俺に咲いた花原田悠里 | 原田悠里 | やしろよう | 桜田誠一 | | 流れて故郷(ふるさと) もう遠い どしゃぶりつゞきに 傘もない こんな男の どこがいい 聞けばほんのり 紅をさす 素顔の花の 花のいじらしさ おまえはおまえは 俺に咲いた花 やさしい瞼を この俺が ぬらしているのか 夢にまで 眠るおまえの 横顔に 春の来る日を 祈りたい 枯れるな俺の 俺のこの胸で おまえはおまえは 俺に咲いた花 さすらい暮しの 寒さより 幸せやれない 身がつらい 涙こらえて 背で詫びりゃ いつか吹雪に 消える町 最後の夜が 夜が明けてゆく おまえはおまえは 俺に咲いた花 |
信濃路ひとり原田悠里 | 原田悠里 | 仁井谷俊也 | 伊藤雪彦 | 伊戸のりお | ひとつの恋が 終わるとき おんなは旅に 出るのでしょうか 信越本線(せん)で 小諸(こもろ)まで 千曲川(ちくま)の流れ 見ています こんなに遠く 離れても 逢いたいこころが 乱れます あゝ 風の中 振り向けば やさしいあなたの 想い出ばかり… おんなは愛の その深さ 別れたあとで 知るのでしょうか あなたのいない 蓼科(たてしな)は 寂しさだけが 肩を抱く 黄昏色の 湖に こぼした涙は 誰のため あゝ 出来るなら 白樺(しらかば)の 小径(こみち)をふたりで 歩きたかった… 窓辺に頬を 押しあてて 倖せ指で なぞる夜 お酒に酔って 眠ったら 明日(あした)は東京へ 帰ります あゝ 星の降る 八ヶ岳(やつがたけ) あなたが恋しい 信濃路ひとり |
笹舟原田悠里 | 原田悠里 | 鈴木紀代 | 加藤将貫 | | こころの笹舟 流れて行けば 好きなあなたに 届くでしょうか 愛した時から 始まる旅は 切なさこらえて 願いを胸に 寄り添う日まで ひとり川 ため息ついたら 倖せ逃げる 愛の笹舟 はかない小舟 淋しい時には あたため合って いとしさ道づれ ほほえみ合えば あなたと私 ふたり川 他人には言わない あなたの夢を 知っているのよ 私が一人 迷った時には 手と手をつなぎ 夜明けを待ちます あなたのそばで 木もれ陽ゆれる 明日川 |
ひとり旅立ち原田悠里 | 原田悠里 | 池田充男 | 伊藤雪彦 | | 赤い鞄には手書きの譜面が ドレスの間に大切に入れてある おまえは愛がほしくないのか 声をふるわせあなたはとめた こんな私忘れて なにもかも捨ててゆく旅よ ひとり東京へ 外は荒海か夜汽車の窓から ふるさと灯りが遠くなる闇になる あなたに背くこの悲しみと 辛いわかれを歌ってゆくわ こんな私許して なにもかも捨ててゆく旅よ あなたしあわせに みはてぬ夢と泪を乗せて 嵐のなかを夜汽車は走る こんな私忘れて なにもかも捨ててゆく旅よ あなたしあわせに |
風の国原田悠里 | 原田悠里 | 石森裕之 | 中野安兵衛 | | 雪より白く咲く花が 凍えた風に揺れてたよ 遠い昔に死んだ女の 想いが浜辺に咲くらしい あんた赤い冬の花 行きずり俺に酒を注ぐ このまま抱き合う夜になれ こんな寂しい風の国 子守唄 歌う声 潮騒に似て胸を揺するよ 波の音だけを聞いて 生きてきた人よ 曇り夜空の海鳴りが 次の夜明けまで 流れてゆく 入江に抱かれた港町 小さな歌が流れてる こんな二人のお伽話を 隠す月さえもない夜に 窓の外 虎落笛(もがりぶえ) すすり泣くように胸を揺するけど 風の歌 声を合わせ 生きてきた人々よ 曇り夜空の舟のきしみが 次の夜明けまで 流れてゆく 曇り夜空の海鳴りが 次の夜明けまで 流れてゆく |
安曇野原田悠里 | 原田悠里 | やしろよう | 伊藤雪彦 | 伊藤雪彦 | 大糸線に 揺られて着いた ここは松本 信州路 安雲野は安雲野は 想い出ばかり どの道行けば この恋を 忘れることが できますか せめて教えて 道祖神 湧き水清く ただ一面の 山葵(わさび)畑が 目にしみる 安雲野は安雲野は 想い出ばかり あの日と同じ 春なのに あなたはそばに もういない 恋は浮雲 流れ雲 なごりの雪の 北アルプスを 染めて朝陽が 今昇る 安雲野は安雲野は 想い出ばかり あなたを今も 愛してる 恋しさつのる 旅路です 揺れる面影 梓川 |
みちのく雪灯り原田悠里 | 原田悠里 | やしろよう | 三木たかし | 前田俊明 | 雪また雪にみちのくは 暮れてわらべのはしゃぐ声 帰りたいあの頃に かまくらのともしびは 故郷の恋あかり夢あかり 花くれないにくちびるを 染めて恥じらう綿帽子 帰りたいあのひとに 嫁ぐ日を待ちわびた 遠い日のぬくもりは今どこに 風凍てついて哭く夜も 春は心の中にいる 帰りたいあの町に 哀しみを埋めながら 故郷に雪が降る夢が降る |
ほろり酒原田悠里 | 原田悠里 | 鈴木紀代 | 加藤将貫 | 南郷達也 | 倖せだったら 女がひとり 手酌で飲んだり してないわ 雨降る夜の 屋台村 本気で惚れても 別れたら 未練をあなたは くれるだけ 涙がほろり ほろりほろほろ ほろり酒 あなたを忘れる お酒があれば 飲ませて下さい 今すぐに いいことばかり 想い出す 二人で暮らした 二年半 恋しさつぎたす 夢もよう 涙がほろり ほろりほろほろ ほろり酒 あなたのなの字を しの字に変えて あしたと小窓に 書いてみる 夜ふけて外は 雨あがり 愛した心の 残り火を 吹き消しましょうと ひとり言 涙がほろり ほろりほろほろ ほろり酒 |
のれん酒原田悠里 | 原田悠里 | 水木れいじ | 大野克夫 | | 雨にうるんだ 赤い灯が 泣きにおいでと 呼びかける 探しそこねた 夢ひとつ 飲んできれいに 忘れましょうか 命にしみる 命にしみる あゝ…のれん酒 恋の運命と 憂き世風 なんで私にゃ つれないの こんな夜更けは 故郷の せめて歌でも 唄いましょうか 命にしみる 命にしみる あゝ…のれん酒 人の情けに 袖ふれて 生きる望みも わきました 涙こぼした グイ呑みに 明日は倖せ 浮かべましょうか 命にしみる 命にしみる あゝ…のれん酒 命にしみる 命にしみる あゝ…のれん酒 |
港町シネマ原田悠里 | 原田悠里 | たきのえいじ | 弦哲也 | | 港桟橋 埋め尽くし 雪がしんしん 降るばかり 心細さは 誰のせい 肌の寒さは 誰のせい あなた私が みえますか ひとり淋(さみ)しい 港町シネマ 琥珀色した バーボンを 飲めば心に 沁みてくる 逢うは別れの 始めとか ひとり我が身を なだめても 夢の続きを 捨てきれず あなた浮かべる 港町シネマ 船の汽笛と ブルースが 何故(なぜ)かあなたに 似合ってた やがて波止場に 灯(ひ)が点(とも)り ゆれて切ない 帯(おび)になる せめて私を 一夜(ひとよ)でも 抱いて寝かせて 港町シネマ 港町シネマ |
七夕祭り原田悠里 | 原田悠里 | 木下龍太郎 | 弦哲也 | | 一年に 一度でいいから 逢いたいと 藍染め浴衣の 君が泣く 秋には嫁ぐ やせた背に さらさら揺れる 笹飾り 七夕祭りは 賑やかで やがて切ない ああ 星祭り 牽牛(けんぎゅう)と 織女(しょくじょ)の哀しい 物語り 似ている二人の 運命星(さだめぼし) 変わらぬ想いを 短冊に 綴って竹に 結ぶとも 七夕祭りは 華(はな)やいで やがて哀しい ああ 夢祭り 星となり このまま流れて 行きたいと なみだの瞳(ひとみ)で 君が言う 叱った後で 肩を抱き 見上げる空に 天の川 七夕祭りは 燦(きら)めいて やがて消えてく ああ 夏祭り |
むらさき小唄(歌謡浪曲入り)原田悠里 | 原田悠里 | 佐藤惣之助 | 阿部武雄 | | 流す涙が お芝居ならば 何の苦労も あるまいに 濡れて燕(つばめ)の 泣く声は あわれ浮名の 女形 (歌謡浪曲) 「お江戸の夜の 紫は 色もゆかりの 花川戸 助六さんに たてた義理 主(ぬし)に血道(ちみち)を揚げ巻きは 花形 中村 雪之丞 叩く涙の 牡丹刷毛」 (セリフ) 「浪路様 おこころざし嬉しゅうは存じますれど、 雪之丞めがお伝葉に従わぬは、 共に天を載かぬ、あなたと私の運命(さだめ)ゆえ、 お許しなされてくださりませ、 どうにもならぬ、 長崎以来の因縁でござりまする」 嘘か真(まこと)か 偽(にせ)むらさきか 男心を 誰か知る 散るも散らぬも 人の世の 命さびしや 薄ぼたん (セリフ) 「浪路様 こりや何ゆえのご生涯、 たとえこの世で添えずとも、 未来できっと、 添い遂げましょう」 |
ビロードの夢原田悠里 | 原田悠里 | 阿木燿子 | 原譲二 | | 眠れないほど 悲しい夜に あなたの歌で 励まされた そんな想い出 持ってる人が 今の私の心の友 虹の彼方は どうですか 光の雲に 包まれますか 歌こそ人生 そう言い切っていた Ah あなた あらためて ビロードの 声をありがとう 人に幸福 届ける人が 自分自身は 幸(さち)が薄い 夕鶴みたい 羽を抜き 身を細らせていたんですね 広がる空が 好きですか 優しい風と 遊んでますか 歌こそ生命(いのち)の その言葉通りの Ah あなた 何度でも ビロードの 夢をありがとう 夢をありがとう |