ハンブレッダーズ
ハンブレッダーズ ムツムロ アキラ 行きつけのコーヒー屋で。
2026年1月28日に“ハンブレッダーズ”が5thアルバム『GALAXY DRIVE』をリリースしました。今作は、「地球から銀河系をドライブし、帰ってくるまでの車内で流れるプレイリスト」をコンセプトに、楽曲やアートワークを構築。幸せな情景が浮かぶラブソングから、新機軸となる挑戦的な楽曲まで、ハンブレッダーズの音楽性の幅広さと進化を感じられる全15曲を収録しています。
さて、今日のうたではそんな“ハンブレッダーズ”のムツムロ アキラによる歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、自身が歌詞を書く場所、歌詞を書く方法にまつわるお話です。そして、アルバムの感想をエゴサーチしてみた結果は…。ぜひ、今作とあわせてエッセイをお楽しみください。
歌ネットをご覧の皆さんこんにちは、ハンブレッダーズというバンドでギターとボーカルを担当しております、ムツムロといいます。読んで頂きありがとうございます。そして一介のバンドマンである私に寄稿させてみようという気概のあるキャスティング権を持った歌ネット内部の方、どうもありがとうございます。現在ライブに向かう道中の東海道新幹線7号車、岐阜羽島付近にてこれを書いています。「歌詞のことならフリーテーマ」と伝えられまして、そうと言われますと逆に筆が進まなくなるのが人間の性というものでして、ダラダラと前置きで文字数を稼いでいる間に何かアイデアが思いつかないかなとアイドリングをしている次第です。
さて、僕はいつも行きつけのコーヒー屋で歌詞を書いています。行きつけのコーヒー屋というと、いかにもゴールデンタイムの街ブラロケ番組に出てきそうな「かの文豪も愛した名店」のような荘厳なたたずまいの店を想像されるかも知れません。がしかし、実際のところはコーヒー1杯300円台の、ひとたび街に繰り出せばよく目にするチェーン店で歌詞を書いています。多くの方は学校や会社に通っている真昼間に、多い時は週5で姿を現し、カフェラテを注文して長時間居座る得体の知れない男、それが僕というわけです。カフェラテに併せてレタスドックを頼むことも多いことから、きっと従業員さん達はバックヤードで僕のことを「レタスドック」というあだ名で呼んでいると推察できます。
ついでにもう一つ、作詞家という仕事のパブリックイメージを破壊しておきましょう。「歌詞」という名刺に接続される動詞として、一般的な「書く」の他に、「綴る」「紡ぐ」が使用される事も多いかと思います。「あの人の綴る言葉は素晴らしい」「昭和に紡がれた名曲」そんな見出しを目にした事が、一度はあるのではないでしょうか。
がしかし、僕は常日頃iPhoneで作詞作業を行っています。親指で液晶をタップしてメモアプリに書き溜めていく一連の動作を「綴る」「紡ぐ」というのは、さすがに烏滸がましいのではないか?という考えから、ここ最近は歌詞を「書く」と表記することが多いです。うんうんと唸りながら、あれでもない、これでもないと、書いた歌詞ごとキャンパスノートの1ページを丸めてゴミ箱に投げ捨てるような時間は、僕の人生には一度もありません。よくよく考えると、フリック入力は「書く」という作業なのかどうかも怪しくなってきました。これからはハンブレッダーズの作曲&フリック入力担当を名乗った方が、よいかもしれません。
そんな私の本業である、ハンブレッダーズというバンドの新作『GALAXY DRIVE』が好評発売中です。「好評発売中」はよくあるセールスワードですが、今回は発売したタイミングでメンバーがエゴサーチをするという企画を実施し、3日間アルバムの感想を覗いてみたところ、概ね好評でした。すなわちこれは、客観的事実に基づいた「好評発売中」となります。書いた場所、書く方法に関しては先述した通りのありさまですが、肝心の詞についてはほんとうに素晴らしいものが作れたと自負しております。よろしければ一度、聴いてください。
<ハンブレッダーズ・ムツムロ アキラ>
◆5thアルバム『GALAXY DRIVE』
2026年1月28日発売 <収録曲>
1 プレイリスト
2 ビリビリ
3 アイズワイドシャット
4 SUPER TOMODACHI
5 バタフライエフェクト
6 わっか
7 夜明けの歌
8 アクション!
9 MUSIC
10 フィードバックを鳴らして
11 オカルティック・ラブ
12 ちょっとロンリー
13 着陸
14 恋の段落
15 ピース