アニソンシンガーYURiKAのアニメ&ゲーム愛溢れる熱きシャングリラ(理想郷)『YURiKA Revival Live デッドヒート!~RED vs BLUE~』レポート 2023/09/13
アニソンシンガーYURiKAのアニメ&ゲーム愛溢れる熱きシャングリラ(理想郷)『YURiKA Revival Live デッドヒート!~RED vs BLUE~』レポート
  • LINEで送る
アニソンシンガー・YURiKAが、8月31日(木)、下北沢シャングリラにて『YURiKA Revival Live デッドヒート!~RED vs BLUE~』を開催した。

史上最暑の8月最終日、会場は平日にも関わらず開場と同時に熱気が充満。可動式スクリーンの奥にドラムセットやお馴染み竹ぼうきなどが据えられたステージ前には女性も目立ち、幅広いファン層からの支持を感じさせる。開演直前には、ラジオ好きYURiKAによる恒例の『開演前ラジオ』もON AIR。
「こばんわ~」
という挨拶から始まった番組で、本公演がコロナ禍の2020年10月にRED、BLUEの2部制で配信された無観客ライブ『デッドヒート』のリバイバルであることに言及。その後の3年間を振り返りつつ、#ゆりかデッドヒートでの投稿を募って番組を締めくくった。

開演となり場内が暗転するとスクリーンに、会場への階段を下りながらカメラに向かって
「YURiKAのライブいつ振り?」
と語りかけるYURiKAというメタネタOP映像が流れる。
笑い声と歓声があがった場内にギター・吉田穣、ベース・蛇石徹、ドラム・横瀬卓哉がスタンバイし、レースとフリルで飾られた赤い衣装のYURiKAが登場。
「ようこそ! 楽しもうね」
と告げると『Shiny Ray』で熱いデッドヒートが開演。ゆったりとスケール感溢れるメロディに乗せ、「光見つめて歩いてく」というYURiKAを象徴する様な力強い歌詞で猛暑の中集ったファンを勇気づける。そして
「みんなの声、聴かせてくれますか」
と叫ぶと一転してアップテンポのロックナンバー『AKATSUKI DEPARTURE』へ。赤と白のライトが乱舞するステージへ向け、場内もヘドバンとコール、ジャンプでヒートアップ。ここで
「アニソンシンガーYURiKAです」
と改めて挨拶したYURiKAは
「なんで木曜日なんだよ…って思ったよね?」
と笑いを誘いつつ、
「アニソンとか、ゲームの歌とか、作品に関わる歌をカップリングも含めて重たいぐらいの愛で、アニソンシンガーとして唄っておりますので、是非最後まで楽しんでいってください」
と自身とライブを紹介。切ない思いを唄った楽曲『薄明パラレル』、続いて「愛してみたいや」「壊してしまいたい」というパラドキシカルなリフレインが印象的なジャズ調アニソン『眠れる本能』をしっとりと聴かせる。そして、切ない乙女の恋心を唄った『時のFoliage』で、透明感溢れるハイトーンを染み渡らせ温かな拍手を浴びる。
謝意を伝えたYURiKAは3年前の配信ライブを振り返りつつ、当時の衣装を身に着けたメンバーと自身を見比べ
「当時の服が、何処を捜しても無いんですよね」
と、笑いを誘う。そして
「ちょっとさみしかった無観客のワンマン、今はみんなが眼の前に居てくれて、楽しく唄わせてもらっています」
と告げ『Beautiful Future』へ。「美しい未来を 見てみたいから」「私はきっと 変わらない 何があっても」というアニソンらしいひたむきにポジティブな歌詞を軽やかに歌うと、グリーンのライトに照らされながら、他愛ない日々のかけがえのなさを唄ったスローバラード『きっと、世界のまんなか』に紡ぐ。
ここでステージから客席へ話しかけ、友達の紹介でロンドンからやってきた観客に驚いたYURiKAは、小声で
「イギリス?」
と訪ねて笑いを誘う。そして自身のファンクラブ「YURiKA√(ルート)」のネーミングがゲームのキャラクターを選んで攻略する際の「〇〇ルート」にかけたものであることを紹介、
「ロンドンからYURiKAを選んできてくれたってことだね」
と感謝を示す。そして自身のライブをジェットコースターに例え、
「ここからアガっていただきたいと思います…デッドヒートだからね。明日の事を忘れて、みんなで盛り上がれるかーっ」
と絶叫、ハイテンションヒーローソング『魔導戦士グランシャリオン』へ。赤く染まった場内へ向け、竹ぼうきを掲げる。さらに『リトルウイッチアカデミア』の主人公アツコ・カガリのアクリススタンドを手にし、高BPM『Dream Flight』でクラップを扇動、『MIND CONDUCTOR』ではバンドメンバーと共に回転して「YURiKAトレイン」を披露、盛り上がった客席と大きなジャンプで一体になる。




ここで再びメタネタ映像でクールダウンすると、濃青の衣装にチェンジしたYURiKAがサングラスにタオルを掲げ、ウォーターガンを提げて登場。
「ここからBLUEの時間」
と宣言し、タオル曲『サマーテイル』でタオルを大きく振り回す。さらに
「みんなもっと声出して」
とお立ち台に片脚を上げて扇動、ロックナンバー『baby baby flow』で「信じて」「wow」のコール&レスポンスで盛り上げる。ここで
「当時の衣装に着替えました。(BLUEの衣装は)あったあった」
と笑顔を見せ、自身も楽曲で参加したゲーム『Summer Pockets』への愛を溢れさせると、
「お水飲むね」「うまい!」
と自らライブのお約束を披露。一転し真剣な眼差しを見せると
「ここからも、私にとって凄く意味のあるセットリストです。聴いてください」
と前置きし、『鏡面の波』へ。客席もライトを消し、TVアニメ『宝石の国』のはかなくも独特の世界観を歌に籠めたYURiKAの熱唱を静かに受け止める。続いて同曲のカップリング曲で、「それが残酷な未来でも 永遠に続く日常じゃ 明日への輝きは描けない」という歌詞が鮮烈な旅立ちの歌、『Dive into the colors』を力強く歌い上げると、TVアニメ『はねバド!』OP『ふたりの羽根』を軽やかに響かせ、バドミントンのラケットを手に客席へ向けてシャトルをサービス。そして自身が主催するライブフェス『ユリパ!』の思い出を語ったYURiKAは、
「後半て言うんですかね…差し掛かっています」
と告げる。場内に思わずあがった落胆の声に
「今来たばっかりだよね(笑)まだ残っておりますので、盛り上がったみんなをさらに元気づけたいと思います」
と宣言、黄色いライトに照らされながらポップな応援ソング『メイキット!』で「毎日は 楽しいことばかりじゃないけど 予想以上の名場面 作って 笑ってこう」と笑顔を向ける。さらに『CLANNAD ~AFTER STORY~』のOP『時を刻む唄』をスモークに包まれながらしっとりとカバーし、自ら手にしたオルゴールで作品の世界観を再現する。続いて夏の終わりの切なさを唄った『青き此方』をしんみり聴かせると、スローバラード『夜奏花』へ。ゲームブランド「Key」とその紡ぎ出す世界観への愛が詰まったハイトーンを響かせる。
ここで『時を刻む唄』が
「好きな物を、真っ直ぐに好きと言っていく、ということを教えてもらった」
と、自身のアーティスト性に影響を与えた楽曲であることを吐露。そして『Le zoo』でお立ち台に登ったYURiKAと観客が手を振り合わせるミラーで心を通じ合わせ、スピーカーから流れる配信ライブの時に使用したファンからのコールと、会場からのコールも重なる。
「たとえこの街が 夢の国じゃなくても ごめんね ありがとう 何度でも想いを伝えて通じ合う」
というYURiKAの歌と、奏でるハーモニカの音と声援が混じり合って大きなハーモニーを紡ぎ出し、揃ってジャンプすると
「ありがとう。YURiKAでした」
と謝意を伝えて大団円を迎えた。











しかし暗転した場内に大きな拍手とアンコールの声が鳴り止まず、YURiKAとバンドメンバーが再登場。
「押してるって(笑)」
と笑いを誘ったYURiKAは、急ぎ足でグッズを紹介すると、
「押してるのに怒られそうなんですけど…」
と、プロデューサー・ディレクターの水野大輔氏、東宝芸能の早尻マネージャーへのサプライズバースデーを敢行。10月29日(日)、両国SUNRIZEでのバースデーライブ『~ACTiON!~』を発表すると、普段はアンコール楽曲を会場の声で決めるYURiKAが、
「3年間の新曲3曲全部やります」
と宣言し、ラジオ愛溢れるバラード調の『パーソナリティ』をしっとり聴かせる。続いて
「しんみりさせた後にガッとアゲます。声を聴かせてください」
と叫び、赤いライトが瞬くステージでハイテンションな『Crave』へ雪崩れ込む。「全部 その手で」から「Are You Ready」「ぶっ壊せ」と激しいコールを煽ると、一体になってジャンプ。最後に高BPMのロックナンバー『ROMA☆KIRA』へ。「恋よりアツいスキをはじめよう」「HAPPY-ENDなんて 自分で決めるの」と、アニソンシンガーYURiKAの真骨頂とも言える歌詞を絶唱、熱いデッドヒートを征した。





終演後、「お見送り&ツーショット撮影」を終えたYURiKAは、無観客ライブのリバイバルであり、リベンジとなった本公演を、
「3年間、その時その時に、出来る事を続けてきたことで成し遂げられたと思います」
と振り返り、
「10・29両国では、今日は唄えなかった曲に加えて、初披露する曲もあるので期待してください」
とコメントをくれた。
アニソンシンガー・YURiKAならではのアニメとゲームと歌への好きが溢れたライブとなった本公演。アーティストとして大事なタイミングでコロナ禍に見舞われたにも関わらず、再び大きく飛翔しようとしているYURiKAを支えてきた源泉が、アニソンとゲームソングを好きと言い続けたい、という強い意志であることを改めて感じた。
作品を憑依させたかの様に、歌声に世界観と愛を籠めるYURiKA。昨年のアルバムリリースに続く、新たな予感を感じさせる下北沢の夜となった。


ライター:こもとめいこ♂


YURiKA Birthday Live~ACTiON!~開催決定!
https://www.yu-ri-ka.com/news/YURiKA-Birthday-LiveACTiON/


『YURiKA Revival Live デッドヒート!~RED vs BLUE~』セットリスト
01.Shiny Ray 『リトルウィッチアカデミア』OP
02.AKATSUKI DEPARTURE
03.薄明パラレル
04.眠れる本能 『BEASTARS』ED
05.時のFoliage 『片恋いコントラスト -way of parting-』ED
06.Beautiful Future 『リトルウィッチアカデミア』2期OP
07.きっと、世界のまんなか
08.魔導戦士グランシャリオン 『魔導戦士グランシャリオン』主題歌
09.Dream Flight 『リトルウィッチアカデミアVR ほうき星に願いを』主題歌
10.MIND CONDUCTOR 『リトルウィッチアカデミア』第2クールOP
11.サマーテイル 『Summer Pockets』キャラクターソング
12.baby baby flow
13.鏡面の波 『宝石の国』OP
14.Dive into the colors
15.ふたりの羽根 『はねバド!』OP
16.メイキット!
17.時を刻む唄 『CLANNAD ~AFTER STORY~』OP
18.青き此方 『Summer Pockets REFLECTION BLUE』神山識編ED
19. 夜奏花 『Summer Pockets -サマーポケッツ-』挿入歌
20.Le zoo 『BEASTARS』ED
EN1.パーソナリティ
EN2.Crave
EN3.ROMA☆KIRA 『ロマンティック・キラー』OP

配信ワンマン「デッドヒート」ダイジェスト映像


■YURiKAオフィシャルサイト
https://www.yu-ri-ka.com/
■YURiKA Official YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCB-vXk9niLJf5b8jwt9Hwpw


<<アニメ歌ネットトップへ戻る>>