秋時雨

アスファルト雨にぬれて 濡れ尽した足音
何気なしに行き交う影 長く揺れて消えてく
人まち顔かげりひとつ 瞳の奥にやどし
風に心さらした時 甦える思い出よ

秋は枯葉の舞う道で
貴方の胸で戯れた
誓い言葉のぬくもりに
心暖めたはずなのに

今は遠い昔話し 心に言いきかせてみても
別れ告げた後姿 ぬぐいきれないままに

秋は枯葉の舞う道で
愛はひそかに立ち止まる
振り向くだけの道しるべ
かなし雨に心ぬらす

生きてゆくことそれさえも
心かなしさ色染めて
貴方の胸のぬくもりを
追いかけては涙流す
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