名もなき火の鳥

名もなき民草の生きざま
一つ一つは小さく 月影に埋もれ
風に飛ばされゆく人魂(ひとだま)
どうせ一期の火ならば閃け

未来(あす)になり 火花が咲くように
時火縄(ときひなわ)が燻るように

焔の色 紅蓮から真白にかわり
天河の中 瞬きは光り
焔の色 めぐりあい 君の瞳を開けて
籠の鳥よ 火の鳥と輝け

焔の色 紅蓮から真白にかわり
歴史の中 あだ花と香り
焔の色 運命よ 永久の欠けらになりて
火の鳥よ 不死鳥と輝け
輝け
×