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キャリア史上最大・最長ツアーとなる42箇所52公演にも及ぶ全国ツアー「Because... I am」を大盛況で終えた“flumpool”が、2年ぶりとなるニューアルバム「experience」を12月12日にリリース!
TBSドラマ「レジデント〜5人の研修医」主題歌となる「Answer」をはじめ、「証」(第78回NHK全国学校音楽コンクール中学校の部課題曲)や「どんな未来にも愛はある」(Mobage TV-CM曲)などのヒットシングルを含む、全14曲を収録!
歌ネットでは、そんな話題の作品を、リリース前にいち早くお届けします!
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——ニューアルバム「experience」は、前アルバム「Fantasia of Life Stripe」から、2年ぶりのリリースとなりましたね。
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山村:これまで1年おきにリリースしてきたので、1年でのリリースも考えていたんですけど、昨年は日本中が大変な時だったし、僕たちも気持ちの整理がついてなかったので、“焦ってアルバムを出すよりも、自分たちが本当に伝えたいものが明確になった時に出すべきじゃないか”と思っていたので、結果として2年ぶりのリリースとなりました。 |
——この2年間、バンドとして特に大きな出来事はありましたか?
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山村:やっぱりツアーを2本まわったことが大きかったです。全部で70本近くライブをやったんですけど、やっぱりライブが出来ることは、バンドとして一番幸せなことだって感じたし、本音でぶつかれる機会がライブなので、すごく貴重な経験でした。 |
——アルバムのタイトル「experience」は“経験”という意味ですが、このタイトルにした理由は?
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山村:みんなに共通することだと思うんですけど、この2年は、生きることや自分の存在価値について考え尽くした時間だったと思うんですよね。やっぱりこの経験を無駄にしてはいけないと思ったし、僕等はバンドなのでそれを音楽にすることが大事なんじゃないかなって。それは、やっぱりライブを通して感じたり気付けたことだったので、このタイトルにしました。 |
——アルバムの一曲目には、震災後、最初にリリースした「どんな未来にも愛はある」が収録されていますね。
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山村:震災直後に作ったこともあって大きな愛を歌った曲だったので、曲を通して沢山の人と繋がることができたんですよね。ツアーでもアンコールのラストで演奏して、“この曲から何かが始まっていく”という意味も込めて、一曲目に決めました。 |
——““負けないで”が辛い響きなら 言葉じゃなく紡ぐ旋律(しらべ)”と歌詞にある通り、バンドとしての決意表明となった曲だと思います。
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山村:仙台に行かせてもらった時、現地で触れあった人々の“自分よりも辛い人はもっといる。だから出来るだけ笑っているんです”っていう言葉がとても印象的だったんです。そういう人たちに対して、僕等は言葉じゃなくて、音楽で伝えたいと思えた時に出来た曲だったので、決意表明とも言えると思います。 |
——アルバムはポジティブな歌詞が目立つので、制作中の精神的な充実を感じました。 |
山村:ツアー中に書いた曲が多いので、自然とそうなったんでしょうね。ライブに足を運んでくれる人は、普段の生活で辛いことがあったり、苦しい事があったりする中、“ライブの時だけは楽しもう!”と思って、ハジけているんだと思うんです。その思いに寄り添えるのが音楽の力だと思うので、ライブでの経験がポジティブな歌詞にしてくれたんだと思いますね。 |
——これまでリリースしたアルバムと比べて、変化は感じますか? |
山村:やっぱり一番ライブ感が出てるんじゃないですかね。外に目を向けると色んな問題が山積だけど、今伝えたいことや目の前にあるものを大切にしようよって。大きなことを歌うよりも、近くて深い大事なこと。それを突き詰めていった結果が、ライブ感に繋がっているんだと思います。 |
——「Answer」は、現在放送中のドラマ「レジデント〜5人の研修医」の主題歌ですね。
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山村:レジデントは“研修医”の意味で、“自分に人を救えることが出来るのか?”って悩みながらも、これまでの経験と“人を救いたい!”という思いを持ってそれを乗り越えていくストーリーなんです。“人を救いたい!”という部分は僕等も同じで、ライブで何千人の人に届かなかったとしても、たった一人でもその人の人生を変えることが出来るなら、それはすごく意味があると思うんです。だから、“ドラマと共にそんな後押しが出来ればいいな”と思いながら、ツアー中に書きあげました。 |
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—— なんと言っても、疾走感のあるサウンドが最高ですね!
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阪井:シングル「Because... I am」をリリースした後にツアーがあって、“その延長線上にあるものを書きたいよね”ってみんなで話していたんです。そのタイミングでドラマの話をいただいて、自分たちが作ろうとしているものとリンクしたので、アップテンポでありながら、よりドラマチックなイメージで曲を作りました。 |
尼川:一人ひとりのフレーズや音にガムシャラな感じが出ていて、それが上手くまとまったと思います。 |
小倉:こういうストリングスの使い方は、今まで僕等の曲にはなかったので、バンドの底上げというか、すごく気持ちいいサウンドになりましたね。 |
——サビでは、愛について一つの答えが綴られていますね。
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山村:ツアーを通して強く感じたことですけど、目の前にいる人がこっちを向いて笑ってくれている。じゃあその人に対して自分に何が出来るのか?って考えることって自然なことだと思うんですよ。“人のために何かしたい…”そんな自然な思いが愛なんじゃないかと思います。 |
——“これが僕だと胸を張れ!”とのメッセージが印象的な「Because... I am」は、ひと際存在感を放っていると思います。 |
山村:色んな人を救いたいって思うけど、そのためにはまずは自分を磨かなきゃいけないし、自分に自信がなかったら、何も伝えられない。音楽をやることもそうだし、生きること、表現することの原点となる曲ですね。 |
——「Sprechchor」も強いメッセージが込められた曲ですね。 |
山村:今の世の中を見てると、耳当たりのいい言葉に簡単に乗っかるところがある反面、なかなか自分では決められないことが多いと思うんです。“じゃあ誰が決めるの?”っていった時に、“自分自身だな”って素直に思えたし、みんなでワイワイするのもいいけど、まずは自分が発信したいことをしっかり持つことが、結果、大衆の力になっていくんだと思ったので、個とシュプレヒコールの大切さを表現してみました。 |
——「証」は、「NHK全国学校音楽コンクール」中学校の部課題曲だったので、リスナーの幅がぐっと広がった曲と思います。
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阪井:やっぱり歌ってくれることが前提だったので、メロディーの幅はすごく意識して作りましたね。自分たちの曲を人が歌ってくれる経験は今までなかったし、それが沢山の人に広がっていくのは、嬉しかったですね。 |
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山村:合唱曲なのでツアーでもみんなが一緒に歌ってくれて、その現実が僕等を深い部分で繋いでくれた気がしたんです。誰かが「証」を歌ってくれて、それがきっかけで出来た輪を、僕等のところに運んでくれる。その輪の渦の中に僕等が存在しているような不思議な感覚を味わうことができたし、親の世代や若い世代など、これまで届けられなかった世代にも音楽を届けることが出来た特別な曲ですね。 |
——「36℃」は、山村さんが初めて作曲されたナンバーですね。
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山村:はい。アルバムの全体像を考えていく中で、一曲目の「どんな未来にも愛はある」は大きな愛を歌っているので、もっとミニマムというか、一対一の関係を歌えないかなって思っていたんです。これまでは(阪井)一生が曲を書いていましたが、“自分でも作ってみたいな”と思って、今回作りました。 |
——ここでいう「36℃」とは?
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山村:体温です。音楽をやっていても側にいても、結局一つにはなれないと思うんですよ。それは、心を許せる仲間でも、恋人でもあっても…。それでも、人から伝わってくるものはあるし、個と個が離れているからこそ感じられるのが体温だと思うんですよね。“違うからこそ、感じられるものもある”っていうことを伝えたかった曲ですね。 |
小倉:「36℃」は、アルバムの肝になる曲だと思うし、ドラムのテンポが難しくて、レコーディングの時は苦労しました。ちょっと話は逸れるんですけど、僕は今、恵まれない動物を全部救いたいと思っているんですよ。でも、今の僕に出来ることは、自分が飼っている目の前の2匹を愛することだけだし、目の前の人をどれだけ大切に出来るか?っていう「36℃」のメッセージにすごく共感できるので、オススメしたい曲ですね。 |
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——その他にアルバムの中でオススメしたい曲は? |
阪井:僕は、「イイじゃない?」ですね。頭の中でこういう曲が欲しいっていうイメージが決まっていたので、アレンジから作った珍しい曲なんです。こういう王道なロックは、ライブでも映えると思います。 |
尼川:僕は、「プレミアム・ガール」です。この曲は、ワンコーラスで4回転調するんですけど、それが音楽的にも面白くて、違和感なく耳に入っていく形に落とし込めたこともあって、すごく気に入っています。 |
山村:僕は「Answer」です。アルバムの中でも“今、届けたい!”っていう思いが一番詰まっているのがこの曲なんですよね。これからのflumpoolを一番象徴する曲だし、バンドとして一つの答えなので、何かを感じてもらいたいですね。 |
——最後に「歌ネット」を見ている人にメッセージをください。
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小倉:「Because... I am」ツアーを経て、改めて“皆さんから愛されているんだな”って感じて出来上がったのが、このアルバムです。ぜひ一人でも多くの人に聴いていただきたいですし、来年1月の横浜アリーナと大阪城ホールでのライブにも遊びに来てほしいです。 |
阪井:歌詞というのは素晴らしいもので、それを見て悩みが解決された人もいると思うので、色んな素晴らしいアーティストがいますけど、ぜひ僕等の歌詞も見てください。 |
尼川:歌詞をしっかり見て、ぜひライブに来てください。 |
山村:自分たちの歌詞を見てくれるのは、すごく貴重なことだと思っています。歌ネットに来て自分たちの歌詞を検索して、少し足を止めてくれる。自分たちのところで時間を割いてくれていることに対して、自分が出来ることを精一杯やろうと思って歌詞も書いているので、音源はもちろん、来年のライブでもその歌詞を聴いて、何か受け取ってくれたら嬉しいです。 |
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