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今日のうた

Crystal Kay/聴いてくれる人をどれだけ喜ばせられるか。

Crystal Kay
聴いてくれる人をどれだけ喜ばせられるか。

 2025年6月25日に“Crystal Kay”が初のオールタイムベストアルバム『ALL TIME BEST 25th Anniversary』をリリースしました。1999年7月「Eternal Memories」のリリースで、13歳で堂々とデビューを飾ったCrystal Kay。25周年の軌跡として、Universal MusicとSony Music Labelsそれぞれからリリースした楽曲が初めてひとつのアルバムになりました。    さて、今日のうたではそんな“Crystal Kay”による歌詞エッセイをお届け。25年のキャリアのなかで、とくに歌詞が自身にとって印象的な楽曲。再録音楽曲の表現について。歌詞との向き合い方、などなどインタビュー形式でお伺いしました。ぜひ今作と併せて、お楽しみください。 デビュー25周年という大きな節目を迎えたCrystal Kay。時代を彩ってきた数々のヒット曲と、現在の彼女の想いが込められた新録曲を収録したベストアルバムがリリースされる。13歳でデビューした彼女が、25年という歳月の中で歌詞や言葉と、どう向き合ってきたのか。楽曲に込められた想いや、今だからこそ語れるエピソードを訊いた。   Q1.今回のベストアルバム収録曲の中で、とくに歌詞がご自身の心に深く刻まれている、あるいはファンの方々から歌詞への反響が大きかったと感じる曲はありますか?   たくさんあるんですけど…あえて挙げるなら「レッツすいかどろぼう」かな(笑)。当時は歌詞の意味もよく分からなかったんですけど、今聴くと“プレイフルな心を忘れないでいようね」”ていうメッセージが込められているんだなって。   TLCが大好きだったので、彼女たちのあるトラックからめっちゃインスピレーションを受けて作った曲でした、サウンドも面白くて。白黒映画の「待てー!」みたいなセリフがサンプリングされていたり。プロデューサーも作詞家の方も天才的でアーティスティックな、イノベイティブな楽曲だったと思います。ファンの方からも「トリッキーだね」って言われることが多くて、この曲が好きって言ってくれる人は、かなりレアでコアなファンの方ですね(笑)。   それから、やっぱりデビュー曲の「Eternal Memories」は外せません。この曲は、今になってやっと歌詞が本当の意味で理解できた曲なんです。13歳の頃は、歌うことに夢中だったんですけど、<家を離れて ひとを愛して…>とか<生きていく哀しみは 優しさを奪って…>というフレーズは、大人になった今だからこそ、その深さが心に沁みて。まさに今の自分と歌詞がリンクした感覚があります。   菅野よう子さんが作ってくださったこの世界観は、本当にタイムレス。デビュー曲がこの曲で良かったなと、改めて感じています。 Q2.「Boyfriend -partⅡ-」「恋におちたら」を再録音されるにあたり、歌詞の解釈や歌い方で、当時と今とで変化はありましたか?   「Boyfriend -partⅡ-」は、私にとって“当時の思い出の曲”という感覚が強いですね。「恋におちたら」もそうですが、解釈自体はすごくストレートなので、再録するにあたっては、なるべく昔の自分を思い出して、その時のフィーリングを大切に歌いました。   ただ面白いのが、昔より今のほうが、逆にどストレートに歌えるようになった気がすることです。デビュー当時は、ビヨンセやデスティニーズ・チャイルドに憧れて、どうしても「かっこよく歌いたい」「テクニックを見せたい」っていう気持ちが強かった。   でも今は、そういうことよりも、言葉ひとつひとつをどうやってリスナーにまっすぐ届けるか、ということを一番に考えています。年齢を重ねて、ピュアさだけで表現するのとは違う、メッセージを伝える重みみたいなものを、より大切にできるようになりました。     Q3.25年のキャリアを通じて、歌詞で表現すること、言葉を紡ぐことに対して、一貫して持ち続けている信念や、ファンに届けたいと願っている普遍的なテーマはありますか?    まさに今お話しした通り、若い頃はテクニックに走っていた部分もあったんですけど、今はとにかく、「聴いてくれる人をどれだけ喜ばせられるか」が一番大きいです。ライブで、聴いてくださる方が曲に没頭して、心を揺さぶられて、浸ってくれる。その空間を作ることが私の役割だと思っています。私の音楽を聴いているその時間だけでも、日々の嫌なことを全部忘れさせられるような、そんなパワーを届けたい。それが、25年間変わらずに持ち続けている信念ですね。   Q4.表現をされる際に、インスピレーションはどのようなものから得ることが多いですか? 人のライブやミュージカルを観に行くのがすごく好きです。自分がステージに立つ側だからこそ、客観的にパフォーマンスを見ることで得られるインスピレーションがたくさんあって。映画やドラマも日常的に観ますし、最近は本からも影響を受けています。   とくにリック・ルーベンというプロデューサーが書いた『The Creative Act: A Way of Being』という本は、クリエイティブに関する名言がたくさん詰まっていて、すごく刺激をもらっていますね。   Q5.最後にひと言、メッセージをお願いします。   このアルバムには、本当にタイムレスな曲たちが25年分ギュッと詰まっています。昔から応援してくれている方はもちろん。最近TikTokなどをきっかけに私を知ってくれた若い世代の子たちにも、ぜひ聴いてほしいです。「2000年代ってこんなにかっこいい曲があったんだ!」って感じてもらえると思うし、親子で一緒に楽しんでもらえたら最高ですね。このアルバムが、皆さんの毎日を少しでもハッピーにするきっかけになったら嬉しいです。たくさん聴いてください!   <Crystal Kay> ◆初のオールタイムベストアルバム『ALL TIME BEST 25th Anniversary』 2025年6月25日発売   <収録曲> 1. Eternal Memories 2. レッツすいかどろぼう 3. LOST CHILD [ORIGINAL VERSION] / 藤原 ヒロシ+大沢 伸一 feat.クリスタル・ケイ 4. Ex-Boyfriend 5. 月のない夜 道のない場所 (Re-recording) 6. think of U 7. hard to say (MSG Version) 8. Boyfriend -part II- (Re-recording) 9. I LIKE IT / Crystal Kay loves M-FLO 10. What Time Is It? 11. 片想い 12. Motherland 13. Kiss 14. Two As One / Crystal Kay X CHEMISTRY 15. 恋におちたら (Re-recording) 16. きっと永遠に 17. こんなに近くで... 18. ONE (Re-recording) 19. Girlfriend / Crystal Kay feat. BoA 20. Superman 21. デリシャスな金曜日 22. Forever 23. 君がいたから 24. REVOLUTION / Crystal Kay feat. 安室奈美恵 25. 何度でも 26. Lovin' You 27. PLAY THAT feat. 登坂広臣, Crystal Kay, CRAZYBOY / PKCZR 28. 幸せって。 29. わたしたち 30. I LOVE... (Cover) 31. Love Myself 32. Best Version Of Me(新録)

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