誰か故郷を想わざる清水博正 | 清水博正 | 西條八十 | 古賀政男 | | 花摘む野辺に 陽は落ちて みんなで肩を くみながら 歌をうたった 帰り道 幼馴染みの あの友この友 ああ 誰か故郷を 想わざる 一人の姉が 嫁ぐ夜に 小川の岸で さみしさに 泣いた涙の なつかしさ 幼馴染みの あの山この川 ああ 誰か故郷を 想わざる 都に雨の 降る夜は 涙に胸も しめりがち 遠く呼ぶのは 誰の声 幼馴染みの あの夢この夢 ああ 誰か故郷を 想わざる |
湖底の故郷清水博正 | 清水博正 | 島田磬也 | 鈴木武男 | | 夕陽は赤し 身は悲し 涙は熱く 頬濡らす さらば湖底の わが村よ 幼なき夢の ゆりかごよ あてなき道を 辿り行く 流れの旅は 涙さえ 枯れてはかなき 想い出よ あゝ うらぶれの 身はいずこ 別れは辛し 胸痛し 何処(いずこ)に求む ふるさとよ 今ぞあてなき 漂泊(さすらい)の 旅路へ上る 今日の空 |
憧れは馬車に乗って清水博正 | 清水博正 | 清水みのる | 平川浪竜 | | 春の馬車が来る 淡い夢をのせて 花のかおる道を はるばると おどる胸を寄せて 行こう山のかなた わたしのあなた あなたのわたし どこまでも どこまでも 春の馬車が来る 楽し歌をのせて 虹がもえる丘を はるばると やさし愛の調べ 君よともに歌おう わたしのあなた あなたのわたし いつまでも いつまでも 春の馬車が来る 銀の鈴を乗せて 風もかおる野辺を はるばると 空は青く澄みて のぞみ溢(あふ)れくるよ わたしのあなた あなたのわたし 果てしなく 果てしなく |
潮来花嫁さん清水博正 | 清水博正 | 柴田よしかず | 水野富士夫 | | 潮来花嫁さんは 潮来花嫁さんは 舟で行く 月の出潮を ギッチラ ギッチラ ギッチラコ 人の噂に かくれて咲いた 花も十八 嫁御寮 潮来花嫁さんは 潮来花嫁さんは 舟で行く 夢をいだいて ギッチラ ギッチラ ギッチラコ 好きなあの人 東京そだち 私しゃ潮来の 水育ち 潮来花嫁さんは 潮来花嫁さんは 舟で行く 花の都へ ギッチラ ギッチラ ギッチラコ 別れ惜しむか よしきりさえも 啼いて見送る 葦のかげ |
お月さん今晩は清水博正 | 清水博正 | 松村又一 | 遠藤実 | | こんな淋しい 田舎の村で 若い心を 燃やしてきたに 可愛いあの娘(こ)は 俺らを見捨てて 都へ行っちゃった リンゴ畑の お月さん今晩は 噂をきいたら 教えておくれよなあ 憎い女と 恨んでみたが 忘れられない 心のよわさ いとしあの娘は どこにいるやら 逢いたくなっちゃった リンゴ畑の お月さん今晩は 噂をきいたら 教えておくれよなあ 祭りばやしを 二人できいて 語りあかした あの夜が恋し あの娘想えば 俺(おら)もなんだか 泣きたくなっちゃった リンゴ畑の お月さん今晩は 噂をきいたら 教えておくれよなあ |
緑の地平線清水博正 | 清水博正 | 佐藤惣之助 | 古賀政男 | | なぜか忘れぬ 人故に 涙かくして 踊る夜は ぬれし瞳に すすり泣く リラの花さえ なつかしや わざと気強く ふりすてて 無理に注がして 飲む酒も 霧の都の 夜は更けて 夢もはかなく 散りて行く 山のけむりを 慕いつつ いとし小鳩の 声きけば 遠き前途(ゆくて)に ほのぼのと 緑うれしや 地平線 |
流れの旅路清水博正 | 清水博正 | 吉川静夫 | 上原げんと | | 紅いマフラーを いつまで振って なごり惜しむか あの娘の馬車は 遥かあの丘 あの山越えて 行くかはるばる 流れの旅路 旅の一座の 名もない花形(スター) ビラの写真の さみしい顔よ 遥かあの町 あの村過ぎて 行くかはるばる 流れの旅路 紅いマフラーは 見るのも辛い 別れ惜しんだ あの娘がいとし 遥かあの空 あの星見ては 行くかはるばる 流れの旅路 |
東京の灯よいつまでも清水博正 | 清水博正 | 藤間哲郎 | 佐伯としを | | 雨の外苑 夜霧の日比谷 今もこの目に やさしく浮かぶ 君はどうして いるだろか あゝ 東京の灯よ いつまでも すぐに忘れる 昨日もあろう あすを夢みる 昨日もあろう 若い心の アルバムに あゝ 東京の灯よ いつまでも 花のくちびる 涙の笑顔 淡い別れに ことさら泣けた いとし羽田の あのロビー あゝ 東京の灯よ いつまでも |
港町十三番地清水博正 | 清水博正 | 石本美由起 | 上原げんと | | 長い旅路の 航海終えて 船が港に 泊る夜 海の苦労を グラスの酒に みんな忘れる マドロス酒場 あゝ港町 十三番地 銀杏並木の 敷石道を 君と歩くも 久し振り 点るネオンに さそわれながら 波止場通りを 左にまがりゃ あゝ港町 十三番地 船が着く日に 咲かせた花を 船が出る夜 散らす風 涙こらえて 乾盃すれば 窓で泣いてる 三日月様よ あゝ港町 十三番地 |
哀愁列車清水博正 | 清水博正 | 横井弘 | 鎌多俊与 | | ほれて ほれて ほれていながら 行く俺に 旅をせかせる ベルの音 つらいホームに 来は来たが 未練心に つまづいて 落とす涙の 哀愁列車 燃えて 燃えて 燃えて過ごした 湯の宿に うしろ髪ひく 灯(ひ)がひとつ こよい逢瀬(おうせ)を 待ち侘びる 君のしあわせ 祈りつつ 旅にのがれる 哀愁列車 泣いて 泣いて 泣いているのを 知らぬげに 窓はふたりを 遠くする こらえきれずに 見返れば すがるせつない 瞳(め)のような 星が飛ぶ飛ぶ 哀愁列車 |
九段の母清水博正 | 清水博正 | 石松秋二 | 熊代八郎 | | 上野駅から 九段まで かって知らない じれったさ 杖(つえ)をたよりに 一日がかり せがれ来たぞや 会いに来た 空をつくよな 大鳥居 こんな立派な おやしろに 神とまつられ もったいなさよ 母は泣けます うれしさに 両手あわせて ひざまづき おがむはずみの おねんぶつ はっと気付いて うろたえました せがれゆるせよ 田舎者 鳶(とび)が鷹(たか)の子 うんだよで 今じゃ果報(かほう)が 身にあまる 金鵄勲章(きんしくんしょう)が みせたいばかり 逢いに来たぞや 九段坂 |
かえり船清水博正 | 清水博正 | 清水みのる | 倉若晴生 | | 波の背の背に ゆられてゆれて 月の潮路の かえり船 霞む故国よ 小島の沖じゃ 夢もわびしく よみがえる 捨てた未練が 未練となって 今も昔の 切なさよ 瞼(まぶた)合わせりゃ 瞼ににじむ 霧の波止場の 銅鑼(ドラ)の音 熱い涙も 故国に着けば 嬉し涙と 変わるだろう 鴎ゆくなら 男のこころ せめてあの娘(こ)に 伝えてよ |
雨恋々(あめれんれん)〜ギターバージョン〜清水博正 | 清水博正 | たかたかし | 弦哲也 | 南郷達也 | 雨の路地裏 灯の影で ひとり泣いてる 恋もある あなた つらくはないのでしょうか 誰か いい人 みつけたの 涙ばかりが 涙ばかりがなぜつづく よせばいいのに 淋しさに 飲んで苦しむ ひとり酒 あなた つらくはないのでしょうか 切れぬ みれんの 通り雨 みんなあなたに みんなあなたにささげたわ 夢でいいから もう一度 そっとわたしを 抱きしめて あなた つらくはないのでしょうか 生きて ゆくのに 負けそうな 未練ばかりが 未練ばかりがつのります |