助演女優症2

最後のデートくらいはどんなに
多忙だって遅れず来てよ
あとその指輪もせめて外してから来てよね
頭の中で浴びせた本音は
キスひとつで溶ける脆さで
あなた好み清楚可憐を纏って 纏って

おとぎ話でも出てこないよ
そんな健気な女

私 幻に恋して
だからあなたは最後まで
夢でも見てればいい

私のものにならないのに
どうしてまたお気に入りの服で
あなたを出迎えているの?
バカみたいでも何も出来なくても
愛する人との幸せな結末を待っていたの

全てを知った上で受け入れて
納得してここにいると
そう思っているんでしょ
でも違うの
我慢しているだけ

おとぎ話でも出てこないよ
そんな健気な女

私 あなたの何なのと
もっと早く聞いておけば
こんな夜は来なかった

あなたのものでもないのに
どうして今でも平気な顔で
私を抱きしめているの?
バカみたいじゃない
なんにもないじゃない
あなたはとても優しい人
それがいけなかったのね

最後の言葉くらい少しは
男らしくすればいいのに
いなくなったところで次の私を
探すんでしょう
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