恋人達岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 佐藤ありす | 奥慶一 | | 繰り返す波が 時をほどき 永遠の中に 二人はいる 名前と言うのは やめましょう 男と女と 海と空と せつないほど 蒼い夜 はかないほど 白い人影 まるでこの世で 最初の恋人みたい 違った月日を 過ごしてきて 出逢えば 一つの流れになる 約束をここで 決めましょうか 約束を 何もしないことを せつないほど 蒼い夜 優しいほど 強い腕 好きになるのは 自由な心のままに せつないほど 蒼い夜 あやしいほど 甘い闇 まるでこの夜で 最初の恋人みたい |
未成年岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 山川啓介 | 三木たかし | | 名前が変わると あなたに知らせた 手紙が戻る 木枯しのポスト 今でも背中を 丸めていますか 少年の夢 いっしょですか 私たちが この地球を 回していたなんて ふり向けば 嘘みたい ねえみんな いくつになっても未成年 友達だもの ”幸せになれよ”って まぶしい声 聞こえるわ 若さを残らず 走りぬけたから 静かな愛へ 迷わずに行ける 私の弱さを 叱ってくれるの あの夏の海 みんなの顔が またこの世に 生まれて来ても いっしょに 生きようね すばらしい仲間たち ねえみんな いくつになっても未成年 さみしさのぶん 幸せになるからね 思い出に 負けないで 幸せになるからね ありがとう いい旅を |
愛を+ワン岩崎宏美 | 岩崎宏美 | 岩谷時子 | 樋口安雄 | | ねぇ どうして どうして 教えて 右と左は パパ・ママ 一つのテーブルを囲んで パンを食べてる やがて空に鐘が鳴り 夕日がしずむ 一日の終わりは 茜いろ 昔からママたち こうしてたの ねぇ だから だから私も いるのだね 家族だから あたたかく 微笑み いこうね お祭り気分で ねぇ どうして どうして 教えて 右と左は パパ・ママ 一つのテーブルを囲んで 椅子がふえてる やがて窓に月が出て ゆりかごゆれる 一日の終わりは ミルク色 昔からママたち こうしてたの ねぇ だから だから私も きょうだいが 出来たのだね 小さな手つないで いこうね 幸せ気分で 大事に生きるの ねぇ どうして どうして 教えて 右と左は パパ・ママ 一つのテーブルを囲んで なぜか泣きたい ねぇ だから だから私も ねる時は 抱いてよ ママ ヤキモチはやかない いこう兄弟気分で 幸せの未来へ 私たちは歩いてゆく |